Monthly Editorial
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#33 ザキール・フセイン、京都賞受賞発表に寄せて
Monthly Editorial, Einen Moment bitte! 横井一江, No. 292 2022年8月06日 — 横井一江
6月17日に今年の京都賞の受賞者が発表され、思想・芸術部門は音楽でザキール・フセインが選ばれた。
Features
Reviews
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#2194 『精魂(セイコ)=灰野敬二&沖縄電子少女彩 / 愉楽』
『Seiko = Keiji Haino & Okinawa Electric Girl Saya / Yuraku』CD/DVD Disks, No. 292 2022年8月06日 — 剛田武
灰野も彩も、言葉や旋律のないヴォイス・パフォーマンスを得意としているからこそ、「歌」だけでなく「声」によるコラボレーションこそが精魂の個性となり得るのである。
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#2193 『カール・ベルガー+マックス・ジョンソン+ビリー・ミンツ/Sketches』
CD/DVD Disks, Jazz Right Now, No. 292 2022年8月06日 — 齊藤聡
協和と不協和の間の緊張に身を晒し続けるカール・ベルガーの音。この巨匠の音に、ひとまわり下のビリー・ミンツが繊細さを与え、若いマックス・ジョンソンは柔らかくも太くもあるコントラバスでふたりのヴェテランの紐帯となっている。
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#2192 『ショーン・ロヴァート/Microcosms』
CD/DVD Disks, Jazz Right Now, No. 292 2022年8月06日 — 齊藤聡
インプロヴァイザーの演じる領域を用意したコンポジションであり、あるいは逆にコンポジションにインプロヴァイザーが自身の表現のために介入したものでもある。結果としての折衷ではなく、両者せめぎ合いの過程が音の緊張感となって刻み込まれている。
Concert/Live Report
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#1228 角野隼斗&エリック・ミヤシロ 〜ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラ
Concerts/Live Shows, No. 292 2022年8月06日 — 神野秀雄
ビッグバンド初挑戦にして、角野はピアノとビッグバンドのバランスを掴み、輝きのある歓喜のサウンドを生み出していた。角野の幅広い感性に加え、ピアノ・コンチェルトを鳴らしきる力とクラシックピアノのタッチがポジティヴに効いているように思えた。
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#1227 坂田明&伊藤志宏デュオ
Concerts/Live Shows, No. 292 2022年8月06日 — 伏谷佳代
伎倆やら経験やら天分の音楽性やらをすべてを含み込む「音色」において、坂田明と伊藤志宏ほど極めた存在は稀有なのだ。だからこそ、その邂逅を目撃したくてたまらなくなる。
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#1226 波多野睦美 歌曲の変容シリーズ第15回 想いの届く日ふたたび~氷と熱の楽器バンドネオンと共に~
Concerts/Live Shows, No. 292 2022年8月06日 — 伏谷佳代
思えば蛇腹の抑制が生むリズミカルな律動など、三者三様の鼓動や息遣いがひとつの大きな有機体のように連なるユニットだ。余白が豊穣である。その包容力は、忘れがたい衝撃という類いのものではなく、身体に沁み込んだ記憶がさざ波のように寄せる瞬間を捉えた、静かな覚醒と充足。
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#1225 カール・ストーン+吉田達也+神田綾子 with 小林径
Concerts/Live Shows, No. 292 2022年8月06日 — 齊藤聡
時間の流れに沿った相互作用だけでなく時間軸を伸縮させる縦波を前提としたふるまい、三者ではなく自分自身の影をメンバーに呼び込んだ共演。それによる予期せぬ現象は三者の力量によって平衡を獲得するが、さらにそこから次の相と新たな現象・平衡へと移行する。驚くべきダイナミクスだ。
Column
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菅原光博のジャズを撮る! #19「真夏のJazz Mobile in NYC」
ジャズを撮る!菅原光博, No. 292 2022年8月06日 — 菅原光博
真夏の熱い真昼間、NYの移動ステージ Jazz Mobileは無料でジャズが楽しめる素敵な風物詩。
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ヒロ・ホンシュクの楽曲解説 #81 Cécile McLorin Salvant <Ghost Song>
ヒロ・ホンシュクの楽曲解説, No. 292 2022年8月06日 — ヒロ ホンシュク
Cécile McLorin Salvant(シシール・マクロリン・サルヴァント)はまさに新世代のアーティストだ。これまで出したアルバム全てでグラミーを受賞している。3月に発表になった『Ghost Song』ですっかり虜になってしまった。このアルバムを通して彼女の魅力と育った特殊な環境、そして才能とは何なのかを探ってみた。
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カンザスシティの人と音楽 #58 チャーリー・パーカーの愛娘、プリー・パーカーの墓石が語るもの
Charlie Parker’s daughter, Pree Parker’s headstoneカンザス・シティの人と音楽 竹村洋子, No. 292 2022年8月06日 — 竹村洋子
UMKCのチャック・ヘディックス氏からチャーリー・パーカーの愛娘、プリー・パーカーの墓石の写真が送られてきた。
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ジャズ・ア・ラ・モード#58 カウント・ベイシーの『モンキーバック・スーツ』その2
Count Basie in the monkey-back suits Part 2Jazz à la Mode 竹村洋子, No. 292 2022年8月06日 — 竹村洋子
1930年代に流行した『モンキーバック・スーツ』とカウント・ベイシーのバンドリーダーとしての装い。
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小野健彦のLive after Live #236~#242
小野健彦の Live after Live, No. 292 2022年8月06日 — 小野 健彦
引き続き感染対策ゆめゆめ怠らず快調に進むLAL。少々時計の針を戻し、本号では遡ること皐月、黄金週間に巡った充実の現場7本をご紹介。
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風巻 隆エッセイ「風を歩く」から vol.5 「Vedda Music Workshop 」
風巻隆「風を歩く」から, No. 292 2022年8月06日 — 風巻隆
「即興」というものはある種の身体感覚で、それまでの自分の殻を破ることで自分の体の内側から新しい音が現れてくる…
Interviews
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Interview #250 イクエ・モリ
Interviews, No. 292 2022年8月06日 — 稲岡邦彌
今までお世話になったこの音楽コミュニティーの特に女性のアーティストたちを少しでもサポートできたらとは願ってます。