#1466『gravity / tree』

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text by 定淳志 Atsushi Joe

woodenshiprecords 013

gravity:
Hannes Buder (cello, composition)
Andrew Lafkas (b)
Hannes Lingens (ds)

1. mountain
2. for you my friend
3. asteroids
4. ghosts
5. i will sing while you croak
6. ghosts
7. poets

recorded february 2017

 

Hannes Buder は1978年生、ドイツ(旧東ドイツ)出身のギタリスト、即興演奏家、作曲家。2000年ごろから本格的な活動を開始し、最近のプロジェクトには、Todd Capp (ds), Andrew Lafkas (b) とのトリオ「Zug Zug」、Oleg Hollmann (bs), Lucia Martinez (ds) との「Shotgun Chamber Trio」、Luc Houtkamp (reeds) とのデュオや、ソロなどがあり、舞台や映画音楽の作曲家としての顔も持っている。

ギタリストとしては、時に弓弾きを駆使したり、実験的で、ハードコアな表情も見せるけれど、ゆらぎ、ひずみ、ゆがんだ音群の中から浮かび上がる「抒情性」こそが彼の本領であろう。自作曲のほか、ドイツ民謡なども素材としてよく取り上げられている。映画音楽家でもある即興ギタリストといえば、日本人では大友良英を思い浮かべるのが容易だが、シンプルで力強い旋律への希求、という点が共通するように感じられる。

そんなギタリストである Hannes Buder の新作は、Hannes Lingens (ds), Andrew Lafkas (b) とのトリオ。なんとギターではなく、チェロのみを弾いているのであるが、しかし彼の個性はいささかも揺るがない。弦の響きが時の経過とともに織りなすドラマ性、時に荘厳さすら感じさせる幽玄美の中から、うっとりするような彼特有のリリシズムが透けてくるのがなんとも愉楽的だ。

 

 

 

 

 

 

 

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定淳志

定 淳志 Atsushi Joe 1973年生。北海道在住。執筆協力に「聴いたら危険!ジャズ入門/田中啓文」(アスキー新書、2012年)。普段はすこぶるどうでもいい会社員。なお苗字は本来訓読みだが、ジャズ界隈では「音読み」になる。ブログ http://outwardbound. hatenablog.com/

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