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11/19 「第9回JASRAC音楽文化賞」贈呈式
小林克也, 外山喜雄・恵子,ドリアーノ・スリス

11月19日、第9回JASRAC音楽文化賞」の贈呈式が行われた。今年(第9回)の受賞者は、以下の通り。

・小林 克也 (こばやし かつや  / DJ、タレント)
・外山 喜雄・恵子 (とやま よしお・けいこ / 音楽家)
・ドリアーノ・スリス (Doriano Sulis / 琵琶職人)

「JASRAC音楽文化賞」は、JASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)が創立75周年を機に新たな顕彰制度として2013年に創設したもの。売上や利用実績などの数字には表れない地道な活動により、音楽文化の普及発展に寄与している個人・団体・作品等に分野を問わず光を当て、その功績を称え顕彰することにより、今後の活動への励みとし、わが国にゆたかな音楽風土を築くことを目的としている。
受賞者は毎回3名(団体)で、副賞として表彰盾と30万円が授与される。

以下に受賞者の喜びの言葉;

小林克也

80年代 、MTVが始まる前から、洋楽情報をいち早く知らせるという、時代が求めていた役目を当然のようにやってきました。番組は今も続いていますが、時代によってその役割も変わっていきました。今はYouTubeなどでも簡単に情報が得られます。だからこそ、例えばジョン・レノンが一体どういう人物だったのかということが伝わるようにしています。これからも洋楽・邦楽の境無く、素晴らしい音楽を皆さんに伝えていきたいと思います。今でも、生き生きしている音楽を発見して、とても楽しい毎日を過ごしています。

外山喜雄

私たち夫婦でルイ・アームストロングを追いかけて56年になります。二人でニューオーリンズで5年間生活したこともあります。今でも二人で楽しくJAZZしています。JAZZは20世紀のアメリカが生んだ、世界への素晴らしいプレゼントです。その恩返しとして、日本ルイ・アームストロング協会、日本ジャズ音楽協会の方をはじめ、皆さまに支えられながら、28年間で850本もの楽器をプレゼントすることができました。JAZZを愛する皆さまの気持ちを私たちの思いに重ねてくださったおかげでこうした活動を続けることができ、このような賞をいただくことができました。本当にありがとうございます。

外山恵子

60年近くルイ・アームストロング、ニューオーリンズのジャズを追い続け、気づけばこの年になっていました。ジャズの楽しいリズム感、スイング感をできる限りの演奏でお伝えし、お世話になったニューオーリンズの方たちに楽器を送るという草の根の活動を続けてきました。私たちの60年は皆さまの善意が生んだ奇跡です。サッチモは貧しい環境に生まれ、育ちながら、世界を変えるような音楽、みんなの心を打つ音楽を残しました。あらためてそのスピリットは素晴らしいと感じています。

ドリア-ノ・スリス

イタリア出身で、クラシックギターや人形劇を続けていましたが、27歳の時、僕にとって生まれて初めて聞いた「琵琶」の音色にショックを受けました。琵琶は、ほかの弦楽器と違い、同じものが2つとありません。だから修復をするのにも、毎回違う手法が必要となります。来日当初、琵琶は日本人にとってもそれほど親しみのない民族楽器となっていて、周りから「暗いね、どこがいいの?」などと言われていました。しかし、今では僕の学校で、9人の若い生徒が琵琶製作を学んでいます。琵琶の将来はこれから、と感じています。

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