#2213『ミシェル・ルグラン・リイマジンド』

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10人の鍵盤音楽家たちは出会ったことのない、未知のルグランをそれぞれ「想いだして」リ・イマジンする。

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#2212 『中牟礼貞則&三好功郎 Guitar Duo / 三好“3吉”功郎 meets 中牟礼貞則
〜Live at World Jazz Museum 21』

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中牟礼のライヴでは毎度のことだが、事前の打ち合わせは一切なく、ステージ上で初めて手の内を見せ合うという、緊迫した演奏が連なる。

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#2211 『Barre Phillips, György Kurtág jr. / Face à Face』
『バール・フィリップス、ジェルジ・クルターグ・ジュニア /Face à Face(ファス・ア・ファス)』

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ベーシスト、バール・フィリップスの新作は、シンセサイザーを駆使するジェルジ・クルターグ・ジュニアとのデュオ・アルバム。溢れるシンセ音の中で、コントラバスの音の輪郭は、いつものようにくっきりと明瞭だ。そして2人は激しさと穏やかさの両極を行き交う。

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#2210 『ノエル・アクショテ / J.(B.)B. (For Jaimie)』

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ジェイミー・ブランチの『Fly or Die』連作を聴いていれば耳に残るいくつものメロディが、ノエル・アクショテの歪んだ時空間の中で立ち現れ、そうだ、この生命力の奔流がジェイミーの音楽だったのだと、あらためて気付かされる。もう彼女の新しい音を聴くことはできないが、再発見を続けることはできる。

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#2209 『ピーター・エヴァンス / Murmurs』

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ピーター・エヴァンスは、フルートとピアノとの組み合わせがおもしろいと思ったんだと平然と言ってのける。この途方もないポテンシャルは次にどのような形をとってあらわれるのか、想像などできようはずがない。

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#2208 『MAGNOLIA / El viento las flores』
〜柳原由佳、山本玲子、相川 瞳

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ヴィブラフォン山本玲子、ピアノ柳原由佳、パーカッション相川 瞳が2021年に結成したユニットのファーストアルバム。タイトルが「風と花」を意味するように、爽やかでポジティヴな空気感の中で三者が美しく色彩豊かな音楽を紡ぎ出す。

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#2207 映画『LOVE LIFE』深田晃司監督 木村文乃主演
『矢野顕子/LOVE LIFE』アナログ盤リリース

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矢野顕子がパット・メセニーらの参加も得て、1991年にニューヨークで録音した『LOVE LIFE』。深田晃司監督がこのアルバムに着想したストーリーを映画化。公開に合わせアルバムのアナログ盤もリリースされた。

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#2206 『Peter Brötzmann / Keiji Haino Duo / The intellect given birth to here (existence) is too young』
『ペーター・ブロッツマン、灰野敬二デュオ / ここ(存在)に生み落とされる知性は 若過ぎる』

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ブロッツマンと灰野という二人の音楽家の長い人生の旅路の交差地点が4枚のレコードに集約されているように感じられる。

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#2205 『 近藤等則・梅津和時・土取利行 / ライヴコンサート1974』

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各々の音楽に対する「ブレのなさ」は、即興とはいえ胸のすくようなパノラマと壮麗な構築性を「結果として」もたらしている。

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#2204 『カール・ストーン / We Jazz Reworks Vol. 2』

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フィンランドのレーベル・We Jazz Recordsのリリースしたアルバム10枚を音源として自由に使ってよいというルールに基づいた作品であり、レーベル内の宝さがしの試みだと言うことができる。その意味でカール・ストーンにとっても新たな刺激発見の過程だったのではないか。掘り出された個々の要素がストーンの音楽の中で新たに手足を伸ばしてゆく可能性だってないとは言えないのだ。

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#2202 『Keith Jarrett / Bordeaux Concert』
『キース・ジャレット/ボルドー・コンサート』〜再びピアノに向かうキース

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2016年ヨーロッパツアーから生まれた、美しく生き生きとした小品集。キースが紡ぎ出す歌の最終発展形を知る上でもぜひ一聴をお勧めしたい。

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#2201 『The Japan Jazz Flute Big Band / JJFBB Bloomin’』

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2015年のバンド結成時からの成長、そして今、「開花」と言う意味で「Bloomin’」と名付けられた。

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#2200 『大友良英スペシャルビッグバンド/Stone Stone Stone』
『Otomo Yoshihide Special Big Band / Stone Stone Stone』

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「あまちゃん」をきっかけに結成され約10年を経てバンド名義の初スタジオ録音盤。COVID-19下の2020年6月に制作を開始、メンバーが集い、遠く離れた仲間たちとリモート録音を行なったため、異なる彩りや賑やかさが生まれそれがこのアルバムの魅力となっている。COVID-19の困難な状況と想いがあったからこその緊張感がポジティヴに作用し素晴らしいアルバムに仕上がった。

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#2199 『高樹レイ Anniversary/武満徹 SONGS』

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有名な武満徹と谷川俊太郎による反戦歌、「死んだ男の残したものは」は、最近のきな臭い世の中、胸にこたえるものがある。

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#2198 『Antonio Adolfo アントニオ・アドルフォ / Octet & Originals』
『新田佳子/ぺタラ・ジ・ホーザ(薔薇の花びら)』』

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“歩くブラジル音楽”アントニオ・アドルフォのオリジナル集と、関西圏を活動拠点にしているシンガー、新田佳子のジョビン集の新作2点。

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#2197 『Chris Pitsiokos / Combination Locks』
『クリス・ピッツィオコス / 音の符号錠』

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クリス・ピッツィオコスの作曲家・理論家としての才能を詳らかにする野心作であり、即興音楽を内包した作曲音楽の現在進行形を明らかにする注目作である。

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#2196 『ブライアン・アレン+ゲオルグ・ホフマン / El Sur』

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音楽だけでなく映画や書物も作ること、旅を愛することが、ブライアン・アレンという不思議なトロンボニストの思想を形成しているように思えてならない。このアルバムも、旅の途中のスイスでゲオルグ・ホフマンと会い、持ち歩いていたプラスチックの軽いトロンボーンで初めて手合わせし、なにかのプロセスの音として作ったものだ。

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#2194 『精魂(セイコ)=灰野敬二&沖縄電子少女彩 / 愉楽』
『Seiko = Keiji Haino & Okinawa Electric Girl Saya / Yuraku』

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灰野も彩も、言葉や旋律のないヴォイス・パフォーマンスを得意としているからこそ、「歌」だけでなく「声」によるコラボレーションこそが精魂の個性となり得るのである。

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#2193 『カール・ベルガー+マックス・ジョンソン+ビリー・ミンツ/Sketches』

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協和と不協和の間の緊張に身を晒し続けるカール・ベルガーの音。この巨匠の音に、ひとまわり下のビリー・ミンツが繊細さを与え、若いマックス・ジョンソンは柔らかくも太くもあるコントラバスでふたりのヴェテランの紐帯となっている。

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#2192 『ショーン・ロヴァート/Microcosms』

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インプロヴァイザーの演じる領域を用意したコンポジションであり、あるいは逆にコンポジションにインプロヴァイザーが自身の表現のために介入したものでもある。結果としての折衷ではなく、両者せめぎ合いの過程が音の緊張感となって刻み込まれている。

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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #80 Theo Croker <Love Quantum>

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大好きなTheo Crokerの新譜が発表された。前作に続く3部作の2作目だ。今回も最高の出来だが、前作とかなり違う。謎のアルバムタイトルの意味や、「ジャズは死んだ」と繰り返すそれぞれの曲の解説を、本人のコメントを交えて解説。

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#2191 『渋谷 毅/カーラ・ブレイが好き』
『Takeshi Shibuya / I Love Carla Bley!』

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そもそも、(カーラ・ブレイに)妖気など初めからなかったのだ。
渋谷毅は教えてくれる。

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#2188 『Nick Dunston / Spider Season』
『ニック・ダンストン / 蜘蛛の季節』

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彼らが吐き出す三つの音の蜘蛛の糸の絡み合いが、雑踏時代の人類と音楽の関係を再定義する兆しになれば是幸いである。

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#2187 『Benoît Delbecq / The Weight of Light』
Benoît Delbecq(ブノワ・デルベック)の文体による調律法

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ブノワ・デルベックはボードレールや、パウル・ツェラン、ボリス・ヴィアンを愛していた、音楽よりも先に文学を好んだらしい。音楽でいうと、セロニアス・モンク、ポール・ブレイ、つまりは古典であると同時に前衛的なものに接し自身の「声たるものを」発見していく、…

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#2180 『John Scofield』
『ジョン・スコフィールド』

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『Swallow Tales』から2年を経てCOVID-19下で自宅録音した初ギターソロアルバム。ルーパーをシンプルに使い、セルフデュオ的で程よいエフェクトを組み合わせたような感覚の心地良いサウンドを創り上げた。

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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #79 Brad Mehldau <Tom Sawyer>

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この3月17日に発表されたブラッド・メルドーのこの新譜には度肝を抜かれた。今まで知らなかったメルドーのグルーヴ感や、彼の音源オタク性を堪能させてもらった。プログレッシブ・ロックの名曲の数々を使って旧約聖書を紐解くメルドーの、この素晴らしいアルバムを分析してみた。

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#2185 『ライアン・ケバリー/ソンホス・ダ・エスクィーナ』

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スカッとして心地良く、快感とでも言えそうな至高の”ブラジリアン・サウンド”、それに久々に触れた

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#2183 『吉野弘志/無伴奏ベース組曲~Prelude to Isfahan~』
『Hiroshi Yoshino / Unaccompanied Bass Suite ~Prelude to Isfahan~ 』

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ジャズは、過去を、未来を、そして今を生きるわたしたちに寛容である、と吉野さんのソロアルバムは教えてくれた。

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#2181 『Delphine Dora / Hymnes Apophatiques』
『デルフィーヌ・ドラ / 否定神学聖歌』

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神性を剥ぎ取られたパイプオルガンの音色は何と無垢で脆いのだろう。デルフィーネ・ドラのヴォーカライズが教会オルガンの空っぽの心を慈しみで満たす。21世紀の”歓喜の歌”は斯様にあるべきなのかもしれない。

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#2178 『sara (.es) / Esquisse~Piano Improvisation』
『サラ(ドットエス) / エスキース~ピアノ・インプロヴィゼーション』

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楽器も場所も彼女自身と言っても過言ではない最高に理想的な環境で生み出されたピアノ演奏は、この上なく優しく自由で、母の胎内にいるような安心感に満ちている。

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#2177 『河崎純 feat. マリーヤ・コールニヴァ/STRANGELANDS – Eurasian Poetic Drama』

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河崎の夢「ユーラシアン・オペラ」とは、失われたグラン・レシ=大いなる物語の断章を拾い集める作業ではないのか。とすればそれに接するものは、自分でその物語を想像することが許されるだろう。河崎純は我が夢の導き手である。

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#2176 『トゥーツ・シールマンス meets ロブ・フランケン–スタジオ・セッションズ1973-1983』

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生きている “歓喜”と“希望” を実感し、さらに音楽の根源的な “癒し”の力にも触れられるジャズ・アルバムとして、皆様にぜひお勧めしたい。

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#2175 『Tomasz Dąbrowski(トマシュ・ドンブロフスキ)/The Individual Beings』

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ポーランド出身のトランぺッター、トマシュ・ドンブロフスキのセプテットによる、トマシュ・スタンコ(tp)へのトリビュート作。うなりをあげる電子音や個性的なツインドラムに、管楽器の美しいハーモニー、荘重な楽曲に満ちるリリシズムがじわじわと心に迫る。

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#2174 『Jean-Luc Guionnet / l’épaisseur de l’air』
『ジャン=リュック・ギオネ / 空気の厚み』

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このアルバムから筆者が感受するのはサックス演奏ではなく、息=呼吸=空気(l’air)の聴覚ドキュメンタリーである。

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#2172 soraya 〜壷阪健登&石川紅奈〜 
『ひとり/ちいさくさよならを』

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ウッドベース弾き語りでも注目を浴びる気鋭のベーシスト石川紅奈と、バークリー音楽大学を主席卒業後、ボストンで活躍し帰国したピアニスト壷坂健登のデュオが「soraya」という名前を得て、初シングルをリリースした。

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#31 河崎純「ユーラシアン・ポエティック・ドラマ」

閲覧回数 18,204 回

河崎純によるユーラシアン・ポエティック・ドラマのCDが、3月に発売された第一作目『 HOMELANDS』に続き、第二作目『STRANGELANDS』もBishop Recordsから間もなくリリースされる。両作品共、河崎のユーラシアンオペラ等での活動が基盤となって制作されたCDだ。独自の発想で創作を続けてきた彼の言葉を引用しつつ、これらの作品の成り立ちについて書き留めておきたい。

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#2171 『Keiko Higuchi / Vertical Language』
『ヒグチケイコ / 垂直な言語』

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詩から解放された歌、意味から解放された言葉を歌うヒグチの声は呼吸と一体化し、体内をめぐる血液のように、ずきんずきんと鼓動する。

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#2170 『Peter Brötzmann, Milford Graves, William Parker / Historic Music Past Tense Future』

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音楽だけに留まらないミルフォード・グレイヴスの魅力と、それに感化された演奏家たちの交流のドキュメントとして、想像力を逞しくして味わい尽くしたい芸術品である。

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#2169 『池田謙+マッシモ・マギー+エディ・プレヴォ+ヨシュア・ヴァイツェル/Easter Monday Music』

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ロンドンのサックス奏者マッシモ・マギー、ドイツ・カッセルの三味線奏者ヨシュア・ヴァイツェル、日本のエレクトロニクス奏者の池田謙は、打楽器奏者エディ・プレヴォ主宰のワークショップで知り合った仲である。プレヴォも、また最近帰国した池田も、長い間ロンドンが活動の拠点だった。したがって、このときヴァイツェルのみが海を渡り、ロンドンのCafe Otoに集まったことになる。

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#2168 『高木元輝|吉沢元治/Duo&Solo〜Live at 伝 1987・1989』

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高木のサックスの音色の美しさは特筆ものだ。吉沢が加わることで演奏の空間をぐっと広げ、演奏の密度を一気に濃密にしている。

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#2167 『鈴木良雄 ザ・ブレンド/ファイヴ・ダンス』
『Yoshio Suzuki The Blend / Five Dance』

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この “ザ・ブレンド” は、ジャズ・サウンドを展開、全員の迫力あるソロ・ワークを前面に押し出しており、ライヴ・バンドならではの本源的な力強さと蠱惑力に溢れた卓抜なものとなっている。

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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #76 Robert Glasper <In Tune>

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待望のロバート・グラスパーのBlack Radioの3作目がリリースされた。これは単なる娯楽作品ではない。政治的な話題を公の場で意見することを好まないが、このアルバムの背景として、危険を承知でアメリカの人種問題に少しだけ触れてみた。楽曲解説としては、グラスパー・マジックである彼のボイシングやテーマの構成を解説。

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#2166 『モモコ アイダ / モモコ アイダ』
『Momoko Aida / Momoko Aida』

閲覧回数 22,468 回

その音楽には、コスモポリタン的な感性が生み出す自由さ、そして音楽的ルーツが希薄な都市に生活する人ゆえの彷徨う感覚を嗅ぎ取ることができる

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#2164 『The Dorf / Protest Possible』
『ザ・ドーフ / プロテスト・ポッシブル』

閲覧回数 18,594 回

ヨーロッパの最深部に蠢く音楽共同体ザ・ドーフが真のD.I.Y.精神を発揮して作り上げた新世代のプロテスト・ソングには、不条理の時代に表現のユートピアを作ろうとする強靭な意思が漲っている。

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#2163 『河崎純 feat. ジー・ミナ/HOMELANDS – Eurasian Poetic Drama –』

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歴史的な記憶と想像力によって豊かな世界を提示する「ユーラシアン・オペラ」。コロナ時代にまた素晴らしい作品を作り上げた。

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#2162 『山㟁直人+石川高+アンドレ・ヴァン・レンズバーグ/翠靄(Suiai)』

閲覧回数 16,592 回

パーカッションの山㟁直人、笙の石川高、尺八のアンドレ・ヴァン・レンズバーグによるトリオ。40分強のサウンドのどの時点もプロセスとして大事なものであり、ときにぞくりとさせられる瞬間がある。

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#2161 『キット・ダウンズ/ヴァーミリオン』
『Kit Downes / Vermillion』

閲覧回数 15,063 回

ダウンズの音楽の印象をかたちづくるのはシンプルな旋律と構造そのものの組み合わせ。だから一聴してもつかみどころはない。

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#2160 『魚返明未 & 井上 銘/サイクリングロード』
『Ami Ogaeri & May Inoue / Cycling Road』

閲覧回数 20,823 回

1991年生まれ同い歳のピアニスト魚返明未とギタリスト井上 銘の初デュオアルバム。透明で美しく洗練された響きの中に微かに感じる”夏の草の匂い”や”汗の匂い”のような感覚が、聴く者を懐かしく爽やかな不思議な時空へと誘う。

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#2159 『沖縄電子少女彩/doomsday〜終末〜』
『Okinawa Electric Girl Saya / doomsday ~ End ~』

閲覧回数 22,939 回

沖縄電子少女彩というアーティストにとってこのアルバムは一つの達成だ。のみならず、沖縄音楽というジャンルにとってもまた一つの達成だろう。

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#2158 『フレッド・ハーシュ/ブレス・バイ・ブレス』

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ハーシュ自身が全てのコンポジション、アレンジメント、音づくりを掌握、構成していて「セルフ純度」が高い。

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#2157 『Jazz In Latvia 2021(by Various Artists)』(2CD)
『ジャズ・イン・ラトヴィア 2021』オムニバス盤2枚組

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注目のラトヴィア・ミュージシャンの選りすぐり曲を集めた2枚組。リューダス・モツクーナス、アルヴィーダス・カズラウスカスの渋いサックスデュオも、ジャズ最先端を目指す若手も、大御所ライモンズ・パウルスの若き日の演奏も、みんなアツい。

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#2156 『Adam Rudolph, Go: Organic Guitar Orchestra / Resonant Bodies』
『アダム・ルドルフ、ゴー:オーガニック・ギター・オーケストラ/共鳴体』

閲覧回数 20,639 回

アダム・ルドルフと9人のギタリストが創造した『共鳴体』は、音響による宇宙の箱庭化であり、モーゼの『創世記』に描かれた天地創造の再検証と言えるだろう。

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#2155 『ダニエル・カーター+石当あゆみ+エリック・プラクス+ザック・スワンソン+ジョン・パニカー/Open Question Vol. 1』

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ニューヨークでもパンデミックの隙を見つけて演奏活動が続けられている。サックスの石当あゆみ、ピアノのエリック・プラクス、ベースのザック・スワンソン、ドラムスのジョン・パニカー、それにマルチ・インストルメンタリストのダニエル・カーターが加わった。自然体にして遠慮することのないおもしろさがゆっくりと伝わってくる演奏だからこそ、この続きもまた聴きたくなるというものだ。

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#2153 『ジェーン・ホール/ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート』

閲覧回数 19,825 回

ジェーン・ホールのこのアルバムを聴いて、微妙な味わいを解さない聴き手がいたら、その人物はよくいる美人ヴォーカリストのファンと同列の耳しか持っていないと断じてよろしいと思う。

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#2151 『渡邉浩一郎 / マルコはかなしい ー 渡邉浩一郎のアンチ・クライマックス音群』

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このアルバムがジョン・コルトレーンの未発表音源に匹敵する、などと言うつもりはないが、どこでも聴けるコルトレーンよりも、誰も知らない異能ミュージシャンの未知の音楽との出会いに喜びを見出す音楽ファンも少なくないに違いない。

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#2150 『ヒカシュー / 虹から虹へ』
『HIKASHU / LA LA WHAT』

閲覧回数 28,618 回

2019年のマンスリーライヴで振り返った過去40年間の楽曲と、緊急事態宣言下で即興で制作された前作『なりやまず』の両方の要素、つまり作曲と即興が混然一体となったヒカシュー・ワールドの現在進行形が集約されている。

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#2149 『岩崎良子&竹内直/メディテーション・フォー・オルガン&テナー・サックス』

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バッハ好きの方、コルトレーン好きの方、全ての方達がぜひこの試みを、耳にして欲しいもの。なにせ紛れもなく世界で初めてのものなのですから…。

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#2148 『小杉武久&高木元輝/薫的遊無有』

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高木が小杉の音に野心的に近づいた。高木のソプラノサックスが管を共鳴させる息を感じさせる形勢もあるのだが、それ以上に、ヴァイオリンの擦音に憑依し、あるいはエレクトロニクスと化し、高木の並々ならぬ力量をもって小杉の音領域で重なってみせていることは驚きである。

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#2147 『小杉武久+高木元輝/薫的遊無有〜infinite Emanation』
『Takehisa Kosugi+Mototeru Takagi / infinite Emanation』 

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「非連続の連続」という厳しいまでの「無常なる時空間の原動化」、これが神社で演奏されたとは驚きと言う他はない。

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#2146 『高木元輝/Love Dance~Live at Galerie de Café 伝 1987/1997』

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この時期の高木さんには「歌・メロディーへの回帰」が見られ、このCDでも「アリラン」、「小さな花」、「家路」、「不屈の民」、「バラ色の人生」等々が聴ける。

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#2145 『MALSTROM / Klaus-Dieter』
『マルストローム / クラウス=ディーター』

閲覧回数 23,316 回

「大渦潮」を意味するバンド名通り、ありとあらゆる要素を巻き込んでぶち壊してから新たな音楽を生み出すマルストロームの方法論こそ、<破壊なくして創造なし>という真理を音楽の最前衛で実践する新世代パワートリオの証である。

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#2144 『Francois Carrier/GLOW』
『フランソワ・キャリエ/グロウ』

閲覧回数 22,708 回

フランソワはいつもリアルタイムのアタック、強度、速度を追求している。これが音楽を牽引している。

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#2143 『This is It! / MOSAIC』

閲覧回数 24,384 回

リズムやテンポの変化が複雑で目まぐるしく、絶えず体制変更をみごとに行うことを前提とした先鋭的な音空間であり、前作と比べ、先鋭からやや内省へとヴェクトルを転じた。背景には後述するようにコロナ禍があった。

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#2142 『松田美緒/セルヴァ』

閲覧回数 19,510 回

松田美緒とウーゴ・ファトルーソのアルバムは10年ぶり、三枚目。彼女に歌わせたいと願って集められた彼の曲、それにウルグアイとアルゼンチンの曲で統一されていて、この間に築かれた信頼と敬意の絆が前二作より強く感じられる。

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#2141 『沢田穣治/Contra Banda』

閲覧回数 30,472 回

ショーロクラブや映画音楽で活躍する沢田穣治だが、このアルバムは筆者が考える沢田音楽の魅力を存分に楽しまさせてくれている。一見複雑に聞こえる沢田作品だが、一度聞いたら忘れられないメロディーを備えているのだ。参加ミュージシャンが魔法にかかったように沢田音楽を構築している。

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#2140 『SAM GENDEL & SHIN SASAKUBO』
『サム・ゲンデル & 笹久保 伸』

閲覧回数 28,876 回

互恵と共感、そして孤独な -coexistence- 共在によって生まれた音楽を、ジャズは待っていた。

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#2139 『仲野麻紀/openradio』
『Maki Nakano / openradio』

閲覧回数 22,097 回

アンサンブルで演奏するよりソロ多重録音のほうが、このミュージシャンの資質を良く映し出していると感じる。

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#2138 『Hermon Mehari&Alessandro Lanzoni / ARC FICTION』
『ハーモン・メハリ&アレッサンドロ・ランゾーニ/アーク・フィクション』

閲覧回数 18,742 回

カンザスシティ出身の気鋭のトランペッター、ハーモン・メハリの新作。イタリアの次代を担うピアニスト、アレッサンドロ・ランゾーニとのデュオ作。

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#2137 『Ayumi Tanaka Trio/ Subaqueous Silence』
『田中鮎美トリオ/ スベイクエアス・サイレンス―水響く―』

閲覧回数 23,402 回

「音楽を突き詰めれば突き詰めるほど、静寂の持つ力の凄さに圧倒されるようになりました」ピアニスト、田中鮎美は語る。そして彼女のトリオは、選び抜かれた最小限の音で、リスナーを焦らし、集中させ、魅了していく。

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#2136 『田中鮎美/スベイクエアス・サイレンス −水響く−』
『Ayumi Tanaka Trio / Subaqueous Silence』

閲覧回数 31,132 回

オスロを拠点に活躍するピアニスト田中鮎美がECM初リーダーアルバムをリリース。三者の音色と響きが美しく、深い沈黙の中から自然が持つ揺らぎやランダムさを伴って音が並んで優しく届く。その瞬間、瞬間に美を見ることができる。

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#2135 『Strictly Missionary / Heisse Scheisse』
『ストリクトリー・ミッショナリー / ハイセ・シャイセ』

閲覧回数 28,604 回

世界中には異形の音楽表現を求めてやまない多数の音楽信奉者が待っている。この”超イケてる”アルバムを聴きながら、この厳格な音楽宣教師が使命を全うする日を待ち望むしかないだろう。

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#2134 『マーク・ルワンドウスキ / Under One Sky』

閲覧回数 28,307 回

師のヘンリー・グライムスがときに恐竜の足踏みのような轟音をもつ剛の者だとすれば、マーク・ルワンドウスキは柔の者である。きめ細かな和音をもつアディソン・フライのピアノ、目が覚める繊細さと速度をもつクッシュ・アバディのドラムスとともに提示されるサウンドはシンプルでありながら複雑な変化やグラデーションがあり、少なからず陶然とさせられてしまう。

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#2133 『ASAF SIRKIS/Solar Flash』
『アサフ・シルキス/ソーラー・フラッシュ』

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イスラエル生まれのドラマーの新譜。重厚でハードなサウンドに、深い色合いと抒情性が加わり、SF映画音楽を思わせるシンセ音が広がる。ゲイリー・ハズバンドがキーボード奏者としての実力を遺憾なく発揮。

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#2132 『挾間美帆 feat. デンマーク・ラジオ・ビッグ・バンド / イマジナリー・ヴィジョンズ』
『Miho Hazama feat. Danish Radio Big Band / Imaginary Visions』

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首席指揮者に就任して2年、挾間美帆のオリジナル7曲を収録したアルバムをエディションレコードから世界に向けリリース。バンドの伝統を重視し、先の音楽監督たちのサウンドも振り返りながら、緻密だがメンバーとリスナーが楽しめるウィットに富んだ新たなサウンドを切り拓いた。

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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #71 Theo Crocker『BLK2LIFE || A FUTURE PAST』

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大好きなTheo Crokerの新譜が発表された。期待通りのご機嫌なグルーヴと惚れ惚れする彼の音色に加え、新しいアイデア満載だ。また彼のアイデアを実行できるバンドメンバーにも感嘆。通常の楽曲解説とは趣向を変え、インタビューも交えて全曲解説を試みた。

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#2130 『Pat Metheny / Side-Eye NYC V1.VI』
『パット・メセニー/ Side-Eye NYC V1.VI』

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Pat Methenyの新作は、Patが若いミュージシャンと新たなアプローチで新旧曲に取り組む、とても意欲的な作品。本プロジェクト「Side-Eye」の鍵を握るピアニストJames FranciesとPat Methenyの最初の出会いは2016年のことだった…

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#2129 『望月慎一郎/Trio 2019』feat. ミロスラフ・ヴィトウス&福盛進也 
『Shin-ichiro Mochizuki / Trio 2019』feat. Miroslav Vitous & Shinya Fukumori

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ピアニスト望月慎一郎が、2019年に来日したチェコのベーシスト ミロスラフ・ヴィトウスを迎え、ミュンヘンから来日していたドラマー福盛進也とともに録音していた音源が、Unknown Silenceレーベルからリリースされた。

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#2127 『Mujician / 10 10 10』
『ミュージシャン / 10 10 10』

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伝統的な英国の風土と自由で多面的な音楽経験に支えられた4人の“ミュージシャン≒マジシャン”の表現の前では、Free MusicやNon-Idiomatic Improvisationといった鹿爪らしいお題目は忘却の彼方へ消え去ってしまう。

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#2125 『Marc Johnson / Overpass』
『マーク・ジョンソン/オーヴァーパス』

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マーク・ジョンソンが初ベースソロアルバムをECMからリリース。ビル・エヴァンス・トリオ当時に、毎晩ソロで演奏された<Nardis>、『Bass Desires』の<Samurai Hee-Haw>から再構築された<Samurai Fly>などを収録。イリアーヌ・イリアスを共同プロデューサーにサンパウロで録音された。

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#2124 『上原ひろみ ザ・ピアノ・クインテット/シルヴァー・ライニング・スイート』
『Hiromi The Piano Quintet / Silver Lining Suite』

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ピアノ+弦楽四重奏による新プロジェクト。2020年末のブルーノート東京で初演された逆境からの希望に向けた組曲と、期間限定SNS配信企画「One Minute Portrait」で生まれた3曲などを収録。2021年10月7日〜8日には、ブルーノート・ニューヨーク主催のコンサートでソニー・ホールでも披露される。

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#2123 『Evan Parker Electroacoustic Quartet / Concert in Iwaki』

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このサウンドの新鮮さはなんなのだろう。21年前の録音なのに…。

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#2122 『The Very Big Experimental Toubifri Orchestra / Dieu Poulet
ザ・ヴェリー・ビッグ・エクスペリメンタル・トゥビフリ・オーケストラ / ニワトリの神』

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前衛だからと言ってしかめっ面をする必要はない。子供でも“実験って面白い!”と楽しめる、それが“トゥビフリ”精神なのだ。

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#2121 『高木元輝カルテット/Live at Little John, Yokohama 1999』

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強靭にして互いに異なる4人が共存した、貴重なドキュメントである。金剛督+竹内直『アワー・トライバル・ミュージック』と高木元輝トリオ『LIVE at Airegin』とをつなぐリンクでもある。

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#2120 『アントニオ・アドルフォ/ジョビン・フォエヴァー』
『Antonio Adolfo / Jobim Forever』

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強靭さを内に秘めた軽快さ・爽快さ・洒脱さなどを第一義に考えた、旨味の多い好アルバム

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#2119 『海原純子/ゼン・アンド・ナウ』
『Junko Umihara / Then and Now』

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人生の明暗、哀楽、生死。ここから目を逸らさない観念が出来上がっているから、海原の歌はスケールが大きいのだ

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#2118 『Lyle Mays / Eberhard』
『ライル・メイズ/エバーハルト』by 神野秀雄

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<Eberhard>は、「水の循環」を想起させるような、そしてライルが永遠の中に生き続けていると感じさせる音楽だった。ライル・ファンには最高の贈り物となった。ありがとう、ライル!

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