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No. 227R.I.P. ジョージ大塚R.I.P. 菊地雅章

Poo at ジョージ大塚「マラカイボ・コーンポーン」セッション

text by 稲岡邦弥 Kenny Inaoka

『ジョージ大塚/マラカイボ・コーンポーン』

ジョージ大塚 / drums
John Abercrombie / guitar (A1)
Richard Beirach / piano (except A1)
Steve Grossman / soprano sax (except B2)
Miroslav Vitous / bass
Nana Vasconcelos / percussions,voice (A1,A2,A3,B3)
増尾好秋 / guitar (A1)
菊地雅章 / keyboards (A1,B3)

A1. Maracaibo Cornpone (Masabumi Kikuchi)
A2. Rainbows (Miroslav Vitous)
A3. Telegram (John Abercrombie)
B1. Who Got? (Richie Beirach)
B2. Ginger (Richie Beirach)
B3. Believer (Miroslav Vitous)

Recorded May 25,26&29, 1978 at Sound Ideas Studio, NY
Mixed June 1, 1978 at Sound Ideas Studio, NY
Re-Mixed July 16, 1978 at Onkio Haus, Tokyo
Recording & mixing engineer : David Baker
Sleeve artwork– Shiroh Kuramata 倉俣史郎
Produced by Masabumi Kikuchi  菊地雅章
Executive Producer : Kenny Inaoka 稲岡邦弥

ジャケット・デザインをジョージ大塚の学友である高名なインダストリアル・デザイナー 倉俣史郎氏に依頼したところ、素材にメタル・ペーパーを使用。製袋の接着剤に苦労し、経年変化で剥がれる事態が生じた。やむなく、再発売とCDには新たなアートワークとジャケット用の普通紙が使用されることになった。
楽曲は菊地さんに依頼してあったが本番までに1曲しか上がって来ず、急遽、メンバーのリッチー・バイラークとミロスラフ・ヴィトウスから2曲ずつ、ジョン・アバークロンビーから1曲提供してもらうことになった。結果として、統一感を欠くことになってしまったが、菊地さんの書いた1曲<マラカイボ・コーンポーン>がマイナス面をカバーしてあまりある稀代の名曲の評判をとった。
レコード発売記念コンサートにはバイラークに代わって菊地さんが送り込んできたケニー・カークランドが素晴らしく、カークランドは帰国後たちまち大物ミュージシャンに起用されていくことになる。ジョージ大塚はこのアルバムをきっかけに「マラカイボ」というバンドを結成、ジャズ・フュージョン界を牽引していく活躍を展開していく。。

  

LtoR:Richie Beirach/John Abercrombie/Poo Kikuchi/David Baker/Yoshiaki Masuo
 
George Otsuka/Nana Vasconcelos
 

  
George Otsuka/Poo Kikuchi   Steve Grossman  Yoshiaki Masuo
 

 

 
Richie Beirach/Miroslav Vitous
 


C
D版

稲岡邦彌

稲岡邦彌 Kenny Inaoka 兵庫県伊丹市生まれ。1967年早大政経卒。2004年創刊以来Jazz Tokyo編集長。音楽プロデューサーとして「Nadja 21」レーベル主宰。著書に『新版 ECMの真実』(カンパニー社)、編著に『増補改訂版 ECM catalog』(東京キララ社)『及川公生のサウンド・レシピ』(ユニコム)、共著に『ジャズCDの名盤』(文春新書)。2021年度「日本ジャズ音楽協会」会長賞受賞。

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