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特集『ECM: 私の1枚』

新澤健一郎『Keith Jarrett / Facing You』
『キース・ジャレット/フェイシング・ユー』

聴く人の人生を決定づける音楽があると思います。このアルバムは僕に音楽の大海原を泳ぎ続けるチカラを与えてくれました。それにとどまらず、僕と音楽人の根本の要素…音楽、ピアノ、ジャズ、、との在り方について静かに強く影響を与え続けてくれています。もう少しテクニカルな興味を満たしたくて言うと、ピアノは何を使ったんだろう。どこまでが書かれた曲でどこからが即興なのだろう。(無さそうだけど)編集はしているのだろうか。「In Front」の終わりのほうでミスタッチした時はどんな気分だったのだろう。興味は尽きません。もし公表されているものがあったら教えてください。それにしても「In Front」は圧倒的で冒頭の自然なフレーズが左手によるものだと気が付いたのはだいぶ後になってからでした。「Starbright」は時折自分でも弾きます。このアルバムを聴くと大切なものを取り戻します。


ECM1017
Keith Jarrett (piano)

In Front
Ritooria
Lalene
My Lady; My Child
Landscape For Future Earth
Starbright
Vapallia
Semblence

Recorded November 1971, Arne Bendiksen Studio, Oslo
Engineer:Jan Erik Kongshaug
Produced by Manfred Eciher


新澤健一郎 しんざわけんいちろう
ピアニスト・キーボーディスト・作曲家・編曲家。1968年4月3日東京生まれ。5歳から11歳までピアノを習う。中学・高校の吹奏楽部でホルンを吹きジャズと出会う。独学でジャズピアノを習得。東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了。PRISM(プリズム)のサポートメンバーを経てジャズ、フュージョン、ブラジル音楽、ポップスなど様々な分野を手掛ける。2022年にリーダー作10作目、11作目となるピアノトリオCD「Ever」、ソロピアノCD「月の光」を発表。自身の作風はヨーロッパのジャズとクラシックがルーツとなっている。ユッカ・エスコラなど北欧のジャズミュージシャンと積極的に交流。「新澤健一郎ピアノトリオ」「イチョウ五重奏団」「Nervio(ネルビオ)」のリーダー。昭和音楽大学非常勤講師。
主な共演者:森山威男、増尾好秋、渡辺香津美、本多俊之、櫻井哲夫、カルメン・マキ、早坂紗知、米川英之、本田雅人、須藤満、今堀恒雄、平松加奈、大槻KALTA英宣、Gene Jackson、Eero Koivistoinen、Jukka Eskola、Timo Lassy。
公式ウェブサイト
ライヴ情報など

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