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及川公生の聴きどころチェックNo. 233

#371 『藤井聡子カルテット/ライヴ・アット・ジャズルーム・コルテス』

Cortez Sound/Bomba CSJ-0005 ¥2500+税

太田惠資 (vln,voice)
田村夏樹 (tp, voice)
藤井郷子 (p)
井谷亨志 (ds,perc)

1. Convection
2. Looking Out Of The Window
All compositions by Satoko Fujii

Recorded December 22,2016 at Jazz Room Cortez, Mito, Japan
Mastered May 21, 2017 by Ken Tadokoro, Kortez Sound
Executive producer: Teruhiko Ito

ライヴは音場に空間感が現れる楽しさがある。このディスクの最初に現れる戯れの音源に、定位からくる位相のずれから、思わぬ音像が現れる。ヴォイス・パフォーマンスのレベルと楽器の乱舞とも言える音像が絡み合って、演奏広場で繰り広げられる競い合いが、擬音ともとれる賑わいと感じる。

トランペットの指向性とサウンド表現を、演奏者は知り尽くした結果のサウンド表現だ。弦楽器の波形を想像させる演奏と、管楽器との相性が音楽に合致している発見も愉快だ。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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