JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

投稿者: 細田成嗣

Concerts/Live ShowsNo. 284

#1188 John Zorn’s Cobra 東京作戦 坂口光央部隊@JAZZ ART せんがわ 2021

「JAZZ ART せんがわ 2021」で3年ぶりに「John Zorn’s Cobra(コブラ)」が開催された。当日の模様をお届けするとともに、ジョン・ゾーンが1984年に発表した集団即興を構造化する革新的なシステム「コブラ」の魅力に迫る。

続きを読む
特集『配信演奏とポスト・コロナ』No. 266

音楽の実験性を肯定すること——ポストパンデミック時代を生きる集団即興あるいはメディア・アートについて

むしろ資本の論理に従って生き延びることだけが正義とされる状況であればこそ、よりよく生きることを持続するための道を模索し、アンダーグラウンドな音楽活動を継続していくことを積極的に肯定する必要がある。

続きを読む
このディスク2017(海外編)No. 237

#03 『V.A / Asian Meeting Recordings #1』

昨年(2016年)のアジアン・ミーティング・フェスティバルの参加メンバーを中心に行われたスタジオ・レコーディング・セッションの記録。

続きを読む
このディスク2017(国内編)No. 237

#04 『V.A. / 実験音楽演奏会 2』

大崎/戸越銀座のイベント・スペース「l-e」で行われていた杉本拓による「実験音楽スクール」の参加者たちからなる「実験音楽演奏会」の二枚目となるアルバム。

続きを読む
このパフォーマンス2017(海外編)No. 237

#04 V.A / Asian Meeting Festival 2017 Day5 Sapporo

初の全国ツアーという形態で開催されたアジアン・ミーティング・フェスティバル。なかでも最後に札幌で行われた演奏が出色の出来だった。

続きを読む
このパフォーマンス2017(国内編)No. 237

#04 V.A / 東京発、即興音楽の新しい波

東京を拠点にインディペンデントかつエクスペリメンタルな活動をするミュージシャンはいま現在も頻繁にライヴを行なっている。どれでもいい、ぜひ一度足を運んで同時代の「即興音楽」の脈動に触れて欲しい。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 235

#1459『Kubikmaggi / Things』

ロシア・サンクトペテルブルクを拠点に活動するジャズ・ロック・バンド、Kubikmaggiによるサード・アルバム。上原ひろみを思わせるプログレッシヴ・ジャズ・ロックな音像に、フリー・ジャズや音響派の要素も入り混じった内容で、職人技の生演奏による折衷主義の極北をいくような音楽だ。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 235

#1458 『Christian Meaas Svendsen / Avin』

ノルウェーのグループNakamaのベーシストとしても知られるクリスティアン・メオス・スヴェンセンによる新作は、アヴァンギャルドかつエクスペリメンタルなこれまでの彼のイメージの斜め上をいくような、極上の「歌もの」に仕上がっている。スヴェンセンの関心領域の幅広さと音楽的能力の高さを知らしめる傑作だ。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 233

#1437『ティー / インターステラー』

フォーキーなテイストからソウルフルな歌声までを自在に操ってみせるインド出身で日本在住のヴォーカリスト、ティーによるデビュー作。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 229

#1409『Æon Trio / Elegy』

イオン・トリオによる最初のアルバム『エレジー』では、多様なジャンルの先行者たちの楽曲に範を取り、ジャズの歴史とクラシックの歴史が〈ECM Records〉において交差したところの影響を汲み取りながら、しかしこの三人にしかなし得ないローカルな音楽として結実している。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 229

#1407『Rema Hasumi 蓮見令麻 / Billows of Blue』

蓮見令麻率いるピアノ・トリオによる最初のアルバムは、ピアノの奏法とインタープレイの在り方において菊地雅章からの深い影響を感じさせるが、その声の特異性においても響き合うものがある。それはピアノの旋律をなぞるときでさえ「うたい損ね」ではなく損なわれることのない「うた」そのものなのだ。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 228

#1398『V.A (大塚広子監修選曲) / PIECE THE NEXT JAPAN BREEZE』

DJ/プロデューサー/文筆家として多方面で活躍してきた大塚広子による、現代日本のジャズ・シーンを取りまとめたコンピレーション・アルバムの第三弾。『Jazz the New Chapter』シリーズがあえて取り上げることのなかった日本の現代ジャズ・シーンに触れてみるための、貴重なリアルタイム・ドキュメンタリー・アルバムである。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 228

#1388『Stephan Crump | Ingrid Laubrock | Cory Smythe / Planktonic Finales』

作曲の否定や即興の称揚というよりも、インプロヴィゼーションによって現れるだろうオルタナティヴな構造化――スポンティニアス・コンポージング――の探求。少なくとも本盤に残された有機的に発展していく「即興音楽」は、そうした行為のありようを物語っている。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 223

#1353 『Harald Lassen / Rainbow Session』

1987年生まれのサックス奏者ハラルド・ラッセンによる最初のアルバムは、まだ若い時分に北欧ジャズ界の巨匠アリルド・アンデルセンとヨン・クリステンセンに才能を見出されていた彼の、その活動に根差す音楽性を改めて捉え返した記念碑的な作品である。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 221

#1334 『Nakama / Grand Line』

Nakamaによる二枚目のアルバム『Grand Line』は、音楽の「形式」と「内容」の相互作用にフォーカスしたユニークな試みだ。それは北欧のローカルな音楽情況にとどまることのない、かつてなく魅力的な実践である。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 218

#1302 『Ayumi Tanaka Trio / Memento』

ノルウェー音楽に特有の耽美な響きをまといながらも、それらを「日本的感性」とともに表現していく彼女の音楽は、卓越した演奏技術や作曲センスが輝く本盤においても、その特異なありようを随所に聴き取らせてくれる。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 204

#1173 『Rhodri Davies & John Butcher / Routing Lynn』

2014年に行われた「AVフェスティバル」における、ジョン・ブッチャーとロードリ・デイヴィスの共演を収録したこのアルバムは、複数の聴覚が具体的に捉えた遺跡の響きをライヴ会場において再構成したもの、ということができるだろう。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 203

#1161 『Mostly Other People Do the Killing / Blue』

このアルバムを聴くわたしたちが巨人の名演を見出してしまうということ――それはジャズの本質としての即興性/一回性や、演奏者に固有の音楽といったものに対して、録音物を通して心酔していた聴衆が、果たして本当は何を聴いていたのかということを明らかにするための、ジャズの側からの苛烈な批評として受け取ることができるのではないだろうか。

続きを読む
CD/DVD DisksNo. 207

#1201 『Andrew Drury / The Drum』『Andrew Drury / Content Provider』

アンドリュー・ドゥルーリーによる、かなり毛色の異なる2枚のアルバムからは、音楽の可能性を徹底的に突き詰めると同時に、その探索の領域を軽やかに切り替えていく彼の姿が浮かび上がってくる。

続きを読む