JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

田辺和弘

CD/DVD DisksNo. 312

#2308 『The Bass Collective / 瞬く森』

コントラバスという楽器は単数でも複数でもある。幅広い周波数の葉叢を発生させるだけに、その音にはひとりの演者の意思を超える匿名性がある。また、矛盾するようだが、同時に演者の個性がもろにあらわれる。田辺和弘、瀬尾高志、田嶋真佐雄はそれぞれに自身の音を追い求めてきた者たちであり、なおさらのことだ。

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Concerts/Live ShowsNo. 292

#1226 波多野睦美 歌曲の変容シリーズ第15回 想いの届く日ふたたび~氷と熱の楽器バンドネオンと共に~

思えば蛇腹の抑制が生むリズミカルな律動など、三者三様の鼓動や息遣いがひとつの大きな有機体のように連なるユニットだ。余白が豊穣である。その包容力は、忘れがたい衝撃という類いのものではなく、身体に沁み込んだ記憶がさざ波のように寄せる瞬間を捉えた、静かな覚醒と充足。

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Concerts/Live ShowsNo. 290

#1218 喜多直毅クァルテット/狼の夜~沈黙の咆哮の音楽ドラマ

こぼれでる多様な音の変遷に動揺しつつ、次第に音の遠近が攪拌されてくる。それらの音がスコアへと収斂されていくさまが幻視され、逆方向のベクトルに絡めとられてゆくのだ。磁場としてのコンポジション。制御不能なものが還りゆく場所。その見果てぬうねり。

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このディスク2020(国内編)No. 273

#05 『福盛進也/アナザー・ストーリー 月・花』
『Shinya Fukumori / Another Story – Moon – Flower』

ECMからデビューしミュンヘンを拠点に活躍するドラマー福盛進也が設立した新レーベル「nagalu」の初リリースとなる2枚組アルバム。藤本一馬、林正樹、佐藤浩一をはじめ個性的なアーティストが集結し、新しい物語が動き始めた。

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Concerts/Live ShowsNo. 247

#1037『喜多直毅クァルテット二日間連続公演『文豪』—沈黙と咆哮の音楽ドラマ—第二日』
『 Naoki Kita Quartette two days consecutive concert “Literary Legend” –The Music of Silence and Roaring—Second day』

清濁併せ呑む風格、血の通った威厳。昨今失われた、或いは生き様の根源に関わりながらも捉えられないものだからこそ追わずにはおれない。音によって畳みかけられた60分の余韻には、若干痛みも伴う。痕跡を超えた、音楽の爪痕である。

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Concerts/Live ShowsNo. 245

#1023 喜多直毅クァルテット 二日間連続公演『厳父』-沈黙と咆哮の音楽ドラマ-第一日/ Naoki Kita Quartette/two days consecutive concerts: Strict Father— A Music Drama of Silence and Roaring-1st day

境界音楽の騎手として、このクァルテットはどこまで疾走し続けるのだろうか。今後も目が離せない/As cutting-edge of transborder music, just how far will this quartette keep ranging? We cannot take our eyes off them.

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Concerts/Live ShowsNo. 240

#1004 『喜多直毅クアルテット:呪詛〜沈黙と咆哮の音楽ドラマ/Naoki Kita Quartette: Curse—A Music Drama of Silence and Roaring』

うたかたの酔い、澄みゆく空気の推移から氷塊のクラッシュまで、組んず解れつ切り替わるシーンの連結。個々の演奏家のエッジィな部分が共振しては勃興する音の気配、香気。彼らの音楽は全員の総和でなく相乗で成り立っている。/From the intoxication of effervescent bubbles, the quiet shift of crisp air, to the crash of a heavy block of ice, we experience the dramatic interconnection of changing scenes locked in a fierce and powerful struggle. Each musician’s edgy parts resonate and rise to power, hinting at the signs and fragrances within the sound. Their music is a synergy, rather than the simple sum total of all members.

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Concerts/Live ShowsNo. 231

#960 喜多直毅クアルテット〜”Winter In A Vision 2”リリース記念コンサート』
Naoki Kita Quartette: celebrating concert of the release “Winter In A Vision 2”

高い演奏力を要するスコアがもたらすストイシズム、それに練達し破ることでのみ拓けてくる突き抜けた自由、静謐なパノラマ。脱領域的な音楽だが、ふとした瞬間にふわりと舞うペーソスは、まさに日本人のDNAが呼応せずにはおれない原風景。超現実的でありながら強烈に懐かしい。/ Scores requiring high-level performance resulting in stoicism; only mastery and breaking through them can lead to absolute freedom; and a tranquil panorama. This is extra-territorial music, but the pathos gently fluttering in unexpected moments is certainly an archetypal image that the DNA of the Japanese cannot help but respond to. It may be hyper-realistic, but it is at the same time intensely nostalgic.

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Concerts/Live ShowsNo. 225

#932 喜多直毅クアルテット 無言歌〜沈黙と咆哮の音楽ドラマ〜

自然発生的な音で時空を満たしてゆくというインプロの事例には事欠かない昨今、ミクロレヴェルまで徹底して考察され、弾き尽くされ、かつ一音単位でも濃密に息吹く喜多直毅クアルテットの音楽づくりは、正統派のラディカルとして群を抜く。

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