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9/08~9/13「第3回 楽都仙台と日本のジャズ史展」

Wikipedia によれば、「楽都仙台」とは、仙台市や市民一般において長らく用いられてきた「学都仙台」と表裏一体の面を持つ言葉で、伊達政宗による仙台開府400周年を記念して、2001年(平成13年)に仙台市主催で開催された音楽事業において用いられたキャッチコピーを端緒に、仙台の音楽環境の充実振りを表現しようとする際に用いられるようになった言葉、とある。
ことジャズに関して言えば、終戦に際して GHQと進駐軍が配備され、当然のことながらその周辺にはダンスホールが立ち並びジャズが演奏されることになる。当時のハイライトは、1953年に初来日したサッチモ(ルイ・アームストロング)が、市内にあった米軍将校クラブでお忍びのライブを行ったことだろう。新しいところでは、1971年に阿部薫がソロで東北ツアーを敢行した際、第一声を上げたのが仙台のヤマハ(日本楽器)だった。2021年の第2回楽都仙台と日本のジャズ史展で南達雄(カメラマン/山猫軒オーナー)による阿部薫写真展とトークショーが開催され、本年 (2022年)の第3回展でもサックスなど阿部薫の遺品が展示される所以である。
今年のプログラムで特に注目すべきは、

7. 盛岡・伊香保・横浜 ジャズ・ミュージアムの開館を祝して
2022年11月 秋吉敏子ジャズ・ミュージアム開館記念展

だろう。日本でほぼ同時に3箇所でジャズ・ミュージアムが開館されることだろう。先陣を切ったのは、伊香保の World Jazz Museum 21(菅原光博館長)で、昨年末のプレ・オープニングを経て、今年4月正式にグランド・オープンした。ほぼ毎月、企画展(写真)とトークショー、ライヴ公演が行われ、早くも6月公演の「中牟礼貞則&三好”3吉”功郎ギター・デュオ」が11月にCD化されるという。次いで、今年10月開館するのは盛岡の「秋吉敏子ジャズ・ミュージアム」。世界一の秋吉敏子ファンを自認するジャズ喫茶ジョニーのオーナー照井顯の執念の賜物と言っていいだろう。2023年3月の開館を目指しているのは横浜・野毛の「ジャズ・ミュージアムちぐさ」。吉田衛氏が日本最古のジャズ喫茶「ちぐさ」を拠点に収集したアーカイヴを展示する。「日本のへそ」と言われる群馬(伊香保)を中心に西の横浜と東の盛岡を結ぶトライアングルに世界でも初めてのジャズ・ミュージアムが同時に開館する、これは紛れもない日本ジャズ史上最大のエポックに違いない。

「第3回 楽都仙台と日本のジャズ史展」の詳細は;
http://www.fujisaki.co.jp/news/detail.php?id=6517

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