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及川公生の聴きどころチェックNo. 219

#282 『渡辺貞夫クインテット/ライヴ・イン・根室 1977』

JVC  VICJ61751  2,484円(税込)

渡辺貞夫 (as, ss)
福村博 (tb)
本田竹広 (p)
岡田勉 (b)
守新治 (ds)

1.マサイ・トーク
2.ハンティング・ワールド
3.チェルシー・ブリッジ
4.グリーン・ドルフィン・ストリート
5.イ・ナーダ・マイス
6.リズマニング
7.マイ・ディア・ライフ

1977年10月8日 根室市公民館にてライヴ録音

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根室でのライヴ録音。

当然、一発2チャンネル録りであろうと推察。各楽器のサウンドに勢いを感じ、堂々とした輪郭濃厚で迫る音像は驚嘆もの。大川正義エンジニアならではの肝っ玉の座ったサウンドだ。
安定感をもたらすのはベース。このゴリゴリ共振のエネルギーが骨太で、ドラム、シンセ、パーカッション、トロンボーン、ピアノをどっしりと支える。この基盤となる重厚サウンドがアルトサックス、ソプノサックスにエネルギーをもたらすバランスは、お見事。
ミックス技術に脱帽。一発録りなら、フェーダー操作、手に汗を。
中音域に濃厚なサウンドバランスを集中さている意図が、見事に結果を出して、ジャズ・サウンドは、こうであらねば...。

及川公生

及川公生 Kimio Oikawa 1936年福岡県生まれ。FM東海(現 東京FM)技術部を経て独立。大阪万国博・鉄鋼館の音響技術や世界歌謡祭、ねむ・ジャズ・イン等のSRを担当。1976年以降ジャズ録音に専念し現在に至る。2003年度日本音響家協会賞受賞。東京芸術大学、洗足学園音楽大学非常勤講師を経て、現在、音響芸術専門学校非常勤講師。AES会員。

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