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CD/DVD DisksNo. 309

#2294『ジュディ・ガーランド/クラシック・デュエット』
『Judy Garland / Classic Duets』

text by Keizo Takada 高田敬三

BSMF 7710 ¥2,500(税別)

1. I Hear Music- The Sweetest Sounds – Strike Up The Band / Judy Garland, Count Basie
2. Get Happy – Happy Days Are Here Again / Judy Garland, Barbra Streisand
3. “Hooray For Love” Medley / Judy Garland, Barbra Streisand
4. Let There Be Love – You’re Nobody Till Somebody Loves You / Judy Garland, Frank Sinatra, Dean Martin
5. The Trolley Song / Judy Garland, Mel Tormé
6. “I Like Men” Medley / Judy Garland, Peggy Lee
7. I Left My Heart In San Francisco / Judy Garland, Tony Bennett
8. “Friendship” Medley / Judy Garland, Ethel Merman
9. “Nelson Eddy-Jeanette McDonald” Medley / Judy Garland, Jack Jones
10. You’re So Right For Me / Judy Garland, Mickey Rooney
11. “Goin’ Home Train” Medley / Judy Garland, Bobby Darin
12. Day In, Day Out / Judy Garland, Lena Horne
13. “West Side Story” Medley / Judy Garland, Vic Damone
14. We Could Make Such Beautiful Music Together – The Best Is Yet To Come / Judy Garland, Liza Minnelli
15. Bye Bye Baby – Together / Judy Garland, Liza Minnelli


2022年6月22日は 世紀のエンターテイナーと言われたジュデイ・ガーランドの生誕100周年に当たるというので昨年後半から彼女がキャピトルに残した名盤10枚の中9枚が日本で初CD化されたり、「Always Chasing Rainbow , A Centenary Tribute/Her 55 Finest 1936-53」,「60 Essential Recordings 」、「At 100:26 Classic In Stereo」 や1961年の有名なCarnegie Hall Concertが音質を調整して再発されたり、1955年の有名はロング・ビーチでのコンサートの録音が初CD化されたりとジュデイ・ガーランドのCDが続々と発表になっている。本「Classic Duets」は、人気だった1963年から64年にかけてCBSテレビで放映されていた「Judy Garland Show」の中からカウント・べイシー、メル・トーメ、ボビー・ダーリン、リナ・ホーン、バーバラ・ストレイサンド、エセル・マーマン、トニー・ベネット、ジャク・ジョーンズ、フランク・シナトラ/ディ―ン・マーチン, バーブラ・ストレイサンド、ミッキー・ルーニー、ペギー・リー、ヴィック・ダモン、ライザ・ミネリとシナトラ、ディ―ンは、一緒に歌っているが、15人とのデュエット場面から編集したCDで本邦初公開のものだ。元の「Judy Garland Show」のTVのDVDは、1999年に4枚組セットのDVDで発売され上記のデュエットはこの中に入っているが、シナトラ・ディ―ン・マーチンのみは1962年の特別枠で放映されたTVから録っている。ボードヴィルの両親から楽屋で生まれたという彼女は、「Born In A Trunk」といわれ歌にもなっているが、トランクに似せたボックスのセットだった。

カウント・ベイシー楽団でスインギーに歌う3曲から始まるこのCD、それぞれ楽しめるが、後半で素晴らしいいヴォーカル・テクニックを見せるメル・トーメとのデュエット、汽車の中での会話から旅の歌のメドレイを歌う若き日のボビー・ダーリンとのデュエットが特に印象的だ。コロンビアから初アルバム「ザ・バーブラ・ストレイサンド・アルバム」を発表したばかりの21歳だったバーブラとのデュエットは、17歳だった娘のライザ・ミネリとの溌剌としたデュエットと共に2トラックずつ収められている。こちらも聞きどころだ。シナトラは、「Let There Be Love」とディ―ン・マーチンの持ち歌、「You’re Nobody Till Somebody Loves You」を3人で歌うが、2曲だけでシナトラ・ファンには物足りないだろう。いずれにしろジュデイの若き日の著名なエンターテイナー達とのデュエットを楽しめるアルバムだ。


高田敬三 Keizo Takada
東京都出身。早大卒。膨大なコレクションとともにジャズ・ヴォーカル通として内外に知られ、音楽紙誌に執筆。高田馬場 introにて「ボーカルを楽しむ会」主宰。

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