#01 『Van Morrison / Versatile』

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text by Makoto Ando 安藤誠

Van Morrison(vo)
and other musicians

Caroline International / Hostess
HSU-10170

  1. Broken Record
  2. A Foggy Day
  3. Let’s Get Lost
  4. Bye Bye Blackbird
  5. Skye Boat Song
  6. Take It Easy Baby
  7. Makin’ Whoopee
  8. I Get a Kick Out of You
  9. I Forgot That Love Existed
  10. Unchained Melody
  11. Start All Over Again
  12. Only a Dream
  13. Affirmation
  14. The Party’s Over
  15. I Left My Heart In San Francisco
  16. They Can’t Take That Away from Me

1960年代末から70年代初頭、ロックが最先端のジャズを躍起になって取り入れようとしていた時期に、70年リリースの名作「Moondance」において、その潮流に抗うかのようにタイトル曲を4ビートで飄々と歌っていたヴァン。その佇まいは、先鋭と革新が何よりもてはやされた時代にあっては古臭く見えただろうことは想像に難くない。しかしザ・バンドなどと同様、本当の意味で普遍的な価値を勝ち得たのが彼らだったのは既に歴史が証明するところ。そんな過去を持つヴァンが2017年になってジャズ・スタンダード作をリリースしたのには、ある意味意表を突かれた。ジャケットもモロ、といった風情だし、挑戦や革新といったワードとはおよそ無縁のアルバムだが、これほど理屈抜きで楽しめるヴァンの作品もそうはない。ロック・レジェンドのスタンダード作といえばポール・マッカートニーやディランらの作品も意欲作だったが、個人的にはそれらを凌ぐ出来映え。あの特徴たっぷりの歌声があまり前景化してこないフラットなミックスに聴こえるのは、ヴァンの意向なのだろうか?

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安藤誠

安藤 誠(あんどう・まこと) 広告制作オフィス代表。NPOアクセプションズで障害児向け音楽関連イベントやワークショップの企画・運営、LAND FESではアートディレクションを担当。

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