JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 10,925 回

特集『ECM: 私の1枚』

東かおる『Charles Lloyed / The Water Is Wide』
『チャールス・ロイド/ザ・ウォーター・イズ・ワイド』

ECMといえば、現代に生きるコンテンポラリー・ジャズ・ヴォーカリストの憧れとして、イギリス出身のヴォーカリスト ノーマ・ウィンストンをまっ先に思い浮かべる。1970年代から現代に至るまでECMからリリースされた彼女の数々のアルバムにはたくさん影響を受けたし、いつも癒してくれる貴重な存在。
しかし今回は敢えてヴォーカルアルバムではない1枚を紹介したい。

「Charles Lloyed /  The Water Is Wide」

ニューヨークに留学中、私のデビュー・アルバムとなったCDに収録予定だった<The Water Is Wide>。参考に、とこの曲を演奏しているジャズ・ミュージシャンを探して聴いていた時に出会ったこのアルバム。

テナーサックス奏者のチャールス・ロイドの屈指のバラード集。
ピアニストにブラッド・メルドーや、ギタリストのジョン・アバークロンビーらの無駄を削ぎ落としたシンプルかつ味のあるプレイがなんとも心地良い。
チャールス・ロイドの一音一音に深みがある独特の音色、その余韻が静寂に消えていく それまでもが計算されたかのような美しさ。
私もあんな風に歌えたら・・と考えるのも束の間、いつの間にかその果てしなく広がる至福の世界にどっぷりとただ浸っているだけの私がいつもある、そんなアルバム。


ECM 1734

Charles Lloyd (Tenor Saxophone)
Brad Mehldau (Piano)
John Abercrombie (Guitar)
Larry Grenadier (Double-Bass)
Billy Higgins (Drums)
Derek Oles (Double-Bass)

1 Georgia (Hoagy Carmichael, Stuart Gorrell) 06:36
2 The Water Is Wide (Traditional) 05:01
3 Black Butterfly (Duke Ellington) 04:35
4 Ballade And Allegro (Charles Lloyd) 03:45
5 Figure In Blue (Charles Lloyd) 05:12
6 Lotus Blossom (Billy Strayhorn) 05:37
7 The Monk And The Mermaid (Charles Lloyd) 08:34
8 Song Of Her (Cecil Mc Bee) 07:36
9 Lady Day (Charles Lloyd) 07:28
10 Heaven (Duke Ellington) 04:14
11 There Is A Balm In Gilead (Traditional) 05:12
12Prayer (Charles Lloyd) 04:20

Recorded December 1999, Cello Studio, Los Angeles
Produced by Charles Lloyd & Dorothy Darr


東かおる あずまかおる
ジャズヴォーカリスト。大阪府出身。20歳から関西でライブ活動をスタート。その後、2003年にニューヨーク市立大学シティーカレッジ校音楽部ジャズ科への合格を機に渡米。在学中からニューヨークのジャズクラブに出演し、またハーレムの教会で毎週クワイヤーメンバーとしても活動。 2008年同大学を卒業し帰国。2011年リトアニアで開催された国際ジャズヴォイス・コンペティションに日本代表として出場。これまでに6枚のリーダーアルバムを発売し、各メディアに取り上げられる。本格的な英語と澄んだ歌声で器楽曲に加えオリジナル、ジャズスタンダード、ブラジリアンなどを歌う。歌詞のない器楽曲を浮遊感のある「ボイス(声)」で表現することを得意とし、それらを高い芸術性で歌うことの出来る唯一無二な存在として広く知られている。
また教育者、CD録音制作プロデューサーとしても後進の指導にあたっている。https://kaoruazuma.com/

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください