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ECMから秋の新作3タイトルがリリース
New Seriesからメレディス・モンク他

ECMからジャズ系1タイトル、new seriesからメレディス・モンクを含む2タイトル、計3タイトルがリリースされた。


ソクラティス・シノプロス&ヤン・キーリム『トポス』(ECM 2847)

Sokratis Sinopoulos: lyra
Yann Keerim: piano

ギリシャ出身のリラ奏者ソクラティス・シノプロスとピアニストのヤン・キーリム・デュオによる初のスタジオ・アルバム。彼らはソクラティスのカルテット・アルバム『Eight Winds』(ECM2407: 2015) と『Metamodal』(ECM2631:2019) の中心的存在。ヨーロッパの民族音楽の伝統と室内ジャズの表現様式をシームレスに融合させた、インスピレーションに満ちた音楽的対話の深淵なる作品。バルトークの6つの「ルーマニア民族舞曲」が、ソクラティスの絵画的なリラ演奏と、ヤンのリズミカルで推進力のある伴奏と静かに思慮深い伴奏が交互に響き合う、叙情的な対位法を生み出している。2024年2月にアテネでマンフレート・アイヒャーによりプロデュースされた。

メレディス・モンク&ヴォーカル・アンサンブル『セルラー・ソングス』(ECM New Series 2751)

Meredith Monk and Vocal Ensemble;
Ellen Fisher: voice, body percussion
Katie Geissinger: voice
Joanna Lynn-Jacobs: voice
Meredith Monk: voice, body percussion
Allison Sniffin: violin, piano
John Hollenbeck: vibraphone, percussion, crotales

「協力、相互依存、そして優しさ」こそが、メレディス・モンクが本作で強調する資質であり、「今まさに蔓延している価値観への解毒剤として」としている。ニューヨーク・タイムズ紙はこの作品の初演について、「モンク女史は相反する要素を非常に滑らかに紡ぎ合わせ、紛れもない希望の感覚を生み出した。本作で生み出されたような統合を目の当たりにすると、社会の分断を埋めること、あるいは個人として大衆を包摂することさえ、はるかに容易に想像できる」と評した。『On Behalf of Nature』から始まる学際的な三部作の第二部となる『Cellular Songs』は、生命そのものの構造を内面に見つめ、メレディス・モンクの最も冒険的な声楽作品群を通して、複製や変異といった細胞活動からインスピレーションを得ている。​​ 2022年と2024年にNYパワー・ステーションで録音された本作は、メレディスにとってECM new series  13作めとなる。

ツェートマイアー弦楽四重奏団『ヨハネス・ブラームス 作品51』(ECM New series 2765)

Thomas Zehetmair: violin
Jakub Jakowicz: violin
Ruth Killius: viola
Christian Elliott: violoncello

過去30年間、弦楽四重奏団の世界で中心的な存在であったツェートマイアー弦楽四重奏団は、シューマン、ヒンデミット、バルトーク、ハルトマンのECM録音で輝かしい賞賛を得てた。グラモフォン紙はシューマンを「年間最優秀レコード」と称賛し、サンデー・タイムズ紙はヒンデミットとバルトークの演奏を「非常に繊細な演奏」と評し、「真のベンチマーク」と称した。ECM new series の最新作となる本作では、ヨハネス・ブラームスの最初の2つの弦楽四重奏曲、作品51-1と2を取り上げている。これらは、ブラームスの形式への熟達を示す、成熟した思索と劇的な緊迫感に満ちた作品である。リリースを待たずに亡くなったチェリストのクリスチャン・エリオット (1984~2025) が四重奏団に参加した最後の録音となる。2021年11月、ブライバッハ・コンツェルトハウスでのマンフレート・アイヒャーによる制作。

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