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及川公生の聴きどころチェックNo. 262

#577 『ユーグ・マイヨ/ラルブ・ルージュ』
『Hugues Mayot / L’Arbre Rouge』

text by Kimio Oikawa 及川公生

BMC (Budapest Music Center) BMCCD273 ¥2,750(税込)

Hugues Mayot (saxophone ténor)
Sophie Bernado (basson)
Théo Ceccaldi (violon, alto)
Valentin Ceccaldi (violoncelle)
Joachim Florent (contrebasse)

1.Champ D’insouciance
2.Inside the Mirror
3.La Timidite des Cimes
4.Les Ames Errantes
5.En Souvenir d’Une Terre
6.Songe Pastel

録音:2017年9月 フランス

■サクソフォン奏者&作曲家、ユーグ・マイヨのセカンド・アルバム。英語に直すと「the Red Tree」という意味のタイトル。クラシックの五重奏を思わせるような室内楽編成で演奏される、ミニマルで瞑想的なジャズ。アンビエント、ニューエイジ系ジャズのファンは要チェック。(ディストリビュータの資料より)


多様な楽器のサウンドが透明感を伴って、心地よく響く。
素晴らしい表現の録音だ。ベースの重みのある表現、これに重なる弦楽器。バスーンの響きの空間感が実にいい。柔らかい雰囲気を見事に展開。どの楽器も距離感が上手くコントロールされていて、聴き心地がいい。リアルな表現で楽器の唸りを強調。そして調和の拡散される音像。素晴らしい録音だ。


及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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