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2022年を彩るECM new series 4タイトル
ギドン・クレーメルからハインツ・ホリガーまで

『ギドン・クレーメル/ミエチスワフ・ヴァインベルク:ヴァイオリン・ソロのためのソナタ』(ECM2705 new series)

ギドン・クレーメルの生誕75年を記念してリリースされたポーランドの作曲家ミエチスワフ・ヴァインベルクのヴァイオリン・ソロのための3つのソナタ集(作曲は、1964, 1967 1979年)。極めて高い音楽性を持ちながら高度な技巧を要求される難曲で、クレーメルの尽力によりバルトークの作品と並ぶ20世紀を代表するヴァイオリン・ソロの名曲と認識されるようになった。録音は、ロッケンハウス音楽祭とリトアニアのスタジオ。

『ハインツ・ホリガー/クリスティアン・ゲルハーヘル:ルネア』(ECM2622 new series)
ハインツ・ホリガーの “夢のオペラ”「ルネア」は、ニコラウス・ルネアのペンネームで作品を発表したハンガリー生まれのオーストリアの詩人ニコラウス・フランツ・ニームシュ(1802-1850)の生涯を描いたものでチューリヒのオペラハウスで初演され好評を博したもの。レナウの最後の断片的な文章がホリガーの想像力を刺激し、バリトンのクリスティアン・ゲルハーヘル (1969~、2021年来日経験あり) が驚くほど喚起的な主役を演じる、複雑な創意に満ちた作品に仕上がった。

CD2枚組、スリップケース入り、120ページの独英語ブックレットには、ヘンドル・クラウスによるリブレット全文、オペラ23場面のあらすじ、ローマン・ブロットベックによるライナー・エッセイ、クリスティアン・ゲルハーヘルによる演奏者ノート、スコアの断片、演奏写真など充実した内容となっている。

『デンマーク弦楽四重奏団/PRISM lV:ベートーヴェン・メンデルスゾーン・バッハ』(ECM2564 new series)
グラミー賞にノミネートされたバッハのフーガとベートーヴェンの四重奏曲、そして後世の巨匠の作品をつなぐ、デンマーク弦楽四重奏団の「PRISM」プロジェクトが第4集を迎える。第4集は、バッハの平均律クラヴィア曲集からト短調のフーガ、ベートヴェンの弦楽四重奏曲作品132 、メンデルスゾーンの弦楽四重奏曲作品2番の組合せ。録音は、欧米ツアー中にドイツ・ニュルンベルクの由緒ある「ノイマルクト・ライトシュターデル」にて行われた。

『カロリン・ヴィトマン/ロゥルール(夜明け)』(ECM2709 new series)
ドイツのヴァイオリニスト カロリン・ヴィトマンのECM7作目に当たる『ロゥルール』は、ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098~1179) からジョージ・ベンジャミン (1960~) の3つのミニチュアまで、1000年の音楽史にまたがる想像力に富んだソロ・リサイタル。エネスクやイザイの近現代曲を楽しみながらバッハのニ短調パルティータの輝かしい演奏でフィナーレを迎える。

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