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特集『ECM: 私の1枚』

古市響平『Wolfgang Muthspiel / Where The River Goes』
『ウォルフガング・ムースピール/ウェア・ザ・リヴァー・ゴーズ』

近年のECMから1枚。(2018年作)
何気なく見つけて、気づいたら愛聴盤になっていたアルバムです。

アルバム全体が少し冷たい質感に満ちていて
演奏・楽興共に透明感があり少しダーク寄りな印象。
火を吹くようなインタープレイというより、各人が落ち着いて美しい旋律を奏でる詩的な1枚です。

このアルバムはなんと言ってもMuthspielのコンポーザーとしての能力の高さが際立ってます。
とにかくまずはタイトル曲でもある1曲目のWhere The River Goesを聞いて欲しいです。
美しいギターの旋律から始まり、印象的な8分のリフレインからのバンドイン。
そしてトランペットのテーマという流れなのですが、どこを切り取っても美しいです。

ソロも非常に洗練されていて、まさにアルバム1曲目を相応しい楽曲になってます。

個人的な推し曲は
4曲目のClearing
どこか湿り気を帯びたBrad MehldauのピアノにEric Harlandの乾いた皮物の音が合わさって美しい世界観を展開する前半から
Ambrose Akinmusireが受け継ぎ幽玄な世界観へ突入する中盤。
Wolfgang Muthspielのアコースティックギターで世界観をまとめ、静かに終わっていく後半まで聞き応え十分です。

その他
儚い印象を受ける2曲目のFor Django
このアルバムで唯一セッション的な側面を持つBrad Mehldau作の7曲目Blueshead
がオススメです。

各種サブスクを展開してるので是非。


ECM 2610

Wolfgang Muthspiel (Guitar)
Ambrose Akinmusire (Trumpet)
Brad Mehldau (Piano)
Larry Grenadier (Double Bass)
Eric Harland (Drums)

Recorded February 2018, Studios La Buissonne, Pernes les Fontaines
Engineer : Gérard de Haro, Nicolas Baillard
Produced by Manfred Eicher


古市響平 ふるいちきょうへい
ギタリスト。愛知県出身。15歳でギターを始め、Rock. Metalに傾倒。高校卒業後音楽学校に入学しアンサンブル・音楽理論を学び、Funk・Jazz・Bluesに目覚める。卒業後は講師をしながら演奏活動を開始。様々なセッションに参加する中で2016年、自身のリーダーアルバム”雲ノ陽エノ空”を発表。同年、東京へ移住2022年、ピアニスト柳原由佳との共同リーダーアルバム”The Quartet”を発表。現在は関東・東海地方を中心に演奏活動を展開している。

【ライブ情報】
5/20(土) 14:00 本八幡 Cooljojo  古市響平(g)、柳原由佳(p)

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