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CD/DVD DisksNo. 312

#2311 『ステファン・ミクス/雷』
『Stephan Micus / Thunder』

text & photo by Masao Harada 原田正夫

ECM2757 LP

Stephan Micus:Frame Drum, Dung Chen, Burmese Temple Bells, Himalayan Horse Bells, Ki un Ki, Bass Zither, Bowed Dinding, Kyeezee, Shakuhachi, Sarangi, Nyckelharpa, Kaukas, Sapeh, Voice, Nokhan

A1 A Song For Thor 6:46
Frame Drum [2 Frame Drums], Trumpet [3 Dung Chen], Temple Bells [Burmese Temple Bells], Bells [Himalayan Horse Bells], Wind [Ki Un Ki], Zither [Bass Zither] A2 A Song For Raijin 4.27
Calabash [4 Storm Drums], Harp [2 Bowed Sinding], Chimes [Kyeezee], Shakuhachi
A3 A Song For Armazi 7:32
Sarangi [3 Sarangi], Nyckelharpa, Zither [2 Bass Zithers] A4 A Song For Shango 5:01
Lute [Kaukas], Sapeh, Voice [8 Voices]

B1 A Song For Vajrapani 6.55
Frame Drum [2 Frame Drums], Trumpet [2 Dung Chen], Temple Bells [Burmese Temple Bells], Bells [Himalayan Horse Bells], Flute [Nohkan], Zither [Bass Zither] B2 A Song For Leigong 6.34
Calabash [7 Storm Drums], Harp [2 Bowed Sinding], Chimes [Kyeezee], Shakuhachi
B3 A Song For Zeus 3.52
Sarangi [3 Sarangi], Zither [2 Bass Zithers], Nyckelharpa
B4 A Song For Ishkur 5.19
Lute [Kaukas], Sapeh, Voice [3 Voices] B5 A Song For Perun 5.14
Temple Bells [Burmese Temple Bells], Bells [Himalayan Horse Bells], Trumpet [4 Dung Chen], Frame Drum [2 Frame Drums], Wind [Ki Un Ki], Zither [Bass Zither]

all music composed by Stephan Micus
Recorded: 2020-2022, MCM Studios
Produced by Stephen Micus
Executive producer: Manfred Eicher


キース・ジャレットやヤン・ガルバレク、ラルフ・タウナー、アルヴォ・ペルト等、ECMアーティストと呼ばれる音楽家は少なくないが、ドイツのステファン・ミクス(かつての日本語表記はミカス)もその一人だと思います。
彼は世界各国の民族楽器を収集・研究して演奏をし、自身の歌唱 (ヴォイス) も含めて一人多重録音で数多くのリーダー作を作ってきた音楽家。世界各国の民族楽器を駆使して演奏をするが、その楽器が帰属する民族音楽を奏でるのではなく、独自の音楽を作り演奏を行う。
それは架空の民族音楽とも言えるし、ミクスにとっての世界音楽を作り続けているとも言えましょう。

ドイツのギタリストとの共演アルバムを除くと、今までに26のリーダー・アルバムを発表。内25点がECM/JAPOからのアルバムになり、ECM/JAPOの25作目の本作は、ミクスの70歳の誕生日、2023年1月19日に合わせてリリースされたという。
最初期からミクスが使っている日本の尺八のほかインド/ビルマ/ボルネオ/シベリア/ガンビア/スウェーデン/バイエルン等の楽器が本作では使用されているが、中でもチベットのズンチェン・トランペットという長さ4mある管楽器が今回初めて使用され、この楽器の轟 (とどろ)く響きがアルバム名の由来になっているとのこと。
最初にCDで聴いた時には前情報は何も知らずに聴いたのだが、一聴してミクスの集大成的な作品という印象を強く受け感動しました。

ミクスのアルバムは、初リーダー作の『Archaic Concerts』(1976年)、JAPOからの5点、ECMから最初の5点がLPでのリリースになる。
その後は全てCDでのリリースだったので本作が本当に久しぶりのLPのリリースとなります。CDと併せてLPもプレスされたのは、70歳を記念してという意味だけでなく、自分が感じとった集大成的作品という意味合いもあるのかもしれません。

もしステファン・ミクスを聴いたことがないのでしたら、本作から聴くのも良いのでは。
アンビエントやニューエイジ好きの方にもお奨めしたいです。

*本稿は筆者 原田正夫さんの承諾を得て氏のFacebookから転載したものです。(編集部)
*参考レヴュー(仲野麻紀)
https://jazztokyo.org/reviews/cd-dvd-review/post-83669/


原田正夫 はらだまさお
1953年東京生まれ。製本会社、紙媒体の編集業務、情報処理会社を経て1989年に喫茶店「月光茶房」を原宿に開業、現在にいたる。2010年刊行『ECM Catalog』初版の執筆・制作に参加

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