RIP Ennio Morricone from Gruppo di Improvvisazione Nuova Consonanza, 1976
photos: Roberto Masotti / Lelli e Masotti Archivio
ミラノ在住のフォトグラファー、ロベルト・マゾッティ氏にモリコーネの写真を尋ねたら、とびきりレアな写真が9点送られてきた。モリコーネがコンポーザー/トランペッターとして参加していたグループ「Gruppo di Improvvisazione Nuova Consonanza」 (GINC:グルッポ・ディ・インプロヴィザチオーネ・ヌオヴァ・コンソナンツァ= 新しい和音を演奏する即興演奏グループ)のアルバム『Musica Su Schemi』(ムジカ・ス・スケーミ)の録音風景である。1976年、スタジオはローマの Orthophonic Recording Studio, Roma。グループは6人編成で、モリコーネはトランペット、フルートの他に写真で見られるようにトランペットにオーボエのダブルリードを差して吹くなどしている。トランペッターの息子として生まれたモリコーネは小さい頃からトランペットに馴染み、長じて天命のようにトランペット演奏と作編曲を生業とするに至った。GINCは即興演奏グループを名乗っているが、アルバム・タイトル Musica Su Schemi=Music on Schemes (計画に基づく音楽)が示すように、事前に打ち合わせをしたスケッチに基づいて即興演奏が行われた。
French Horn, Flute, Violin – Giovanni Piazza
Percussion, Strings – Egisto Macchi
Piano, Instruments [Various] – Antonello Neri
Piano, Percussion [Various] – Franco Evangelisti
Trombone, Flute – Giancarlo Schiaffini
Trumpet, Flute, Instruments [Various] – Ennio Morricone
トラックはLPのAB面各2曲ずつ;
A1 Schema 1 (8:55)
A2 Schema 2 (11:14)
B1 Schema 3 (2:30)
B2 Omaggio A Giacinto Scelsi (16:40)
アルバムは、nova musicha シリーズの n.9として、1976年に Cramps Musicからリリース。Discogs のデータによれば、国内盤はCDが2007年に Strange Days Recordsからリリースされているようだ。なお、GINCについては別掲の金野吉晃氏によるテキスト「モリコーネの演奏した楽器は…。〜巨匠への追悼、そして最初で最後の私的モリコーネ評〜」に詳しい。
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