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Concerts/Live ShowsNo. 222

#911 Brice Wassy with special band/the sun/三日満月

2016年9月9日(金)

高円寺 Grain
Reported by Makoto Ando 安藤 誠

Brice Wassy with special band
–ブリス・ワッシー(ds,vo) MAKI fl 西内徹(sax) 大場英則(sax) 石川雅道(pf) 佐藤公哉(vnl) 行田雄介(gt tetta gt) 久保祐一朗(bs)荒井康太(ds,per)
the sun
–行田雄介(vo,gt) 久保祐一朗(ba) 荒井康太(ds)
三日満月
–佐藤公哉(vnl,vo) 権頭真由(p,vo,acc)

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パリ在住のカメルーン人ドラマー  ブリス・ワッシーが8月下旬に来日。9月上旬にかけて都内各所でライヴやワークショップを行った。世界中の名だたるミュージシャンと共演してきたブリスだが、1980年代末から90年代にかけてワールド・ミュージックの流れに触れ、それまでの音楽観を大きく更新させられた筆者のような世代にとっては、やはりサリフ・ケイタのバックでリズム面を取り仕切っていたレジェンドとしての印象が強い。そんなブリスのツアー掉尾を締めくくる高円寺でのスペシャル・ライヴに足を運んだ。まずは佐藤公哉と権頭真由からなるユニット「三日満月」、続いては今回のイベントのディレクションも担当したドラマー荒井康太の参加するバンド「the sun」が演奏。ともにブリスへのリスペクトを滲ませながらの緊張感あるパフォーマンスを聴かせてくれた(それぞれに滋味のあるブリスとの共演も)。そして、満を持して「ブリス・ワッシーwith special band」が登場。三日満月、the sunも加わっての分厚いグルーヴが押し寄せる。力強くしなやかなヴォーカル、ブリスの人柄が凝縮されたような観客とのコール&レスポンス、一筋縄ではいかないリズムの奔流に翻弄され、心は半分酔ったようになりながらも、身体は不思議に覚醒している感覚に包まれる。そして高らかに鳴り響く「we are one!」。カメルーンに生を受け、その伝統を基盤にしながらも、欧州を始め世界のあらゆるカルチャーの中で独自のリズムを育んできたブリス、その精髄に触れることのできた至福のライブだった。

安藤誠

あんどう・まこと 街を回遊しながらダンスと音楽の即興セッションを楽しむイベント『LAND FES』ディレクター。

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