#03 清水靖晃+国本怜 Live at Kiwa 細川周平
2024年12月13日 @Kiwa Tennoz(天王洲 Kiwa)
【出演】
清水靖晃:テナーサクソフォン、ヴォイス、ラジオ、エフェクト
国本怜: ラップトップ、キーボード
思わずワオーと叫んだ。靖晃がテナーサックスで吹きまくる数分が一段落ついたときだ。あらかじめの構成作曲とその場のプレイが、デジタルに作り込まれ、無指向性スピーカーを通して会場を包み込む音の流れのなかで、じかに聴こえてくる彼のぶりぶりサックスが古くからのファンには嬉しい。あの金管が古楽器に見えてくる。ぼくらは大昔、ベン・ウェブスターで話が盛り上がったこともあった。昔のアルバムでやっている鼻唄まじりのエチオピア民謡もたまんない。きっちり歌うのでなく、声で調子を取るだけなんだが、おしゃれな客席もうっかり手拍子、宴会音頭の境地だ。デュオの緊張とリラックスのバランスはほかにない。お客さんもそれがわかっていて、拍手のタイミングをこらえていて、よし、と誰かが反応するのを待っているふう。ジャズ・ライブのように叫ぶなんてのは不届き者だ。アンコールは「ゴルトベルグ変奏曲」のテーマ。次は「プレイズ・スタンダード」なんてありえないのかな。選曲、手伝います。
清水靖晃、国本怜、マライア、サキソフォネッツ