ECM 夏の陣 トリを飾るのはキース・ジャレット・ソロ『ボルドー・コンサート』

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コロナにも炎暑にもめげずに精力的なリリースを続けるECM夏の陣<Jazz編>。
2022年夏の陣は7月1日リリースのスティーヴ・ティベッツ『Hellbound Train』(ECM2656/57) によって幕が切って落とされた。ミネアポリス在住のティベッツは、マルタ島在住のステファン・ミクスとともにセルフ・プロデュースが認められた数少ないECMアーティストのひとり。40年間にわたってリリースされた9タイトルから選曲されたアンソロジーで、アコースティック編とエレクトロ編の2枚組。7月リリースの第2弾は15日発売のガード・ニルセン=アコースティック・ユニティ『Elastic Wave』(ECM2724)
8月リリースは new series 2タイトル(『ハイナー・ゲベルス/A House of Call-My Imaginary Notebook』ECM2728/29、『パウル・ギーガー/ars moriende』ECM2756 )の他にジャズ系が2タイトル。8月19日リリース予定は2018年の『End to End』(ECM2575)でベース・ソロの極みに達したバール・フィリップスとジョルジュ・クルタークJr. のライヴ・エレクトロニクスとのコラボレーション『Face à Face』(ECM2735)。制作陣には録音とミックスに名手ジェラール・ドゥ・アロ (Gérard de Haro) に並んで マンフレート・アイヒャーの名がクレジットされ、プロデューサーもマンフレート・アイヒャーその人。もう1タイトルは、8月26日リリース予定のユリア・ヒュルスマン・カルテットの『The Next Door』(ECM2759)。ユリアはボン生まれのピアニスト、ECMで8作目、カルテットでは3作目となる新作。録音は2022年3月、フランス ペルヌ・レ・フォンテーヌのスタジオ・ラ・ビソンでジェラール・ド・アロが担当、マスタリングはいつものニコラ・バイヤー (Nicolas Baillard) だがプロデューサーには トーマス・ヘア (Thomas Herr) がクレジットされている。
晩夏9月のリリースは、new series 1タイトルとジャズ系3タイトルの猛ラッシュ。new seriesはロバート・レヴィンの『モーツァルト・ピアノ・ソナタ全曲集』(ECM2710-16)で7枚組セット。2017年2月からザルツブルグのモーツァルテウム大ホールでの録音で1年がかりの大プロジェクト。マンフレート・アイヒャー自らがプロデューサーを務めている。
ジャズ系の3タイトルは、まず9月9日にベテラン エンリコ・ラヴァのフリューゲル・ホーンとフレッド・ハーシュ のピアノとのデュオ演奏『The Song Is You』(ECM2746)。 5曲のスタンダード(ジョビン、モンク、J.カーン、G.バスマン)それぞのオリジナル1曲ずつと即興が1曲の計8曲。録音は、2021年11月、スイス・ルガーノのオーディトリオ・ステリオ・モロ RSI、エンジニアはこれまた名手のステファーノ・アメリオ。プロデューサーはマンフレート・アイヒャー。
9月23日にリリース予定の第2弾は、オランダ生まれのピアニスト ヴォルフェルト・ブレデローデのECM自己名義4作目に当たる『Ruins and Remains』(ECM2734) で、マタンギ弦楽四重奏団とドラマーのヨースト・ライバートとの共演。ヴォルフェルトはシンガー スザンヌ・アビュエールとのECM共演作でも知られる。

ECM「夏の陣」の大トリを務めるのはキース・ジャレット。自他ともに傑作と認めた『ブダペスト・コンサート』(ECM2700/01) に続くソロ作は 2016年7月6日フランス ボルドーの国立オペラハウス録音盤『ボルドー・コンサート』(ECM2740)。ブダペスト・コンサートは同年7月3日録音だから、わずか3日後のコンサート録音である。「ジャズ&ワイン・ボルドー・フェスティバル」での録音と表記されているだけで、ブックレットには演奏風景もキースのコメントも付されていないのでリリースの意図は不明だが、傑作『ブダペスト』の2年後にあえて世に問うからにはキースお気に入りの演奏に違いない。なお、フランス録音のソロ・コンサートは1988年10月録音の『パリ・コンサート』(ECM1401) に続く 2作目。





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