11/16&17 「最後のFTARRI FESTIVALが開催」

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4年ぶり4回目となるFTARRI FESTIVALが先週末より開催されている。全公演を通して総勢70名以上もの国内外のミュージシャンが参加するなど、前回から大幅にスケールアップした凄まじい内容だ。永福町sonorium で11月9日、10日に行われたWeek One では、作曲作品をメインに計10組が出演し、それぞれに見どころ/聴きどころの異なる多種多彩なパフォーマンスを繰り広げ、多くの観客を魅了した。即興演奏がメインとなる今週末16日、17日のWeek Twoでは、北千住BUoYを舞台に計18組のミュージシャンが出演する。

鈴木美幸が運営するレコード・レーベルおよびネットショップとして2006年にスタートしたFTARRIは、2012年に水道橋駅から徒歩5分のビルの地階に実店舗を構え、CDショップ兼イベント・スペースとしても営業を開始。通常のレコード・ショップでは入手し難い海外の実験的/即興的な音楽作品が現在進行形で総覧できるとともに、都内の気鋭のミュージシャンによる既成の音楽観念に囚われることのない様々な実践に接することのできる場所としても機能してきた。今年は実店舗開業から7年を迎え、夏に全4回の7周年記念イベントが開催されたことも記憶に新しい。

圧倒的な個性を備えた演奏家、予期し得ない異色のコラボレーション、あるいは継続的な活動が生み出す妙々たるセッション、またはユニークかつラディカルなコンセプトの作曲作品など、百花繚乱の様相を呈するプログラムの詳細については公式サイトをぜひご参照いただきたいが、たとえばベルリン、アムステルダム、サンティアゴ、ストックホルム、北京などから初来日勢も含めて魅力的なミュージシャンが多数来日する一方で、主に都内を拠点に活動するいま最も注目に価するグループや即興演奏家たちも数多く出演するというその組み合わせは、CDショップの店主としてつねに海外の動向を追いかけつつ、イベント・スペースのオーナーとして目の前で音楽が生まれる瞬間に立ち会い続けてきた鈴木美幸ならではのラインナップだと言えるだろう。また、Week Oneでは主に作曲作品の演奏が、Week Twoでは主に様々な編成での即興演奏が行われるものの、どちらの公演においても一人ひとりの演奏家がオリジナルな音楽を探求している類稀なミュージシャンであるうえに、即興セッションであっても単なる個性の掛け合わせ以上の「何か」をもたらしてくれるはずである。

「最後のFTARRI FESTIVAL」と初めて公にアナウンスされた今回のイベントは、目を惹くような取り合わせや評価の確立した出演者の知名度ばかりに集中したフェスティバルが乱立するなかで、ただひたすら質の高い音楽だけを優先するという賭けに出た、FTARRIの集大成的な企画であるようにも思う。海外の実験/即興音楽の最新の動向を知ることができるとともに、都内の最前線で活躍するミュージシャンの試みを体験することができる、テン年代最後の貴重な機会になることは間違いない。(細田成嗣)

Week Two
■2019年11月16日 (土)
会場: BUoY 東京都足立区千住仲町 49 -11
(東京メトロ千代⽥線 / ⽇⽐⾕線 北千住駅1番出口より徒歩6分、JR常磐線 / 東武スカイツリーライン / つくばエクスプレス 北千住駅西口より徒歩8分)
http://buoy.or.jp
時間:
開場 午後2時 開演 午後3時 終演 午後10時頃
チケット:
1日券 (各日):前売 (一般) 5,500円 (学生) 4,500円 どちらも1ドリンク500円込 1日券 (各日):当日 (一般) 6,000円 (学生) 5,000円 どちらも1ドリンク500円込
2日間通し券 : 前売のみ (一般) 10,000円 (学生) 8,000円 どちらも各日1ドリンク500円 (計1,000円) 込

出演:
Ftarri Ensemble 増渕顕史 (guitar) + 竹下勇馬 (electro-bass) + 石原雄治 (snare drum) + 岡川怜央 (electronics) + 田上碧 (voice) + 山田光 (alto sax) + トゥ・ウェンボウ Zhu Wenbo (clarinet)
Zhu Wenbo – No Joy, Sisyphe (2019) 委嘱新作, 世界初演
網守将平 (synthesizer) + 梅沢英樹 (electronics) + 上村洋一 (still life)
アーサー・ブル Arthur Bull (guitar) + 田中悠美子 (三味線, エレキ大正琴, 声) + 山内桂 (sax)
大城真 (自作楽器) + 川口貴大 (自作楽器) + 矢代諭史 (自作装置) + 滝沢朋恵 (vocals, objects)
大上流一 (guitar) + 村井啓哲 (electronics, etc.)
マーガレット・カメラー Margareth Kammerer (vocals, electric guitar)
森重靖宗 (cello) + キャル・ライアル Cal Lyall (guitar) + 高岡大祐 (tuba)
すずえり (self-made instrument, prepared piano) + ミニスキュル・シングス:吉田アミ (voice) + 立川貴一 (performance)
カイ・ファガシンスキー Kai Fagaschinski (clarinet) + 秋山徹次 (guitar)
ミヒャエル・ティーケ Michael Thieke (clarinet) + ビリアナ・ヴチコヴァ Biliana Voutchkova (violin)
“blurred music”

■2019年11月17日 (日)
会場: BUoY 東京都足立区千住仲町 49 -11
(東京メトロ千代⽥線 / ⽇⽐⾕線 北千住駅1番出口より徒歩6分、JR常磐線 / 東武スカイツリーライン / つくばエクスプレス 北千住駅西口より徒歩8分)
http://buoy.or.jp
時間:
開場 午後2時 開演 午後3時 終演 午後9時30分頃
チケット:
1日券 (各日):前売 (一般) 5,500円 (学生) 4,500円 どちらも1ドリンク500円込 1日券 (各日):当日 (一般) 6,000円 (学生) 5,000円 どちらも1ドリンク500円込
2日間通し券 : 前売のみ (一般) 10,000円 (学生) 8,000円 どちらも各日1ドリンク500円 (計1,000円) 込

出演:
Ftarri Ensemble 増渕顕史 (guitar) + 竹下勇馬 (electro-bass) + 石原雄治 (snare drum) + 岡川怜央 (electronics) + 田上碧 (voice) + 山田光 (alto sax) + トゥ・ウェンボウ Zhu Wenbo (clarinet)
作曲:Léo Dupleix / 委嘱新作、世界初演
ユタカワサキ (digital synthesizer) + ju sei:田中淳一郎 (guitar, effects) + sei (vocals)
広瀬淳二 (SSI-4) + 電力音楽:池田拓実 (computer, etc.) + 木下正道 (電気機器) + 多井智紀 (自作電気楽器)
赤間涼子 (piano, small objects) + 池田陽子 (viola) + 池田若菜 (flute) + チャオ・ソン Zhao Cong (mixer feedback, objects, etc.)
赤間涼子 – for heather’s day (2018) 世界初上演
赤間涼子 – these very people (2019) 世界初上演
カール・ストーン Carl Stone (computer) + 赤い日ル女 (vocals, keyboard)
今井和雄 (electric guitar)
クラウス・ラング Klaus Lang (harmonium) + ジョニー・チャン Johnny Chang (violin) + サミュエル・ダンスコム Samuel Dunscombe (bass clarinet) + 小川道子 (clarinet) Filament:Sachiko M (sinewaves) + 大友良英 (turntable)

■前売券取り扱い: Peatix (以下のイベントページより申し込みください)
Week Two https://ftarrifestival2019-weektwo.peatix.com/

■問合せ: FTARRI 電話:03 -6240 -0884 (午後4時~8時。休業日やライヴ時間中はつながりません) E-mail: info@ftarri.com

 企画・制作:Ftarri
司会進行:細田成嗣 (Week One + Week Two)
協力:座間 裕子 (elsewhere)
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
With support from Goethe-Institut Presented with support by the Swedish Arts Grants Committee Funded by the Berlin Senate Department for Culture and Europa

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