ECMからX’mas 新譜3作リリース
ヤコブ・ブロ、トーマス・ストローネン、アリルド・アンデルセン
『ヤコブ・ブロ/Taking Turns』(ECM2543)
ECMではすでにおなじみのデンマークのギタリスト、ヤコブ・ブロの新譜は、2014年にNYのアヴァター・スタジオで録音されたもので、リー・コニッツ、アンドリュー・シリル、ビル・フリゼール、ジェイソン・モラーン、トーマス・モーガンと多世代にわたっている。“オールスター・セッション” ではなく、アンサンブルを重視した充実した内容。「私の作曲は、感情を垣間見て、それをスケッチし、演奏しながら展開していくことです」当時、ヤコブ・ブロは語っていた。
Jakob Bro: guitar
Lee Konitz: alto and soprano saxophones
Bill Frisell: guitar
Jason Moran: piano
Thomas Morgan: double bass
Andrew Cyrille: drums
トーマス・ストローネン『Relations』(ECM2771)
ノルウェイのドラマー、トーマス・ストローネンの新作には、クレイグ・テイボーン、クリス・ポッター、シニッカ・ランゲラン、ホルヘ・ロッシが参加、オスロ、ニューヨーク、バーゼル、ルガーノで2018年から2022年の間に録音され、ストローネンとプロデューサーのマンフレート・アイヒャーによって2023年2月にミュンヘンのババリア・ミュージック・スタジオでミックス、マスタリングされたもの。ストローネンのソロと一連のデュエットがフィーチャーされており、ランゲランの古風な響きのフォークからポッターのポスト・コルトレーン風サックス、テイボーンの旋風のようなモダニズム・ピアノまで、それぞれの要素がアイヒャーのドラマツルギーに乗って展開されていく。
Thomas Strønen: drums and percussion
Chris Potter: soprano and tenor saxophones
Sinikka Langeland: kantele and voice
Craig Taborn: pianoJorge Rossy: piano
アリルド・アンデルセン『Landloper』(ECM2826)
ジャズ・ベージストとして最高の評価を得ているノルウェイのアリルド・アンデルセン(アーリル・アンデシェン)初のソロ・アルバム『Landloper』。オスロのヴィクトリア・ナショナル・ジャズシーンでの録音を中心に、アリルドの自宅で録音が1曲ついかされている。レパートリーはさながらアリルドの芸術の旅ともいえるもので、オリジナル曲(「Dreamhorse」、「Mira」、「Landloper」)に加え、ノルウェーの伝統音楽(「Old Stev」)、ロマンチックなジャズ・スタンダード(「A Nightingale Sang In Berkeley Square」)、フリージャズの名曲に新たな光を当てた曲(アルバート・アイラーの「Ghosts」、オーネット・コールマンの「Lonely Woman」、チャーリー・ヘイデンの「Song for Che」)を収録。ベース演奏にリアルタイムの電子ループが加味されており、独特の雰囲気と新鮮な相互作用をもたらすことに成功している。
Arild Andersen: double bass
ヤコブ・ブロ、アリルド・アンデルセン、トーマス・ストローネン、Taking Turns、Relations、Landloper、アーリル・アンデシェン