Interview #246 ゾウ・アンバ Zoh Amba

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ゾウ・アンバ(Zoh Amba)は2000年4月27日、アメリカ・テネシー州の生まれ。昨年(2021年)の9月にニューヨークに越してきて活動を開始し、大きな話題になっている。

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#2169 『池田謙+マッシモ・マギー+エディ・プレヴォ+ヨシュア・ヴァイツェル/Easter Monday Music』

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ロンドンのサックス奏者マッシモ・マギー、ドイツ・カッセルの三味線奏者ヨシュア・ヴァイツェル、日本のエレクトロニクス奏者の池田謙は、打楽器奏者エディ・プレヴォ主宰のワークショップで知り合った仲である。プレヴォも、また最近帰国した池田も、長い間ロンドンが活動の拠点だった。したがって、このときヴァイツェルのみが海を渡り、ロンドンのCafe Otoに集まったことになる。

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#2163 『河崎純 feat. ジー・ミナ/HOMELANDS – Eurasian Poetic Drama –』

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歴史的な記憶と想像力によって豊かな世界を提示する「ユーラシアン・オペラ」。コロナ時代にまた素晴らしい作品を作り上げた。

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#2162 『山㟁直人+石川高+アンドレ・ヴァン・レンズバーグ/翠靄(Suiai)』

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パーカッションの山㟁直人、笙の石川高、尺八のアンドレ・ヴァン・レンズバーグによるトリオ。40分強のサウンドのどの時点もプロセスとして大事なものであり、ときにぞくりとさせられる瞬間がある。

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#2155 『ダニエル・カーター+石当あゆみ+エリック・プラクス+ザック・スワンソン+ジョン・パニカー/Open Question Vol. 1』

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ニューヨークでもパンデミックの隙を見つけて演奏活動が続けられている。サックスの石当あゆみ、ピアノのエリック・プラクス、ベースのザック・スワンソン、ドラムスのジョン・パニカー、それにマルチ・インストルメンタリストのダニエル・カーターが加わった。自然体にして遠慮することのないおもしろさがゆっくりと伝わってくる演奏だからこそ、この続きもまた聴きたくなるというものだ。

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#08 『Henry Threadgill’s Zooid / Poof』

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緻密さとダイナミクスにひたすらに圧倒されるヘンリー・スレッギルのズォイド新作。ややサウンドの音繊維がほぐれ、スレッギルのアルトの魅力を堪能できるものとなっている。

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#2148 『小杉武久&高木元輝/薫的遊無有』

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高木が小杉の音に野心的に近づいた。高木のソプラノサックスが管を共鳴させる息を感じさせる形勢もあるのだが、それ以上に、ヴァイオリンの擦音に憑依し、あるいはエレクトロニクスと化し、高木の並々ならぬ力量をもって小杉の音領域で重なってみせていることは驚きである。

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#2143 『This is It! / MOSAIC』

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リズムやテンポの変化が複雑で目まぐるしく、絶えず体制変更をみごとに行うことを前提とした先鋭的な音空間であり、前作と比べ、先鋭からやや内省へとヴェクトルを転じた。背景には後述するようにコロナ禍があった。

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#2134 『マーク・ルワンドウスキ / Under One Sky』

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師のヘンリー・グライムスがときに恐竜の足踏みのような轟音をもつ剛の者だとすれば、マーク・ルワンドウスキは柔の者である。きめ細かな和音をもつアディソン・フライのピアノ、目が覚める繊細さと速度をもつクッシュ・アバディのドラムスとともに提示されるサウンドはシンプルでありながら複雑な変化やグラデーションがあり、少なからず陶然とさせられてしまう。

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#2121 『高木元輝カルテット/Live at Little John, Yokohama 1999』

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強靭にして互いに異なる4人が共存した、貴重なドキュメントである。金剛督+竹内直『アワー・トライバル・ミュージック』と高木元輝トリオ『LIVE at Airegin』とをつなぐリンクでもある。

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#2107 『ストロング・スイマーズ / Beneath My Fingernails / Swing + A Miss』

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サックスの石当あゆみ、ギターのフェデリコ・バルドゥッチ、エレクトロニクスのトレイ・クリーガンのトリオにより、気が遠くなるほど大きな宇宙空間に漂い、その音風景が次第に変わっていくようなおもしろさを実現している。

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Interview #225 豊住芳三郎(続編)

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生きる伝説的ドラマー・豊住芳三郎へのインタビュー第2弾。おもに1970年代までの音楽活動を中心とした初回に続き、欧米やアジアのインプロヴァイザーたちとの共演などに焦点を当てた。

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#2087 『Total Knock Out Orchestra』

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北海道を拠点に活動する11人編成のビッグバンド「Total Knock Out Orchestra」のファーストアルバム。T.K.O.、すなわち立花泰彦、小山彰太、奥野義典というヴェテランの個性のみならず、中島弘惠、吉田野乃子ら精鋭たちの驚くほどの勢いを体感することができる。

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#2088 『Jessica Ackerley / Morning/mourning』

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この数年間で登場してきたギタリストの中でも耳目を集めるひとり、ジェシカ・アッカリーによるひさしぶりのソロ作品。それは内省と試行のプロセスを経て、これまでよりも自然な雰囲気をもつものとなった。

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#2083 『フェダイン/ファースト&ジョイント』

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1986年から2000年まで活動したグループ・フェダインの貴重な再発2枚。『ファースト』には活動初期の「とにかく演る」という臭気と力が漲っている。『ジョイント』は南正人らとのマッチングによる情マシマシの奇怪な雰囲気が聴きものだ。

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#2076 『Yuji Takahashi + Roger Turner / Live at Aoshima Hall』
『高橋悠治+ロジャー・ターナー / Live at Aoshima Hall』

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達人ふたりの共演は聴き手にとって饗宴であり、どの料理に注目しようとも、並行世界でまた別の料理が供されている。しかも、いたずらに贅沢でもストイックでもない手仕事のプロセスとして。

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#2070 『クリス・ヴィーゼンダンガー+かみむら泰一 / 山の猫は水脈をたどる』

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クリス・ヴィーゼンダンガーのピアノ演奏は指先にも思索のフィルターがはりめぐらされており、凡庸からかけ離れていながら乱暴さのまったくない音に驚かされる。ヴァルネラブルであっても隠そうとせず、それによる豊かなグラデーション、共演者や周辺世界との相互浸透を、大きな個の力として確立しているかみむら泰一のサックスとの例外的なデュオ。

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#2063 『Liudas Mockūnas / In Residency at Bitches Brew』
『リューダス・モツクーナス/イン・レジデンシー・アット・ビッチェズ・ブリュー』

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リトアニアのサックス奏者リューダス・モツクーナスが2018年末に来日し、Bitches Brew(横浜市)において4日間連続のライヴを行ったときの記録である。迎える音楽家たちは「日本の最強インプロヴァイザー軍団」との宣伝文句に恥じない面々だった。

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#2052 『HTK Trio / Our Prayer』

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HTK Trioは福岡を中心に活動を行う武井庸郎、波多江崇行、コーチK(河内和彦)によるトリオである。本盤は、コロナ禍を奇貨として、閉塞感からエネルギーを生みだそうとした録音であるという。たしかにそのエネルギーは演奏中に漲っている。

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#09 『Sabu Toyozumi+Mats Gustafsson / Hokusai』

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豊住もグスタフソンも、そのプレイは独自の身体の方法論に基づくものであり、アスリート的なものでも、音楽の職人的なものでもない。本盤を聴くと、ふたりが互いの音に呼応しあうプロセスを追体験することができる。

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#2046『Ensemble Shippolly / Dancing Shippolly』
『アンサンブル・シッポリィ/ダンシング・シッポリィ』

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「息のかさなり」の繊細さが、大胆に、遊び心とともに伝わってくる。器楽的なアンサンブル感覚よりも、ここちよい社交空間で信頼する友人とやさしく話しているナチュラルな感覚。

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#2037 『Takatsuki Trio Quartett / Live in Hessen』

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旅と開かれた共演とを前提とした即興演奏グループ。底知れない遊びの感覚もばら撒かれており、とても魅力的だ。

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#1154 マクイーン時田深山+神田綾子

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ヴォイスの神田綾子と箏のマクイーン時田深山。ふたりともシンプルなものをコアに置いて表現を拡張しており、デュオの即興演奏がその模索にふさわしい形のひとつだということを示すライヴとなった。

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#2028 『Peter Evans Ensemble / Horizons』

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またピーター・エヴァンスが異色作を発表した。変わった編成のカルテットであり、特にトランペットとヴァイオリンとの共存のヴァリエーションは刮目にあたいする。

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#1137 マクイーン時田深山+池田陽子+池上秀夫 ― 弦弦弦

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三者が「らしさ」からいったん離れて一音ごとの響きと他との重なりを試してみるプロセス。それは即興演奏の共有空間を手探りし、演奏前には予想できなかった音世界へと発展させるふるまいでもある。

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#2003『Hiro Honshuku & Yuka Kido / Love to Brasil Project – EP』

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フルートという不思議な楽器を通じて、カエターノ・ヴェローゾ、エルメート・パスコアール、ジョアン・ドナート、そしてオリジナルと、ブラジル音楽への愛情が息遣いとともに愉しく伝わってくる。

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#1999『Massimo Magee, Joshua Weitzel & Tim Green / Live at Salon Villa Plagwitz』

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英国ロンドンのマッシモ・マギー(リード)、ドイツ・カッセルのヨシュア・ヴァイツェル(三味線、ギター)、豪州ブリズベンのティム・グリーン(ドラムス)が組んだライヴ録音。1990年前後に生まれた世代による即興シーンの厚みを示すサウンドだ。

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#1990 『Cory Smythe / Accelerate Every Voice』

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コーリー・スマイスがまた刮目すべき作品を発表した。緻密かつ自由な5人のヴォイス・アンサンブルと即興を展開するとともに、自身は鍵盤とエレクトロニクスで演奏に参加している。大きな広がりも有機的な重層性もあり、全体として意思を持つようなサウンドである。

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#1989 『Interactive Reflex』

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アルトサックスの柳川芳命が、かれと同様に東海地方を中心とした音楽活動を展開している5人のギタリストとのデュオ演奏を行った記録。それぞれの個性とともに、柳川のアルトがギターの違いを受けて呼応するありようにも注目すべきだ。

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#1977 『The MacroQuarktet / The Complete Night: Live at the Stone NYC』

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ハーブ・ロバートソン、デイヴ・バルーというふたりの対照的なトランぺッターは、トム・レイニーの叩き落とすがごときドラミングによるリズム、ドリュー・グレスのベースが創るプラトーの上で遊泳する。

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#1970 『Webber/Morris Big Band / Both Are True』

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このアルバムは、コンポジションの中に個性的なプレイヤーの出番を与えるという一方向のものだけではない。各プレイヤーの音色を前提とした曲作りを行い、多くの異なる声からなるざわめきに形を与えているという点で、きわめて独創的であるように思える。

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#1966 『Peter Evans / Being & Becoming』
『ピーター・エヴェンス/ビーイング&ビカミング(存在と生成)』

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「存在と生成」というタイトルの通り、多くの者に共有されるジャズ的な音要素を使ったサウンドから、よりシンプルで強靭な音要素をいちから使ったサウンドへの変貌。ジョエル・ロスら若い才能の突出にも注目すべき作品である。

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#1964 『Earth Tongues / Atem』
『アース・タンズ/アーテム(息)』

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音色の連続的な変化をひたすらに追求するトランぺッターのジョー・モフェットがチューバのダン・ペック、パーカッションのカルロ・コスタとともに組んだトリオ。そのサウンドは楽器を演奏する個人の音の足し算にとどまらない。聴く者の内奥空間と現世とをつなぐ橋が現れ、音の断片がそのつど聴く者に個人的なものを幻視させる。

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#1121 喜多直毅+元井美智子+久田舜一郎

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箏、能楽の小鼓、ヴァイオリンと、それぞれ異なる音楽的背景をもった三者が即興演奏のギグを行った。しかしそれは奇抜なものではなく、これまでの積み重ねと縁による必然でもあった。

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#07 『Sluggish Waltz スロッギーのワルツ』

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追悼・齋藤徹さん。亡くなる直前に、詩人やダンサーとのコラボレーションを模索していた。世界に生きる誰もが<この身体で/身体だけで>旅を続けなければならない。それが世界に向けられた齋藤徹さんの最後のメッセージではなかったかと思っている。

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#06 デイヴィッド・マレイ+ポール・ニルセン・ラヴ+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン

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デイヴィッド・マレイが、パワープレイとそれゆえの繊細な音色を身上とするノルウェーの実力者ふたりに突き上げられ、本来のあらあらしさを取り戻している。

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#1114 今・ここ・私。ドイツ×日本 2019/即興パフォーマンス in いずるば

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本公演のコンセプトは、今年他界した齋藤徹(コントラバス)が皆藤千香子に提示したものだ。それは、日本とドイツのアーティスト、ダウン症ダンサーの矢萩竜太郎とともに、「今、ここ、私」を考えながら即興をする、というものであった。

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#1646 『陳穎達(チェン・インダー)/ 離峰時刻 Off Peak Hours』

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台湾のギタリスト・陳穎達によるカルテット作品第三弾、コンセプトはロード・ミュージック。このような良作が架け橋となって、日本と台湾の実力あるミュージシャンの交流がさらに進むことを望む。

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#1645 『Sound of the Mountain with Tetuzi Akiyama and Toshimaru Nakamura / amplified clarinet and trumpet, guitars, nimb』

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「Sound of the Mountain」のサウンドをはじめて聴いたときから幻視していたのはマックス・エルンストのフロッタージュだが、それは故なきことではない。上下と前後左右の運動、それによる摩擦と突破、予想できない事件。極めて独自性の高いサウンドである。

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#1106 トム・ブランカート+ルイーズ・ジェンセン+今西紅雪+田中悠美子

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ノイズ/アヴァン系のひときわユニークなミュージシャンたちと共演してきたトム・ブランカートとルイーズ・ダム・エッカート・ジェンセンが旅人のように来日した。いくつもの縁があって、この日、箏の今西紅雪、三味線の田中悠美子との共演が実現した。

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#1636 『高田ひろ子+安ヵ川大樹 / Be Still My Soul』

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安らかな心地で聴くことができることは、その刻その刻の音空間を得て柔軟に次の音を繰り出してゆくジャズのスリリングさとは相反しない。一音一音に集中して聴き、音の流れ自体に憑依するならば、高田と安ヵ川のその場限りでの振る舞いを追体験できるだろう。

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#1629 『Jessica Ackerley / A New Kind of Water』

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新世代ギタリストのジェシカ・アッカリーが満を持して出した新作は、これまでより躊躇なく独自のリズムを作り出しており、奇妙に構造的なものにもなった。サックスのサラ・マニングの変貌も含めて要注目。

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INTERVIEW #191 豊住芳三郎

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日本フリージャズの勃興時から活躍したドラマー/パーカッショニスト、豊住芳三郎(通称サブ)。その活動領域は日本にとどまらない。若き日から世界を旅し、シカゴではAACMと行動を共にし、またヨーロッパ即興シーンの猛者たちと国内外で共演を積み重ねてきている。2019年7月20日、埼玉県の山猫軒において照内央晴(ピアノ)、庄子勝治(アルトサックス)との演奏を行う前に、豊住にインタビューを行った。

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#1624 『喜多直毅+西嶋徹 / L’Esprit de l’Enka』

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激して震える声、耐えしのんで絞り出す声、むせび泣き、嗚咽、絶望の吐露、裏返しの喜悦。ベタとも思える歌謡と民謡の通俗的音世界が、カバーを超えてこのようにまで昇華され、一周して再び情念の世界に戻ってきている。とても面白いことではないか。

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#1090 フローリアン・ヴァルター+石川高+山崎阿弥

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ヴォイスの山崎阿弥、笙の石川高、サックスのフローリアン・ヴァルター。はじめての手合わせは、三者おのおのの力量とポテンシャルにより、インプロヴィゼーションというコミュニケーションが様々なかたちとなって表出するものとなった。それは大きな驚きをともなっていた。

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#1084 特殊音樂祭

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東京都町田市の和光大学で第9回の「特殊音樂祭」が行われた。すぐには評価が定まらない独自性を掘り下げる共同作業を、大学特有の場の力と化してゆくあり方は刮目にあたいする。

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Interview #189 マタナ・ロバーツ

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シカゴ生まれで現在はニューヨークを拠点に活動する作曲家・サウンドアーティスト・アルトサックス奏者のマタナ・ロバーツ Matana Robertsは、『Coin Coin』と題した音楽作品のシリーズに取り組んでおり、これまでに、チャプター1『Gens De Couleur Libres』(2011年)、チャプター2『Mississippi Moonchile』(2013年)、チャプター3『River Run Thee』(2015年)が発表されてきた。このたび、最新作のチャプター4『Memphis』のリリース(2019年10月)を控えた彼女にインタビューを行った。

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#1082 謝明諺×レオナ×松本ちはや

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台湾随一のサックス奏者・謝明諺が、手のパーカッションとしての松本ちはや、足のパーカッションとしてのレオナとのコード楽器抜きのトリオで演奏した。それは単なる音の衝突ではなく、三者の豊かな対話でもあった。

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#1613 『Sluggish Waltz スロッギーのワルツ』

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齋藤徹は、再び、ことばを中心に据えたプロジェクトを形作った。それは音楽だけではない。同時代の詩人たちが詩を持ち寄り(齋藤の幼馴染であった渡辺洋は故人ゆえ、齋藤が渡辺の詩を選んだ)、松本泰子が歌い、庄﨑隆志が踊る。また詩人たちも朗読などによってテキストだけではないかかわりを持つ。

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#1608 『藤井郷子 ピアノ・ソロ / Stone』

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普通のソロピアノではない。ピアノ全体が鳴り響いていることに、あらためて驚かされる。鍵盤を叩き、内部の弦をさまざまなやり方で鳴らし、それがピアノというひとつの楽器をしてオーケストラルなサウンド発生器たらしめている。

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#1076 Talibam! with 今西紅雪

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エネルギーの放出、大暴れ、哄笑や皮肉、ダダイスティックな騒乱を美学とするタリバム!が、はじめて日本の伝統楽器との共演に臨んだ。相手は箏の今西紅雪である。そしてセカンドセットに至り、見事な化学反応が起きた。

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#1075 齋藤徹×沢井一恵

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沢井一恵は「書かれていない音」「聴こえない音」を、齋藤徹は「出さなかった音」「効果を剥ぎ取った音」を、音楽にとって重要なものだと言及した。そしてトータル・ミュージックとしての即興が驚くべき強度をもって展開された。

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#1602 『Rent Romus’ Life’s Blood Ensemble with Vinny Golia / side three: New Work』

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60-70年代の映画、市民権運動、幻視的な詩、SF、コミックなどからインスパイアされた即興ラージアンサンブル。コントラバスふたりによる擾乱と浮力、その上空を浮遊するようなヴァイブと4管のうねりが、限りなく拡がる夢を描き出している。

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#1601 『Jo-Yu Chen / Savage Beauty』

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鋭角の音と層の音、緊張と快楽。聴く者を幻惑するルォー・ユー・チェンのピアノトリオは、第4作になり、濃淡の人マーク・ターナーを迎え、さらなる化学変化を引き起こした。

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#1071 3/10 The Music of Anthony Braxton ~ アンソニー・ブラクストン勉強会&ライヴ

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巨人アンソニー・ブラクストンの知られざる音楽の方法論が、勉強会と公開リハーサルの場において共有された。それは高い演奏技術を要求するとともに、あり余るほどの自由を提示もする、極めて魅力的なものだった。

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#1594 『Aron Namenwirth – Eric Plaks – Sean Conly – Jon Panikkar / Hurricane』

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異形の波動ギターのアーロン・ネイムンワース、サウンドの構造を都度作り上げるピアノのエリック・プラクス、バスドラムによってボディブローを放ち続けるジョン・パニカー、泥の匂いを漂わせ精力的にサウンドを浮揚させるショーン・コンリー。この快楽物質分泌は、まるでブルックリンに瞬間移動するがごときものだ。

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#1593 『与之乃&田村夏樹 / 邂逅』

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突然変異のようでありながらも、薩摩琵琶とトランペットとが衝突し、溶け合い、実に独特な音世界を創出しているアルバムだ。一貫して、与之乃の強い念や気と、発酵にまでいたっている田村夏樹の技が強い印象を残す。

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#1586 『James Brandon Lewis / An UnRuly Manifesto』

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伝統の継承と、驚くほどにパワフルな革新。本盤を聴くと、「テナー・タイタン」の称号はJBLことジェームス・ブランドン・ルイスにこそ与えられるべきではないかと思わせられてしまう。そしてジェイミー・ブランチ。間違いなくかれらの時代である。

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#09 『廣木光一・渋谷毅/Águas De Maio 五月の雨』

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渋谷毅の、包み込むような、余裕をもってノンシャランとした呼吸のピアノ。それに対して、気持ちよく別の音色で並走する廣木光一のギターは、清冽な湧き水のようだ。何気なさを装いつつも、圧倒的に強靭な音を出すふたりのデュオである。

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#10 『Barre Phillips / End to End』

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バール・フィリップスが、「サイクルの最後」に位置付けるものとして、最後のソロベース・アルバムを吹き込んだ。バール・フィリップスという人の気配が、消しようもなく、本盤全体に充満している。

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#1582 『一噌幸弘 / 幽玄実行』『一噌幸弘 / 物狂 モノグルイ』(セシル・テイラー追悼)

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一噌幸弘がふたつのセシル・テイラー追悼作を出した。それらは、同じ時代と場所を共有した者として、一噌自身が現在のフリージャズを鮮烈に提示した作品となっている。

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#1057 即興的最前線

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東京で活動する即興音楽家6人が倉庫のようなギャラリーに集まり、ソロパフォーマンスと共演を行った。また、終了後にはトークセッションが開かれ、「即興」という極めて曖昧なテーマを巡り、多くの発言がなされた。現段階で腑に落ちるような明快な共有解はないだろう。方法論や意識のあり方への議論そのものが、各演奏者への新たなフィードバックとなれば、それはまた愉快なことだ。

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#1054 リューダス・モツクーナス×大友良英×梅津和時

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Bitches Brewにおけるリューダス・モツクーナスのレジデンシー最終日。イソギンチャクのように多方面に触手を伸ばす梅津、重量を維持しながら連続と断絶とを繰り返すモツクーナス、幅広さと重層的な響きとをもって音のコミュニケーションの形を作る大友。あるいは、大友のポルタメント、梅津のフレージング、モツクーナスの大きな慣性。三者それぞれの個性が展開された。

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#1036『藤山裕子×レジー・ニコルソン×齋藤徹』

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藤山裕子、18年ぶりの日本ツアー。長いニューヨークでの活動で培われたであろう、音風景や言葉と分かち難い独特のピアノサウンド。そしてレジー・ニコルソンのシンプルで鋭いドラミング、<あるがまま>の境地に入った齋藤徹のコントラバス。

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#177 【日米先鋭音楽家座談】ピーター・エヴァンスと東京ジャズミュージシャンズ

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2018年9月に2週間に渡り日本のリスナーを狂喜乱舞させたピーター・エヴァンス。彼が東京でのギグを終えた翌朝、カフェで、東京の精鋭ジャズミュージシャン3人(辰巳小五郎、後藤篤、纐纈雅代)との座談を行った。

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#1555 『Alexander von Schlippenbach + Aki Takase / Live at Cafe Amores』
『アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ+高瀬アキ/ライヴ・アット・カフェ・アモレス』

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ベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラの活動と同時期に吹き込まれた、ピアノ表現の可動域をダイナミックに拡張させたデュオ作品。

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