CD『宮本貴奈/Wonderful World』、2020年度第33回ミュージック・ペンクラブ音楽賞「最優秀作品賞」を受賞
2020年度第33回ミュージック・ペンクラブ音楽賞が決定し、3月10日付けで結果が発表された。「クラシック」「ポピュラー」「オーディオ」の3分野のうち、ジャズが含まれる「ポピュラー」部門の「最優秀作品賞」にピアニスト宮本貴奈のCD『Wonderful World』が選出された。「ポピュラー」部門には「クラシック」以外のすべてのジャンルが含まれジャズ作品では2016年の渡辺香津美以来4年ぶりの快挙。
ミュージック・ペンクラブ音楽賞は、ミュージック・ペンクラブ・ジャパン (MPJ) 約160名の全会員による自主投票によって選定され、基本的に日本でその年に公開または発表された音楽界のすべてのプロダクツやイベントが授賞対象となる。選考基準は、MPJの「クラシック」「ポピュラー」「オーディオ」の分野ごとに設けられ、各分野で授賞対象者・団体をノミネートし、最終的に全会員の分野を超えた投票によって決定される。
宮本貴奈の7年ぶりのリーダー作『Wonderful World』(KATS-1019)は2020年11月、Jump Worldレーベルからリリースされ、tea(vo)、パット・グリン(b)、石若駿(ds)、小沼ようすけ(g)、佐藤竹善(vo)、大儀見元(perc)、中川英二郎(tb)、川村竜(b)、中西俊博(vl) (参加曲順)の名うてのミュージシャンが結集。自身も初レコーディングとなるヴォーカルを聴かせ、バラエティーに富んだジャズ・アルバムとなったが、企画内容はプロデューサー/ディレクター 三田晴夫の手腕に負うところが大きいと思われる。自身のオリジナルに加え、初の弾き語り収録となる<Tea for Two>や<What a Wonderful World>などスタンダード・ナンバー、故ビル・ウィザーズに捧げるメドレー<Hello Like Before~Just a Two of Us>、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲<Double Rainbow>など11曲を収録。
宮本貴奈プロフィール
ピアニスト・作編曲家。今作でヴォーカル・デビュー。米バークリー音大「映画音楽&ジャズ作曲科」、ジョージア州立大学院卒。1998年NYへ、エドマンピアノ大会で全米優勝、参加作『ソウルコール』は2001年グラミー賞2部門ノミネート。「アトランタ・ベストジャズ」「ジョージア州で最も影響力のある女性」他受賞、カーク・ウェイラムとの連名作はビルボード全米5位。米英を拠点に30カ国で活動。2013年『オン・マイ・ウェイ』で日本デビュー。八神純子、佐藤竹善、絢香、大黒摩季、MayJ.との共演や編曲・プロデュース、岩崎宏美、今井美樹等のオーケストラ編曲、NHK「日本の話芸」、映画「種まく旅人」他音楽担当。茨城県結城市出身。