[動画配信] ジャズ・アット・リンカーン・センター ガラ・コンサート 2020

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Text by Hideo Kanno 神野秀雄

Jazz at Lincoln Center
Worldwide Concert for Our Culture: Gala 2020

「ジャズ・アット・リンカーン・センター」(JALC)は、ニューヨークのセントラルパークの南西の角コロンバスサークルに面するタイムワーナーセンター内にある。リンカーンセンターのジャズ部門として、ウィントン・マルサリスが芸術監督を務め、Rose Theater、Dizzy’s Club、The Allen Roomの3会場でライブを行い、研究・教育活動も行っている。

4月15日(水)19:30より、ジャズ・アット・リンカーン・センター・ジャズ・オーケストラを中心に、小曽根真、チューチョ・ヴァルデスら世界11か国からトップミュージシャンを招いてのガラコンサート開催とその動画配信を予定していたが、COVID-19感染拡大のため、オンラインイベントに改め、ミュージシャンの自宅などからの演奏動画を世界に配信することになった。小曽根は、国立音楽大学ジャズ専修の精鋭から成るジェムストーンズ・ジャズ・オーケストラと演奏した。なお、小曽根真トリオによる公演が、4月18日(土)~19日(日)にディジーズ・クラブで、4月25日(土)~26日(日)にのブルースアレイ(ワシントンD.C.)で予定されていた。

先入観なしで観ていただきたいが、セットリストを作成したので、鑑賞後にご参照されたい。

******* ネタばれ注意 *******

1. Yardbird Suite (by Rich DeRosa)
2. Tico Tico – All the Things You Are (by Hamilton de Hollanda and Gabriel de Hollanda, Brazil)
3. Mack the Knife (by Igor Butman Quintet, Russia)
4. My Foolish Heart (by Chucho Valdés, Cuba)
5. Round Midnight (by Richard Galliano, France)
6. I Love You (by Cecil McLorin Salvant and Sullivan Fortner, U.S.)
7. Acknowladgement from Love Suprime (by Nduduzo Makhathini, South Africa)
8. O Sole Mio (by Stefano di Battista, Italy)
9. Take Five (by WDR Big Band, Germany)
10. Emancipation Celebration (by Jazz at Lincoln Center Orchestra with Wynton Marsalis, U.S.)
11. In a Sentimental Mood (by Baqir Abbas, Pakistan)
12. Well You Needn’t(by Chano Dominquez, Spain)
= Message from Mr. Ellis Marsalis =
13. Only for the Honest (by Brussels Jazz Orchestra, Belgium)
14. Satin Dall (by Makoto Ozone with Gemstones Jazz Orchestra at Kunitachi Collage of Music)
15. Smile (by Dianne Reeves with Peter Martin and Romero Lubambo)

小曽根 真から演奏前のメッセージ (日本語訳: 中西光雄)

こんにちは。小曽根真です。

こうして、“Worldwide Concert for Our Culture” と名づけられたガラコンサートに参加することができてとても光栄に思っています。

僕はジャズを僕の父から学びました。父は、第二次世界大戦後、祖父母の家を接収した進駐軍のアーミーバンドからジャズを学んだのです。当時、多くの日本人の心は傷ついていました。そして、父もまたそのひとりでした。進駐軍のアーミーバンドがわが家にやってきて、ディキシーランドというすばらしい音楽を演奏しました。その音楽は、アメリカからやってきたものでしたが、アメリカはついこの前まで日本の敵国だったのです。父は、毎晩、ピアノの下に隠れて彼らの演奏を聴いていたといいます。ジャズミュージックに触れることは、父にとってほんとうに大切ですばらしい経験でした。父は、音楽のもつ愛とポジティブなエネルギーの大きさに、心が救われたのです。

僕はこのジャズという音楽の魂を父から受け継いだことを心からうれしく思っています。なぜなら、今度は自分が世界のすべての人にその素晴らしいエネルギーを届けることができるからです。こうして今、ジャズアットリンカーンセンターのステージに一緒にいられることは、ほんとうに幸せなことです。なぜなら、音楽を介して、僕たちはすべて、ひとつの大きな家族だからです。

渡辺貞夫・日野皓正は日本のスーパーヒーローだし、ニューヨークに住む龝吉敏子はずっと僕のアイドルでありつづけています。若い世代といえば、HIROMI(上原ひろみ)がいるし、さらにもっと若い人としては作曲家の挾間美帆など、多くの日本人が活躍しています。

音楽は、僕たちみんなが共有するもの……。
だから今日は、僕の学生たちと大好きな曲をシェアしたいと思います。

Full Concert: JLCO Songbook:
Jazz at Lincoln Center Orchestra with Wynton Marsalis

映画『ソング・オブ・ラホール』

小曽根真 / Mirror Circle

神野秀雄

神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。東京JAZZ 2014で、マイク・スターン、ランディ・ブレッカーとの”共演”を果たしたらしい。

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