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Hear, there and everywhere 稲岡邦弥No. 300

Hear, there and everywhere #41 「ECM days in Japan」
ECM 25th Anniversary Concert Seriesから

text & photos:Kenny Inaoka 稲岡邦彌

ECM創立25周年を記念し1994年に3回にわたって開かれた「ECM 25th Anniversary Concert Series」。ビリングはマンフレート・アイヒャー自身が監修、企画と協賛は当時のディストリビューターのポリドール、制作はユニコムが現地のプロモーターと共同で担当した。
会場は、東京:新宿ルミネホールACT、名古屋:ダイアモンドホール、神戸:ジーベックホール。

出演は以下の通り;
Vol.1 :9月27日〜9月30日
ジョン・アバークロンビー・オルガン・トリオ
ション・アバークロンビー(g) ダン・ウォール(org) アダム・ナスバウム(ds)
ルイ・スクラヴィス=ドミニク・ピファレリ・アコースティック・クァルテット
ルイ・スクラヴィス(cl) ドミニク・ピファレリ(vn) マルク・デュクレ(g) ブルーノ・シェヴィヨン(b)
Vol.2:10月25日〜27日
ゲイリー・ピーコック&ラルフ・タウナー・デュオ
ゲイリー・ピーコック(b) ラルフ・タウナー(g)
ジョン・サーマン・イングリッシュ・カルテット
ジョン・サーマン(sax) ジョン・テイラー(p) クリス・ローレンス(b) ジョン・マーシャル(ds)
Vol.3:11 月28日〜30日
チャールス・ロイド・クァルテット
チャールス・ロイド(sax) ボボ・ステンソン(p) アンデシュ・ヨルミン(b) ビリー・ハート(ds)
アヌアル・ブラヒム・ソロ
アヌアル・ブラヒム(oud)

ここでは、当時のアマチュア・カメラで撮ったスナップで移動中やオフ・ステージを中心に振り返ってみたい。ジョン・サーマンのイングリッシュ・クァルテットで来日したピアノのジョン・テイラーやラルフ・タウナーとデュオを組んだゲイリー・ピーコックはすでに彼の国へ旅立った。ジョン・サーマンとジョン・テイラーはのちにデュオ・アルバムを制作している。チュニジアから来日のウードの名手アヌアル・ブラヒムは奥さんと来日、新幹線では神妙な顔付きだった。残念ながらVol.1はカメラを持ち合わせておらず、記録が残っていない。
このコンサート・シリーズの2ヶ月後に「阪神淡路大震災」が発生、神戸で演奏したメンバーから見舞いの連絡が続々入り、神戸での演奏の中からゲイリー・ピーコックとラルフ・タウナーのデュオから<Nardis>、チャールス・ロイド・カルテットから<Little Peace>の音源提供を受け、キース・ジャレットの<Paint My Heart Red>などと共に二枚組チャリティCD『Big Hand for Hanshin~Rainbow Colored Lotus』(Polydor)が制作された。

 

 

 

 

 

 

 

 

John Abercrombie Organ Trio ©ECM Records

 

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Anouar Brahem

稲岡邦彌

稲岡邦彌 Kenny Inaoka 兵庫県伊丹市生まれ。1967年早大政経卒。2004年創刊以来Jazz Tokyo編集長。音楽プロデューサーとして「Nadja 21」レーベル主宰。著書に『新版 ECMの真実』(カンパニー社)、編著に『増補改訂版 ECM catalog』(東京キララ社)『及川公生のサウンド・レシピ』(ユニコム)、共著に『ジャズCDの名盤』(文春新書)。2021年度「日本ジャズ音楽協会」会長賞受賞。

Hear, there and everywhere #41 「ECM days in Japan」
ECM 25th Anniversary Concert Seriesから
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