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Jazz and Far Beyond

投稿者: 稲岡邦彌

Columnある音楽プロデューサーの軌跡 稲岡邦弥No. 239

ある音楽プロデューサーの軌跡 #43 「“偉大な興行師” 鯉沼利成さんとの仕事」

「鯉沼さん、プロモーターとしてやり残したことはないでしょう?」「プロモーター? 俺は興行師だよ!」。大興行師・鯉沼利成と音楽人としてのキャリアの一部を共有できたことは光栄かつ名誉なことである。

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Live Evil 稲岡邦弥No. 237

Live Evil # 30「第1回全国大学ジャズ・コンテスト」

メンバー各人の「演奏力」、バンド全体としての「一体感」、バンドの個性を生かした「アレンジ」、ステージの「全体構成(選曲/MC )」の4点を評価基準とし「グランプリ」のみが選出された。その結果、「関西大学ジャズ研究会」がグランプリを獲得した。

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ある音楽プロデューサーの軌跡 稲岡邦弥No. 228R.I.P. ラリー・コリエル

ある音楽プロデューサーの軌跡 #35 『山下和仁+ラリー・コリエル /ギター・オデッセイ: 四季』

背筋を伸ばし上半身を直立させて弾くラリーに対し、背中を丸めギターのボディに覆いかぶさるようにして弾く山下。この姿勢はおそらく大きなギターを抱え込んで弾いていた幼少の頃の癖が抜けきれないのだろう。

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ある音楽プロデューサーの軌跡 稲岡邦弥No. 226R.I.P. ムハール・リチャード・エイブラムス

#33 シカゴAACM 10周年記念フェスティバル 1975

僕のジャズ・キャリアの中でAACMとECMに出会えたことはとても幸運だった。AACMのCMは Creative MusiciansだがECMのCMはContemporary Musicだ。Creative MusiciansとContemporary Music、これ以上、何を望めばいいのだろう …)。

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No. 221R.I.P. ルディ・ヴァン・ゲルダー

ルディ・ヴァン・ゲルダーの思い出

最後の音が消えフェーダーが下された瞬間、緊張から解放されたバンドから大きな笑いがはじけ、ずっと神妙な表情を続けていたルディの顔から初めて笑みが漏れた。ケイコさんと僕は拍手で彼らの健闘を称えた。ラッカー盤にルディが自分の名前を刻み込んですべてが終わった。

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BooksNo. 221R.I.P. ルディ・ヴァン・ゲルダー

#086 「ヴァン・ゲルダー決定盤 101」

ジャズ喫茶で名盤に耳を傾け、新譜を追いかけたファンにはあの肉迫するスリリングでダイナミックなヴァン・ゲルダー・サウンドがまざまざと蘇ってくるだろうが、ヘッドフォンやイアフォン主体のデジタル世代の若者にはゲルダー・サウンドはどのように響いているのだろうか。

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InterviewsNo. 220

#148 来日直前インタヴュー:ジミー・ハルペリン|クリストファー・エイクラム|シェティル・イェルヴェ

”クール派ジャズ” の本質とは、「コントロール。自分が欲する音を演奏する能力を持つこと」、「エモーションは必要だがコントロールされていなければならない」「コンテンポラリー・ミュージックの作曲された要素とブルースのラジカルなエネルギーとがブレンドされたものだ」。

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CD/DVD DisksNo. 220

#1329 『チョビ渋』

「チョビ渋」に収録された8曲は全てメンバーのオリジナル、中に<三角大福中>なんて、70年代の自民党総裁選のキーサードがあったりして驚くが、ジャジーなビツグバンドから和製ファンクに行きそうなナンバーまで。楽想に共通してどこか「和」のテイストが感じられるのはやはりどっぷりジャズにはつかっていない中高生ならではだろう

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No. 220Live Evil 稲岡邦弥

#19 長編ドキュメンタリー映画『健さん』

彼らに共通する視点は高倉健をひとりのアーチストとして捉え、つねにリスペクトの眼差しを湛えていることである。そして俳優.高倉健のみならず、人間・高倉健についての分析の的確さ、分析力の高さは、ひいては映画人としての彼らのレヴェルの高さを物語っている。

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No. 218Live Evil 稲岡邦弥

 #018 ニコラス・レットマン・バーティノヴィック&川口賢哉 デュオ・日本ツアー2016 スペシャル・ゲスト:豊住芳三郎

一転、豊住の二胡の演奏から始まった2ndセットは、すぐNicoがアルコで和し、川口も尺八で寄り添ってアンサンブルとなった。豊住の二胡から旋律めいたものが生まれたので、Nicoが付け、コレクティヴ・インプロヴィゼーションではあったが、うまくアンサンブルと化したのだった。

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FeaturesNo. 217R.I.P. ナナ・ヴァスコンセロス

R.I.P. ナナ・ヴァスコンセロス

ナナが大地に還った。
3月9日。突然。4月20日の東京での一夜限りのコンサートを控えながら。
上海のECM ジャズ・フェスではエグベルトとのデュオの録音が予定されていたという。デュオのライヴ・アルバムも惜しいとは思うが、『Dança das Cabeças』(輝く水 ECM1089 1976)以上の演奏とはどういうものなのだろう。

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CD/DVD DisksNo. 217R.I.P. 菊地雅章

#1293 『菊地雅章/黒いオルフェ』

Live Report で「僕の胸を締め付けたのは<オルフェ>と<リトル・アビ>であった」と特筆した2曲が収録されているのは殊の外嬉しい。さらに嬉しいのは、<リトル・アビ>こと愛娘・菊地あびさん撮影のスナップが9点もブックレットに使用されていること。これはこれで立派な菊地さんのフォト・ストーリーになっており、父娘共演の珍しい1作となった。

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