Jazz and Far Beyond

7回目を迎えた熱海未来音楽祭は、11月29日と30日の2日間に亘って行われた。
松本清治というひとりの人間が、何を考えて音楽を作り、何を求めて生きていたのか知りたい
速くて弾む低音と、もう一つは、ブラスなど管楽器の柔らかくて優しい厚みのある音、その響き。
Skaywalkerをイメージさせる「録音芸術」の見事な成功例。
最も注目すべきドラマー/作曲家 中村海斗のセカンドアルバム。海斗の作曲したストーリーの上で、メンバーが自由自在かつ緻密に繰り広げる演奏は衝撃的だ。20歳のアルトサックス佐々木梨子の音楽性も恐ろしいほどだ。
2025年は、布施音人の世界観に本当に衝撃を受けた年だった。今後の活動も本当に楽しみだ。
関西拠点のピアニスト、関谷友加里のセカンド作、CD2枚組。共演者は若手からベテランまで8人。個性派の実力者たちとデュオを組み、堺市のイベントスペース「スピニングミル」でレコーディングを行った。
この歌い手のヴィヴラートはなんだろう。野蛮なほどに揺れ動き、記憶をその領域に眠らせておくことを許さないものがある。
音を鳴らしながら、静寂を意識させるこの演奏になんとも豊かなものを感じた。
本作品に聴かれる守屋純子オーケストラの創造するストレートアヘッドなジャズ・スピリットには脱帽するばかり。
一流ボーカリストと一流ギタリストがタッグを組み、大きな世界を描いた作品と思う。
ピアノ2台、4つの手が奏でる音はダイアローグというよりも寧ろ一体化したサウンドとして耳に入ってくる。即興演奏ゆえに到達したひとつの境地をそこにみた。
100歳を迎えてリリースされた初のソロ名義のアルバムには、何の作為も気負いもない、無為自然なアレン師と仲間たちの演奏があふれていて、アレン師が音楽によって満たされた状態(Well-Being)にあることが如実に伝わってくる。
ライブ空間をうまく捉えて、心豊かに、静かに広がる楽器の音は、とても楽しめました。
なぜこんなにこのアルバムの印象が強かったのか。まず、このジャケット・アートをやけに気に入った。また、このアルバムでの彼女の作曲とオーケストレーションの手腕の素晴らしさが引き立っており、これも深く印象に残った。
トーマスが自己開発した仮想弦楽器と俊英ミュージシャンのアコースティック興味ある対話。
コンテンポラリーなジャズでいてラテンの風合いも漂わせた、”ナウネス“ を感じさせる好作品
2025年9月、関西万博のポーランド館とその関連公演に登場したジャズピアニスト、アガ・デルラクのリーダーアルバム、4作目。ADHDと診断され、悩んだ体験を持つデルラクが、自己を解き放つ意欲作、
シカゴ在住の3人によるグループのデビュー盤。「越境」などという使い古されたことばを持ち出さなくてもよいだろう。
精緻なクラシック・ギターと、ECMサウンドの特徴であるスペイシーな音と劇的な音楽展開の妙
打ち込みやシンセを駆使し、きらめくようなエレピのサウンド
67年前(1958年)のこの日に生まれ、33年前(1992年)のこの翌日に亡くなったサックス奏者篠田昌已を偲ぶ会は、特別な思いがよみがえるひとときだった。
渡辺貞夫とすみだトリフォニーホール加えて地域住民が三位一体となって完成した理想的なイベント
険しくも喜悦に満ちた、強じんな精神力を感じさせるこのような演奏を、自分の命あるうちにあと何回聴けるだろうか。
今この時点でこそ盤に落とし込むべき音だと強く感じることの出来た創造的なユニット
肩肘張らず自然体で手合わせする感覚を共有しつつ、各々のスタイルや美学を崩さない即興演奏である。
2025年に一番心に残ったという1点で、ピアニスト、穐吉敏子の95歳でのステージを選んだ。
梅津和時が長年続けている「プチ大仕事」の3日目は「詩とジャズ」。吉増剛造、そして巻上公一、坂本弘道との共演というこれまでにないセッティングだったので出かけることにした。
2025年で一番印象に残ったのは、楽曲解説で取り上げたメアリー・ハルヴァーソンの『About Ghosts』ツアーのボストン公演だった。彼女の作曲作品を堪能し、パトリシア・ブレナンの演奏の素晴らしさも満喫した。
トーマス・モーガンのベース・ソロとトミーカ・リード・カルテットの圧倒的な想像力と集中力。
2025年のパット・メセニーのソロ・コンサートは、2024年に続く2度目のソロ公演だったが、今回も本当に素晴らしかった。
’Jazz From Poland in Japan 2025’(9月上旬開催)に出演したアーティストによるビッグバンドをニコラ・コウォジェイチクが指揮。聴衆の喝采を浴びた。
謝明諺のピアノレストリオは自由度が高くすばらしい成果を得た。
2025 BNI JAVA JAZZ フェスにおけるカマシ・ワシントン・グループの演奏
フランスの逸材ソフィア・ドマンシッチ Sophia Domancich が来日し、藤井郷子とピアノ・デュオで演奏すると知り、これは聴きにいくしかないと出かけることにした。
スタジオFのオーナー、藤井修照外科医の内に秘めたエネルギーがジャズ界を支えている、と思った。
その陰鬱で影を帯びた雰囲気は、この形式に通常結びつけられるロマンティックな動機付けとは大きく異なる「ダーク・バラード」
今年、2026年はマイルスの生誕100年にあたる。この1年あちらこちらで楽しいことが溢れると期待する。『Miles Smiles (1966)』に収められていた大好きな<Circle>に込められたマイルスの神性の解説を試みた。
森山がタオルで拭った顔の汗には涙が混じっていたはずだ。
巡る季節を進むLAL。前々月号にて連載通算500本を達成した後も快調に続ける独り旅。今月号では昨年霜月に巡った充実の現場6本をご紹介。
ある意味で音楽の実験場のようにも機能していた大磯の「すとれんじふるうつ」だった。
佐渡・能楽堂でのコンサートを『川井郁子 佐渡こころの旅』としてドキュメンタリー映像化。
ビートからヒッピーへ、ビバップからサイケへ
未知の演奏家の出現と、ベテランの新たな動向
時間制限なしでライブ・レコーディングのフルコンサートを配信で聴いてもらう。
チック・コリアのすべてを網羅した日本で編集された公認本。
なんといっても4年がかりで拾い集めたこのミネソタ拾遺集には「翳り」が濃すぎる。
コンピュータ・プログラマーとコントラバス奏者の二刀流から生まれた興味の尽きないアルバム。
〈ALFIE〉でのライブ録音シリーズ第9作。のびのびとした自由度の高さと、細やかなコントロール感を巧みに両立させた、強い疾走感と高い熱量に溢れた強力なライブアルバム
すべての曲から、人の、そして人々の声が聞こえてくる――そんなアルバムである。
小曽根真のレーベル「Mo-Zone」第一弾は「TRiNFiNiTY」セカンドアルバムのドイツ録音。小川晋平と、きたいくにととの共同作業が小曽根真の新たな魅力と音楽性を引き出し、ポーランドのアナ・マリア・ヨペックの歌も交え、平和への願い込めたストーリーを紡ぎ出す。
ちょうどその日は冬至に当たった。ゆず湯の代わりにアキオン(昭男の音)をいただいて、耳もからだも温ったまった。ほっこり満足のひとときだった。
トーマス・モーガンのベース・ソロ、トミーカ・リードのカルテット、その圧倒的な想像力と集中力。
矢沢朋子のピアノは、より深いところでのバーバリズムという新たな段階に進んでいることを感じさせた。
瞑想的なサウンドでありながらロックの覚醒感を伴う60分は、これまで体験した実験音楽や即興音楽では味わったことのない原初的な興奮と至福感に満ちていた。
伝統の中に落ち着くのではなく、八木美知依が探求している現代の音楽としての箏アンサンブルのひとつのマイルストーンとなる公演だった。
聴く人の力量やオーディオ的理解力が試されるアルバムです。