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特集『ECM: 私の1枚』

藤倉 大 『Tigran Hamasyan / Luys i Luso』
『ティグラン・ハマシアン/ルイス・イ・ルソ』

僕は特にECMのファンというわけではないと思うし、特にこのレーベルのジャケットの感じとかはあまり好きだとは言えない。

でも、そんな中で、僕が個人的に大好きなアルバムは、ティグラン・ハマシアンのこのアルバム。個人的にこのアーティストを知らないが、この方のピアノと合唱が作り上げる音楽感がすごく好き。

同じく東ヨーロッパ出身の僕の妻は、このアルバムを聞いていると、とても東欧色の強い音楽なので、聞きにくい、、と言うが、僕は中毒的に好きだ。

このアルバムを一回指揮者で友人の山田和樹くんの家でプレイしたことがある。和樹さんともその時に話したんだけど、合唱も音程的な意味合いで合っているのか、それともそうでないのか、を超えた凄さがあり、その空間を超えた凄さは、誰にも真似ができない演奏、合唱がこのアルバムには密封されていると思う。

これ以上気に入っているアルバムは、僕の中ではあまりないと思う。


『Tigran Hamasyan / Luys i Luso』 teaser

ティグラン・ハマシアン公式ウェブサイト


ECM 2447

Tigran Hamasyan (piano, prepared piano)
Yerevan State Chamber Choir
Harutyun Topikyan (conductor)

Recorded 2014 at Yerevan, Armenia
Produced by Manfred Eicher


藤倉 大 ふじくらだい
作曲家。大阪生まれ。15歳で単身渡英しベンジャミンらに師事。数々の作曲賞を受賞、国際的な委嘱を手掛ける。2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》を世界初演。2019年に尾高賞、文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2020年にオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演。数々の音楽誌においてその年のオペラ上演におけるベストに選出された。近年の活動は多岐に渡り、リモート演奏のための作品の発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。録音はソニー・ミュージックジャパンインターナショナルや自身が主宰するMinabel Recordsから、楽譜はリコルディ・ベルリンから出版されている。2022年、自伝『どうしてこうなっちゃったか』を出版。演奏でも参加したアルバムとして、2022年『藤倉 大 & Jan Bang / The Bow Maker』、2023年『八木美知依 & 藤倉 大/微美』 をリリース。2023年7月7日〜8日、自ら芸術監督を務める「ボンクリ・フェス」を東京芸術劇場で開催する。daifujikura.com

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