JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 48,836 回

タガララジオ 多田雅範No. 246

タガララジオ52 track 433-451

text by Niseko-Rossy Pi-Pikoe

 

益子博之さんが記事になりました!

Interview by Asao Teshirogi posted on the web media “DANRO” based on the concept of “enjoying one self” operated by the Asahi Shimbun newspaper. Sorry for Japanese only.
朝日新聞が運営する「ひとりを楽しむ」をコンセプトにしたウェブメディア『DANRO』に手代木麻生さんによるインタヴューが掲載されました。

「ひたすら音楽を楽しみたい」 ニューヨーク「ジャズ詣で」17年の筋金入りファン
手代木麻生 2018.09.18

https://www.danro.bar/article/11824895

 

次回の「益子博之×多田雅範四谷音盤茶会(通称:タダマス) Vol.31」は、
2018年10月28日(日) 18:30 start
綜合藝術茶房 喫茶茶会記(四谷三丁目)

ホスト:益子博之・多田雅範
ゲスト:挾間美帆(作曲家/編曲家)
参加費:¥1,500 (1ドリンク付き)
open 18:30/start 19:00

今回は、2018年第3 四半期(7~9月)に入手したニューヨーク ダウンタウン~ブルックリンのジャズを中心とした新譜アルバムをご紹介します。

ゲストには、NY在住の挾間美帆さんをお迎えすることになりました。作曲家・編曲家、そして指揮者として、多彩な分野で世界を舞台に活躍する挾間さんは、「即興的瞬間」をどのように捉えているのでしょうか。お楽しみに。(益子博之)

————————————————————————–

<track 433>  Moon River(Original Main Title) / Henry Mancini  1961

 

21秒目あたりから空気の振動が感じられ、31秒目あたりに明らかなフィーレコ実況録音の歪みが混ざる、この冒頭40秒間の耳の察知が残りのサウンドの豊饒さを押し上げている、

————————————————————————–

<track 434>  『てふてふもつれつつかげひなた / Rosco』 2016

 

現代音楽をゲンダイオンガクとちゃかして書いた時代は終わっていたのだ、消失して、あたらしい世界がそこに開けている感覚だ、タガララジオ名盤審議委員会が招集されました、満場一致の推挙、

東京文化会館へピアノのリサイタルばかり通っていた時期があった、入り口の広く並んだパンフレット群を見渡しながらどのコンサートにも行きたくて、行けなくて、うっとりする、あの感じ、

てふてふもつれつつかげひなた 作曲:木ノ脇 道元 (7:13)
雀 作曲:川上 統 (1:46)
コウテイペンギン 作曲:川上 統 (2:28)
日本民謡による瞑想曲 作曲:台信 遼 (4:10)
よく眠るための内気なセレナード 作曲:夏田 昌和 (6:07)
こどもの夢 作品14  作曲:Eugène Ysaÿe (4:31)

Spotifyにはこの6曲が公開されている、表題曲はなんとピーピコ賞演奏家である木ノ脇道元さまの作曲による、生き生きとした、ジャズ/インプロ感覚でもくらくらするような作品、

ROSCO (ロスコ)

ヴァイオリン 甲斐史子(かい ふみこ)

ピアノ 大須賀かおり(おおすが かおり)

じつに新鮮で、楽譜でなければ果たせないものだし、

それで、どの曲もそれぞれ素晴らしいのだ、はじめて知るこの作曲家たちのまぶしい感じ、この冷たい陶酔と理性の地平、作品と奏者と録音、どれも揺るがない視線だ、

芸大よりも桐朋のほうが圧倒的に音楽的だとわたしの体験は結論しているのだが、ヴィブラフォン奏者の山田あずさちゃんも桐朋だというし、この二人も桐朋だ、

————————————————————————–

<track 435>  Temporary Kings / Mark Turner, Ethan Iverson  (ECM 2583)   2018

 

サックスを手にする世界中の学生が参照する現代ジャズのマイルストーンマイスター、皇帝マーク・ターナー、ECMで制作された『ニューヨーク・デイズ』『天のろくろ』を代表作として推す、『バラードセッション』だという意見もある、

しかし、マーク・ターナー=カート・ローゼンウィンケル双頭グループによるヴィレッジヴァンガードでのライヴ盤『レメディ』、ArtstShareレーベルというクラウドファンディング的、に、おののいていなければ真のジャズファンだとは言えない、国内盤ライナーをわたしが書いた、何を書いたか記憶にもない、ブツも銀座のかわいい女子にあげてしまった、もうジャズのライター仕事はやらない、

この新譜はピアノとのデュオ、イーサン・アイヴァーソンはバットプラスという人気ユニットのピアノだがわたしはバッドプラスの演奏を一度もいいと思ったことがない、プーさんのピアノの価値を理解していたり筆は立つようだがピアノは真面目すぎてつまらない、

そのつまらなさが、このデュオでは功を奏している、伴奏にしか聴こえないいわば滑走路、ターナーのサックスだけが活き造りになってしまう、そういう演奏だ、そしてそれはマンフレート・アイヒャーも見越していてスタジオに封じたように思える、

————————————————————————–

 

<track 436>  甲斐説宗の音楽 Music by Sesshu Kai   2016

https://www.fontec.co.jp/blog/2016/06/new201676music-by-sesshu-kai.html

 

これもまたタガララジオ名盤審議委員会が招集されました、満場一致の推挙、こんな名盤を誰もおれに教えてくれなかった、

ここでまたROSCO (ロスコ)や木ノ脇道元さまに出会う、

「フルート・ソロのための音楽(1975-76)」が一等いいなあと、奏者の甲斐道雄を調べる、

彩耳記 musicircus
甲斐説宗の音楽

http://musicircus.on.coocan.jp/saijiki/004.htm

————————————————————————–

<track 437> Island Songs / Olafur Arnalds   2016

http://morerecords.jp/?pid=111286644

”アイスランドの作曲家 Olafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)の様々なアーティストとコラボレーションしていくニュー・プロジェクト “Island Songs”のCD化。アイスランドを7週間旅をしながら様々なアーティストと楽曲を制作。”

扱う素材は極上だが、音楽は甘い、幼稚園児レベルだ、世界中の幼稚園に常備しておくれ、子どもたちのお昼寝のひとときに、とはひどい言い方?、

1曲目「Árbakkinn – Island Songs I – Einar Georg Einarsson」の老人の語りがたまらない、反則だべよ、エイナル・ゲオルグ・エイナルソンという詩人なのか、ユニバーサルの動画もあった、なあんだ、

https://www.universal-music.de/olafur-arnalds/videos/arbakkinn-feat-einar-georg-einarsson-405400

————————————————————————–

<track 438> Tales Of Rohnlief / Joe Maneri, Barre Phillips, Mat Maneri  (ECM1678)   1999

 

老詩人の朗読を綿菓子で包んだ子供だましのお口直しをしなければならない、

ニューヨークの伝説、微分音教授、ジョー・マネリ、の、何語ともつかない喃語のような呻きから即座に連れてゆかれるファーストトラック、微動だにできない即興演奏の至宝だ、いや現代ジャズの頂点のひとつだと言ってもいい、

この盤がちゃんと音楽史に残るような道すじを作ることが、わたしの使命だ、(でもさ、説明されなきゃ刺さらない音楽なんて無い、

————————————————————————–

<track 439> End To End / Barre Phillips (ECM2575)   2018

 

上記、秘蹟『Tales Of Rohnlief』を支えたバール・フィリップスが、最後のソロとしてリリースするECM新譜が入ってきた、今年83さい、1968年に世界初の完全即興ベースソロをジャズ界に叩きつけたマイスターのほぼ50年に及ぶ旅路のラスト、

バールさんの音だ、枯れてる、祈り、万感の思い、おれのグランディスに乗せて走ったこともある、桐生の有鄰館という石蔵で寒い初冬に聴いた夜もあった、斎藤徹・井野信義という日本を代表するベーシストと3台のベース即興『オクトーバー・ベース・トライローグ』もあった、「タ・ダァ!」と笑顔で手を振った、

秋の夜長に、しんとして聴くしかない、

————————————————————————–

<track 440> Dahi-Tah-Ghi / Okkyung Lee  (Pica Disk)   2018

https://picadisk.bandcamp.com/album/dahl-tah-ghi

オスロのエマニュエル・ヴィーゲラン美術館での2013年のソロ演奏ライブ録音 41:42 ワントラック、

当時発表されていたチェロ・ソロ、スタジオ録音『Ghil』2013の厳しさは高評を得たようだが、こちらのライブ録音のほうは本人の技術的な尖がりとは別のチカラが働いている、

エマニュエル・ヴィーゲラン美術館の測定18秒(!)もある特異な残響のせい、だけとは片付けられない、

建物の壁を埋めるフレスコ画の数々を画像検索して想像してみるのも有益かもしれない、

奏者も耳をすまして予期できないところまで意識は行っている、トランス状態、

これはヨーロッパ流儀のチューインオンか、ECMにもそういうところがある、禅の瞑想か、場のチカラはひとの無意識にまで入り込んでしまうことはあるかもしれない、稀有な記録だ、

————————————————————————–

<track 441> 観世流謡曲~極めつけ名人芸』   1961

涼しい早朝、光ヶ丘図書館でなにげに借りてたCDに感動する、1960年頃に録音したものだろうか、音質よく、しかも動かし難い謡いと演奏の静謐、このタイム感覚、ブレない緊張感、たちのぼる世界観、といい、メンバーの価値は知らないが、これはまさしく名盤と断ずるもの、

ラップだってかなわんよ、インプロ宝刀でもおののく、五線譜西洋が相対化される、ジョーマネリやポールモチアン、トーマスモーガン、三善晃もじっとこの音楽を見つめているようだ、

 

1. 石橋(しゃっきょう) 42:26
<シテ> 観世流宗家二十五世 観世元正
<ワキ> 観世元昭
<地謡> 岡久雄
<笛>  森川流 寺井政数
<小鼓> 大倉流 北村一郎
<大鼓> 葛野流 亀井俊雄
<太鼓> 観世流家元 観世元信

2. 吉野天人(よしのてんにん)  15:23
観世流宗家二十五世 観世元正

1961 キングレコード モノラル録音
1998年にCD化、

————————————————————————–

タガララジオ52、入稿時のジャケの並び、セレクトされたジャケたちが大晦日の紅白歌合戦に並んでいるような、その視覚イメージ、の快楽、

Jazz Tokyo のコラムらしくこのタガララジオではECMレーベルの新譜を並べようと思ってるのに、コリン・ヴァロン来日してるよ、

ヴァロン評判いいので聴いてみたけど間を置くピアノの身体性がウリなのかな、にしては2作ともまったくつまらない、官能的ですらない、

エストニアのピアニスト、クリスティアン・ランダルは?、

ベン・モンダーの浮遊力にまぶしてECMテクネーで整えた前菜サラダ程度の、いやコンビニサラダ、受注生産された工業製品みたい、

注目のニア・イースト・カルテットは?サン・チョンがプロデュースだよ、

(指揮者チョン・ミョンフン、ヴァイオリン奏者チョン・キョンファ一族のサン・チョンがECMアイヒャーの後継と目されている、イェーヲン・シン Yeahwon Shin 『Lua Ya』ECM2337 で世界の注目を集める、ECMに新時代到来かと、)

韓国の伝統音楽と現代ジャズの融合を謳っているけど、ECM品質検査項目にチェックを入れるように及第点をクリアするように怯えながら音入れされた演奏、張り巡らされた抑圧で不在のECMアイヒャーが鳴っているようにしか聴こえない、かつてのECMはリスナーを飛翔させていたプレイヤーも未踏を目指して飛翔していた、しかしいつからかそこはディズニーランドだったことに気付き始めたんだ、80年代までのECMリスナーはいまECMを聴いていない、は言い過ぎだとしても、

ダニッシュ・ストリング・カルテットは?

前作『Last Leaf』のトラッドのノスタルジアはかなりハマった得難い愛聴盤だ、その手なりでショスタコを奏でられてもどうだろうか

————————————————————————–

<track 442> Ignis / Mika Vanio, Fanck Vigroux  (Cosmo Rhythmatic)  2018

 

ECMの新譜だと思ってずっと聴いていた、そっかMika Vanioって Panasonic (Pan Sonic)だったひとだ、 Panasonic の Vakio 1995 は衝撃でしたな、20年も経ってるの、そうなの、

チープなプログレ系シンセミュージックと一線を画しているのは単に音のトリートメントの解像度に過ぎないだろう、そう言われれば、そうですねと応えざるを得ない、耳の快楽の発動にはその微差が決定的なのよね、

————————————————————————–

<track 443> Be The Cowboy / Mitski   2018

 

アナタが望んだ音楽なんてまっぴらよ、オトコが望んだ音楽なんてまっぴらよ、アレンジから引き出すアナタの速攻の印象はクリシェだわ、

————————————————————————–

<track 444> Gérard Grisey (1946-1998) : Les Espaces Acoustiques (1974-1985)

 

『ジェラール・グリゼー:音響の空間』

スペクトル楽派の歴史的位置付けがわかるブログ
「スペクトル楽派を代表する作曲家、ジェラール・グリゼー」

https://genepro6109.blog.so-net.ne.jp/2017-07-19

スペクトル学派うんぬん、さっぱりわからない門外漢なわたしだが、90分以上、ずっと謎を保持したまま追いかけ続けられる演奏だった、これを現代音楽だと現代ジャズだと何と呼ばれようとかまわない、なんなら雅楽だと言われてもいいわ、

奏者のありようは決定的な気がする、ありようとは決定的な演奏の力量でもあるし、共時的に耳をそばだてていることがわかるアンサンブルの響きでもある、

————————————————————————–

<track 445> We Will Rock You raw sessions / Queen  1977

 

Queen – We Will Rock You (Raw Sessions Version)

 

Queen – We Are The Champions (Raw Sessions Version)

 

面接できかれるけど、なんで北海道から東京に来たの、クイーンの来日公演をすべて行けるように、ますみちゃんのベロチューの続きのために、それがほんとうの答えね、学校の先生になれなかったのは体罰容認だったからかな、予備校に勤めて3階級上の上司を殴ったからかな、嫁さんも殴って、万引き犯も殴って、転職して葬儀屋修行をして人生変わった、いまはもう別人になったと思っているけれど、前科者ではあるか、

いつも気持ちはウィーウィルロックユーなのだな、そんな感じだよ、この曲のあとにゴダイゴの「銀河鉄道999」をかける、という高校生ん時の脳内お天気は、もういいだろ、Spotify に入ってこのヴァージョンを耳にできた

————————————————————————–

<track 446> フランク&R.シュトラウス:ソナタ / 堤剛、萩原麻未  (マイスターミュージック)   2016

 

9月8日、サントリーホール大ホール14時、一生ものどころか来世分までおつりがくると誘われた、

指揮:山田和樹
ピアノ:萩原麻未
日本フィルハーモニー交響楽団

三善晃:ピアノ協奏曲
プーランク:シンフォニエッタ
デュカス:交響詩『魔法使いの弟子』(ストコフスキー版)
デュティユー:交響曲第2番 「ル・ドゥーブル」

ピアニスト、萩原麻未(はぎわらまみ)
”2010年第65回ジュネーヴ国際コンクール〈ピアノ部門〉において、日本人として初めて優勝。年によって1位を出さないこの伝統あるコンクールでの8年ぶりの優勝となった。”

チェロ堤剛との『フランク&R.シュトラウス:ソナタ』2017をチェック、おののく、

C. フランク:ソナタ イ長調
R. シュトラウス:チェロ・ソナタ ヘ長調 Op. 6
三善 晃:母と子のための音楽 I.甘い、子守唄。愛 II.慰め、優しい、やわらぎ III.想い出、悲しい、癒し IV.お話、幻想 V.さわやか、目覚める

フランク、シュトラウス、三善というラインナップ、何よりもピアノのコントロール能力の段違いな高さを柔らかさに潜ませてしまう魔法的!な表現力、指揮の山田和樹は最上級の賛辞として「彼女の才能は悪魔的だ」とまで言わせてしまうという、

この才能の存在を知った、収穫、コンサート行きたいけどお金ないし、
同時刻のすみだトリフォニーでトン・コープマンプロジェクト2018「アムステルダム・バロック管弦楽団&合唱団」J.S.バッハ/ミサ曲 ロ短調 BWV232の招待券を手にしていたけれど、

————————————————————————–

<track 447> Breaking English / Rafiq Bhatia  2018

 

前回のタダマス30(益子博之×多田雅範四谷音盤茶会 Vol.30)のラストトラックにかけたラフィーク・バーティア、2013年の『Yes It Will』もタダマスでかけたよね、

まさに現代ジャズの超新星といった経歴を備えている、

ラフィーク・バーティア / Rafiq Bhatia

 

おれはタダマス30リワインド(http://www.enpitu.ne.jp/usr/bin/day?id=7590&pg=20180826)で、こういう感想を記した、「ロックとかサントラで聴いているお気に入り、造形の確からしさ、ジャズミュージシャンが奏でるまだ名前の付いていない音楽といえばこれが筆頭かも、スフィアンが描くサウンドのパノラマに、わたしの聴取は回収している、文句なしにカッコいいサウンド!、それ以外に何をわたしは求めているというのか、Son Lux もロックで聴いているんだよなー、」

”ダビィ・ビレージェス(ジャズ)、ヒームス(ヒップホップ)、スフィアン・スティーヴンズ(SSW)など様々なジャンルのミュージシャンのアルバムやツアーに参加”

それは知らなかった、見立ては正しかった、

タダマスの初回からレビューをいただいている音楽批評・福島恵一のブログが更新された、

耳の枠はずし

想定外の事態 ― 「タダマス30」レヴュー The Unexpected Situation ― Review for “TADA-MASU 30”

http://miminowakuhazushi.blog.fc2.com/blog-entry-454.html

 

「かつてそうした気概に溢れていたプログレッシヴ・ロックの残党が、CMやヴィデオのための音楽を作り始めた際と同じく、どこか饐えたような頽廃の匂いがしないだろうか。Rafiq Bhatia『Breakig English』は、いわばエッジを研ぎ澄まし、角を尖らせたアディエマスではないのか。」

そう、アディエマス、です、なんと痛快無比な鋭い批評、パソコンの前で読んでファミマのカフェラテこぼしそうになる、現代ジャズをめぐる冒険がますます面白くなってきた、にしてもアディエマスを耳にする福島恵一をうまく想像することができないww、

困ったことにわたしは「世紀を超えて」を自分のテーマ曲にするリスナー界のうつけ者である、「ただまさのり」わたしの名前がアナグラムで歌われている世紀を超える名曲、他のアディエマス楽曲は一切聴く気がありませんあしからず、

Adiemus-Beyond the Century

 

さて、スフィアン『Age Of Adz』2010が拡張したかのロックのフィールド、と、仮に言ってみて、そこに収まっている感覚、造形次元の等価、編みこまれた素材がジャズ由来なことであろうとも、ジャズを体感させてきたサムシング、謎、あの何とも言えない宙に投げ出されて重力を失い心臓がキュッとするような一瞬、は、そもそも目的とされていないのか、

何がジャズであって/ないのか、おれはこだわる、拘泥する、

————————————————————————–

<track 448> Motian In Motion_Alternate_Trailer_ 2018

 

ついにポール・モチアンのドキュメント映画トレイラーが!(動画3つ、続くよー)、

 

映るアイヒャーがかわいい、

DVDで出るだろうけど、できれば映画館で観たいものです、

————————————————————————–

<track 449> あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団 / 坂本慎太郎 (zelone records official)   2018

 

 

甘利がAGFA(Apple, Google, Facebook, Amazon)の四強が席巻する未来に日本は地主になるのか小作人になるのかの瀬戸際でアベノミクス第三フェーズが、とか言っていた、

もう遅いと思う、すでに降りることのできない軌道にセッティングされている、それは自分たちの怠惰という体重と慣性が制御できないという点もカウントされている、

Googleに抗うことはできない、最近きいた、

状況把握が早いGoogleマップの経路検索のほうが、最新のカーナビよりも優れている、

————————————————————————–

<track 450> 余韻と手移り / 高橋悠治  (マイスターミュージック)   2018

 

中目黒でオーガニックワインバーをやっている「音楽は家具のようになる」と予言したアニキが夜中にラインしてきた、

高橋悠治って、どういうひと?、

神です、とだけ返信、ちゃんと接客できたのだろうか、

track446 萩原麻未盤もマイスターミュージックからリリースされていた、耳のあるレーベルかもしれない、

「音楽は前に動いているだけではない、後ろへ後ろへと後ずさりするようにも動いている。」(高見一樹)

http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/18191

————————————————————————–

 

<track 451> かじゃでぃ風節 Kajyadhi Fu Bushi / 新崎純とナイン・シープス   1977

 

 

CD、デジ配、2018年4月25日リリース

https://emrecords.bandcamp.com/album/kajyadhi-fu-bushi

————————————————————————–

今月の編集CDR

編集CDR Hosoda 17 20180826

1. 名ノリ笛 / 観世寿夫 from 『砧』
2. Temporary Kings / Mark Turner, Ethan Iverson ECM
3. Close But Not Quite / Everything Is Recorded by Richard Russell

http://diskunion.net/clubt/ct/detail/1007432195

4. Band On The Run / Paul McCartney & Wings 1973
74年、札幌に越してきた夏休み、父親の労働組合のキャンプファイヤーが終わって、石狩浜、千人もの大型キャンプ場、大学生たちがラジカセで大音量で流していた、夢のようなわくわくする音楽、誰の音楽かは知らなかった、
5. It’s All Right with Me / Marty Paich from The Broadway Bit 1959

グランディスで友だち3にんで京都へ、高速道路、ビックバンドを牽引して疾走するスコット・ラファロの怪演、

6. シベリア気団より / hofli from 十二ヶ月のフラジャイル 2014
石狩シーツ、吉増剛造、リスペクトだろう、
『群像 2018年1月号』で吉増剛造とヴァレリー・アファナシエフが対談している、互いの存在を知ったのはわりと最近のよう、
7. Flétta / Antony & The Johnsons w/Bjork Gudmundsdottir from Swanlights [EP] 2010

アントニーとビョークの声が重なるように、

8. Vesuvius / Sufjan Stevens from The Age Of Adz 2010
9. Shine / Joni Mitchell 2007
10. 京都の大学生 / くるり
11. Starting Over / Mr. Children
12. あいどんわなだい / 銀杏BOYZ

あいどんわなだい( I don’t wanna die)、あいわどんなんだい(愛はどんなんだい)

13. Sub Rosa Subway / Klaatu from 3:47 EST (2001 Re-Issue by Bullseye Records of Canada) 1976
音楽専科でアメリカではビートルズ覆面バンド?と話題になっている記事、
カセットに録音して高田馬場、毎日新聞新聞奨学生会館、生まれてはじめての東京の夜、静岡から東工大受験に来ていたやつとか4にんで夜通しお喋りした、1980年3月、未来がはじまるキャンプの匂い、

多田雅範

Masanori Tada / 多田雅範 Niseko-Rossy Pi-Pikoe 1961年、北海道の炭鉱の町に生まれる。東京学芸大学数学科卒。元ECMファンクラブ会長。音楽誌『Out There』の編集に携わる。音楽サイトmusicircusを堀内宏公と主宰。音楽日記Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください