#04 V.A / 東京発、即興音楽の新しい波

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text by 細田成嗣 Narushi Hosoda

2017年2月17日 水道橋FTARRI (東京)

1st set : 竹下勇馬 (electro-bass) + 石原雄治 (drums) + 増渕顕史 (guitar) + 浦裕幸 (composer)
2nd set : 中村ゆい (voice) + biki (electronics)
3rd set : 池田若菜 (flute, composer) + 内藤彩 (bassoon, composer) + 山田光 (alto sax, composer) + 滝沢朋恵 (reading)
4th set : Straytone  (electronics) + 大上流一(guitar) + 徳永将豪(alto sax)


まずそのタイトルに惹かれた。東京から即興音楽の新しい波が流れてくるという。これは目撃しなければならない。だが思い返してみればこの数年の間、東京のライヴ・イベントに足繁く通っていると、確かに「新しい波」のようなものを感じてはいたのである。それが具体的にどのようなものであるのか、このイベントに出会うことから筆者の中で仮初めにも整理がつき、それは別の場所でやや長めの論考としてまとめた。注意しなければならないと思うがこのイベントは「新しい波」を唯一代表するものではないし、その出演者たちだけがシーンの形成に寄与しているというわけでもない。むしろ大きな波の一端がこのイベントには現れており、そのことにハッキリと気づかせてくれるものだったと言うべきだろう。この日に行われた演奏についてここでは詳述しないが、彼ら/彼女らをはじめとして東京を拠点にインディペンデントかつエクスペリメンタルな活動をするミュージシャンはいま現在も頻繁にライヴを行なっている。どれでもいい、ぜひ一度足を運んで同時代の「即興音楽」の脈動に触れて欲しい。

細田成嗣

細田成嗣 Narushi Hosoda 1989年生まれ。ライター/音楽批評。2013年より執筆活動を開始。編著に『AA 五十年後のアルバート・アイラー』(カンパニー社、2021年)、主な論考に「即興音楽の新しい波──触れてみるための、あるいは考えはじめるためのディスク・ガイド」、「来たるべき「非在の音」に向けて──特殊音楽考、アジアン・ミーティング・フェスティバルでの体験から」など。2018年より「ポスト・インプロヴィゼーションの地平を探る」と題したイベント・シリーズを企画/開催。

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