Walter Langのこと by うめもと實 (横浜エアジン店主)

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Text & Photo by Minol Umemoto うめもと實

Walterが初めてエアジンへ来たのは’90年ころだったろうか。アメリカ人なのにオランダ人(Hollander)という名前のRick Hollander(ds) Quartetのメンバーとしてだった。ドイツ人のWalterは俺がドイツ語を少し話すのでビックリして喜んでいた。そりゃそうだろうな、日本のジャズクラブのオヤジがドイツ語だなんて。それ以来、毎年のように来日し、エアジンへの出演も続いた。音楽はご存知のようにヨーロッパ的な品の良さと知的なスイング感が
日本でも多くのファンをいつも魅了していた。

「チャップリン財団が俺に世界で初めて許可を下ろしてくれた。」ある時、Walterが嬉々とした声で俺にそう言ってきた。そして、彼のチャップリン作品集のCDは世界中の話題となった。また、横浜ジャズプロムナードで知りあった渋さ知らズの歌姫・室館 彩ちゃんとの日本で誰もが知ってるドイツの歌を録音した名盤CDやその記念ドイツツアーはエアジンもきっかけになっている。


L: ©Minol Umemoto R: ©Hideo Kanno

最近はECMアーティストの福盛進也(ds)TRIOでも話題になり、60歳を超えて「さあ、いよいよこれからだぞ」という時だっただけに
本人が一番無念に違いない。南ドイツ人らしく、冗談が大好きでいつも楽しそうに笑っていた。あの笑顔と演奏はエアジンも決して忘れないよ。

ありがとう、そして、安らかに。


うめもと實 Minol Umemoto – 横浜エアジン店主
藤沢市生まれ。逗子開成学園、桐朋音大を経て新日本フィルやN響などで活躍後、ドイツ・ケルン音大へ留学。専攻はトランペット。現代音楽祭、教会などでの演奏の他キッシンゲン(ドイツ)オーケストラの首席奏者として活動。’80年初頭の帰国。横浜エアジンの創業者である義兄の死去によりエアジンを引き継ぎ、横浜本牧ジャズ祭や横浜ジャズプロムナードなど多くのイベントの立ち上げに参加。NYジャズ祭やパリ、ローマなど海外でのプロデュースも多い。また、横浜エアジンを拠点に『バッハ祭り<春><夏>』や『横浜国際なんでも音楽祭<春><秋>』などユニークな音楽祭のプロデュースや海外ミュージシャンの招聘も積極的にしている。横浜エアジン公式ウェブサイト


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