菅原光博「ジャズを撮る!」#24「エルヴィン・ジョーンズ・ジャズ・マシーン」
エルヴィン・ジョーンズ(1927年9月9日 – 2004年5月18日)と新宿は切っても切り離せない。それにしてもエルヴィンが亡くなって早くも20年近くが経つのだ。去年、ケイコさんが亡くなったというニュースにも触れた。エルヴィンは77で逝ったけどケイコさんは85歳まで人生を全うした。エルヴィンの素晴らしいキャリアに尽力したことに対して本当にお疲れ様でしたと言いたい。
エルヴィンが例の忌まわしい事件から戻ってきたのが1978年4月。ジャズ・マシーンを率いての有楽町の読売ホールでのコンサート。当時のトリオレコードがライヴ・レコーディングをするというのでジャケット用の写真撮影を依頼された。エルヴィンは当時50歳でまだまだ絶頂期にあった。今、CDを聴き直してもその迫力に圧倒される。フロントはフランク・フォスターとパット・ラバーベラのテナー2本。リズム隊はギターのローランド・プリンスにベースのアンディ・マクラウド。フロントの2管はデイヴ・リーブマンとスティーヴ・グロスマンを擁した『Live at Lighthouse』以来不変だ。
その後、エルヴィンは正月になるとお里帰りのように来日してピットインに出演するようになった。泊まりはオーナーの佐藤良武さんの自宅が多かったと聞いている。2枚のピットインでの写真は『Swing Journal』誌から表紙用の写真撮影を依頼された時のもの。写真撮影が終わって、アフターアワーズで中平穂積さんの New DUGに出かけた。最後のモノクロ写真は New DUGの玄関前で、仲の良い二人の写真。