#05 渋谷毅, 林栄一, 峰厚介@高田馬場ゲートワン

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text by Takehiko Ono 小野健彦

#265 8月9日(火)
髙田馬場 ゲートワン
https://jazzgateone.com/
渋谷毅 (p) 林栄一 (as) 峰厚介 (ts)

いつもは独り旅が常の私のLALであるが、今宵は聴き人仲間のA.T.さんに嬉しいお誘いを頂き髙田馬場ゲイトワンにて超佳作『Rendezvous』盤(’04録音でプロデューサーはかの著名なフォトジャーナリスト・故望月由美氏)の吹き込みもあるまさに現代日本ジャズ界の至宝トリオを聴いた。

渋谷毅氏(P)林栄一氏(AS)峰厚介氏(TS)

現代を生き抜く匠達の描いた肩肘の張らないそれでいて余りに深く力強い音達の軌跡は、まさにその一刻一刻が豊穣なる至芸の応酬とでも言えるものであり、その音創りの前では私如きが拙い雑文などを以ってそれを表すことなど憚られるというのが偽らざるところ。
それでも意を決しつつ筆を前に進めるとすれば、表現者の立ち居振る舞いを表現者のそれを以ってして比較することは極めて無粋なれど、それは落語の世界になぞらえば、黒門町の文楽、志ん生、圓生が一夜の高座を分けた。
あるいは梨園の世界に転ずれば、十七代目中村勘三郎、六代目(先代)中村歌右衛門、十三世(先代)片岡仁左衛門が同じ板の上に揃い踏みした、そんな垂涎の光景が私の眼前に現れたとしか今は言い得ない。
とは言え、今宵その稀有な現場に居合わせた聴き人のひとりとしては、やはりそのドキュメントの一端を書き記したい衝動には抗えない。
今宵のステージは、幕開けのK.ワイル作〈lost in the stars〉をはじめとして、全般に前述の『Renzdevous』盤収録曲がいくつかセレクトされたが、そこに更に2ndセット中盤には渋谷林両氏のDUOによる〈you don’t know what love is〉や渋谷・峰両氏による菊地雅章作〈little abi〉(渋谷氏がその最新盤『カーラ・ブレイが好き』でも採用したことで話題となった)なども飛び出して…。兎にも角にも『Renzdevous』盤を耳にし、是非ともそのナマに触れたいと希求し、本年のかなり早い段階から奔走、今宵の実現に漕ぎ着けた同所オーナーの梶原まり子氏(VO)には最大限の感謝の意を表したいと思う。
*上記は、小野健彦のLive after Live #265の再掲載です。
https://jazztokyo.org/column/live-after-live/post-80792/

小野 健彦

小野健彦(Takehiko Ono) 1969年生まれ、出生直後から川崎で育つ。1992年、大阪に本社を置く某電器メーカーに就職。2012年、インドネシア・ジャカルタへ海外赴任1年後に現地にて脳梗塞を発症。後遺症による左半身片麻痺状態ながら勤務の合間にジャズ・ライヴ通いを続ける。。

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