#130 BRUTUS “Jazz is Pop!!”〜2024年、あなたが聴くべきジャズ250
<BRUTUS JAZZ WEEKEND 2024>
Text by Hideo Kanno 神野秀雄
BRUTUS No.1002
JAZZ is POP!!2024年、あなたが聴くべきジャズ250
マガジンハウス 2024年2月15日 880円
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【目次】
10 EVENTS of JAZZ in 2023
特集 JAZZ IS POP!!〜2024年、あなたが聴くべきジャズ250
ミュージシャンが語るジャズ。 新井和輝/藤原さくら/田我流/田島貴男ほか
2024年のジャズジャイアント。<注:実際には、1−4をページを離して掲載している>
(1)ジョン・バティステ/エスペランサ・スポルディング
(2)マカヤ・マクレイヴン/カッサ・オーヴァーオール
(3)サマラ・ジョイ/セシル・マクロリン・サルヴァント
(4)シャバカ・ハッチングス/メアリー・ハルヴォーソン
『BLUE GIANT』石塚真一とミュージシャンが考えた、楽器から入るジャズ講義。
挾間美帆/黒田卓也/馬場智章/林正樹/松下マサナオ/須川崇志/井上銘
東京のジャズが生まれる、セッションの聖地。 MELRAW/宮川純/石若駿
最高の学び場は、いつだってジャズ喫茶とリスニングバーだ。
今、DJがジャズを面白がる理由。
2人の凄腕ドラマー052 が世代を超えて語り合う、日本のジャズ。 森山威男/石若駿
やっぱり始まりは、ブルーノート。 海野雅威/ドン・ウォズ
ヒップホップとジャズの蜜月。 STUTS/DJ Mitsu the Beats
ジャズの鳴る映画。
デザインの良いジャズグッズ。
2024:JAZZ ODYSSEY IN LONDON ジャズの最先端、ロンドンを巡る旅。
君は“K-JAZZ”を知っているか?
テクノロジーとジャズの未来。 BIGYUKI/真鍋大度
渡辺貞夫さん、“ジャズ”は人生ですか?
BRUTUS JAZZ WEEKEND 2024
2023年2月に刊行された「BRUTUS No.979 新しいジャズの入口。」の続編、2024年版。前作もさまざまな切り口で現代のジャズを捉えていて見事だったが、当時は映画『BLUE GIANT』の2023年2月17日公開に合わせて広告費もあって出版されたタイアップ本という認識もしていた。2024年も同時期に刊行され、内容もさらに充実させていること、さらに記事から飛び出して、2024年も4月5日〜8日に南青山BAROOMで「BRUTUS JAZZ WEEKEND 2024」というミニジャズフェスティヴァルを開催するということで、年1回企画として確立していくのではと推測される。
2023年-2024年に起こった事件と、その間に生まれた音楽を取り上げているので、サブスクと組み合わせて、この1年間のジャズの旅に出ることができる。
ニューヨーク、アメリカの多様化する最先端のジャズをきっちり取り上げ、国内の気鋭のミュージシャンに触れ、そして、ジャズ内外のミュージシャンに語らせるという形で、克明に記事を作っていて、既存の音楽メディアに達成が難しかった、構成力とヴィジュアルでわかりやすく総合的に描き出すことに成功している。正直、日頃、ジャズライヴとサブスクで聴いている世界にとても近い。なぜBRUTUSには、現在のジャズを的確に捉え伝えることができ、広告収入をいかに確保し、いかに広いリーダーにアピールできるかなど、新しいジャズのコミュニケーションとして既存メディアが学ぶべき点は多い。もはや音楽評論家よりもミュージシャンが語る方が伝わる感じはある。
「Jazz Tokyo」でも特集『ECM: 私の1枚』や追悼特集などで、幅広いミュージシャンに寄稿してもらうことで幅広い音楽感を表現していただくことに一定の成功を収めていると自負しているが、それをリアルタイムのジャズをどう表現してもらうかという可能性は今後の課題になると思う。
BRUTUS×BAROOM×EIGHT ISLANDS presents BRUTUS JAZZ WEEKEND 2023 at BAROOM
【2/15発売】BRUTUS No.1002 JAZZ is POP!!
東京のジャズが生まれる、セッションの聖地〈JazzSpot Intro〉。