RIP 沖至 初めまして。Mika Oki です
text by Mika Oki 沖ミカ(訳責:後藤理子)
photos by Mathieu Catonne マチュー・カトンヌ
私は母のお腹に居た時から音楽にとても良く反応する子供だったと聞いています。周りの音を意識するようなった幼い頃から常に音楽は大好きでした。
父のトランペットも物心つく前から常に聞いていましたし、当時住んでいたリヨンにある The Bec de Jazzというジャズクラブでいつも父のライブに付いて行って幼いながらも最後までステージで演奏を聴いているような子供でした。
6歳の時にピアノを始めたのが最初の楽器との出会いです。
昔からジャンルにとらわれず、どんな音楽にも興味がありましたが、現在、DJとしてトラックを作る時はまったく掛け離れたジャンルの音楽をミックスして、それらの架け橋になる小さなエレメントを見つけるのが好きです。
自分の音楽活動にとくに影響を与えたジャンルはエレクトロアコースティック、そしてミュージック・コンクレートです。エクスペリメンタルなアプローチにとても興味があります。
一番衝撃を受けたのはイギリスのテクノユニットの Autechre のライブで、真っ暗闇の会場で聴いたコンピュータサウンドはとても実験的で完全なフリーの世界に感化されました。
現在、私はDJとしてライブでは自作のアナログシンセサイザーを中心に音を作っています。Maoupa Mazzocchetti (トランペット)とのデュオ・プロジェクト「A SONIC」、そしてヴィジュアル・ソロ・パフォーマンスも行っています。
またフランスとベルギーを拠点にしたラジオ局 LYL (www.lyl.live) も主宰しています。
私は大学で美術のマスターを取得する為ために留学して以来、現在もベルギーのブリュッセル在住です。ベルギーは小さな国ですが、アート・シーンとミュージック・シーンがとても盛んです。
日本には今まで2回ほど訪れていますが、2014年に1ヶ月の間、一人旅をして日本中を廻りました。父の友人との出会いや、同世代のミュージシャン、アーティストたちとの出会いがあり感動的な旅でした。
私はスペイン人の母と日本人の父の間にフランスで生まれ育ちましたが、日本の精神世界や哲学には自分のルーツを感じています。
日本でも自分のプロジェクトでライブをするのが今後の目標です。