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アレクサンダー・フォン・シュリペンバッハ、ベルリンジャズ賞受賞!

3月27日、放送局 rbb Kultur(→リンク)とベルリン上院文化・統合局から2024年のベルリンジャズ賞受賞者が発表された(→リンク)。受賞者はアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ。授賞式並びに記念コンサートは7月3日、rbb のスタジオ 14 で行われる。

アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハは、ヨーロッパのフリー・ジャズを語る時に欠かせないパイオニアの一人。ケルンの音楽大学でベルント・アロイス・ツィンマーマンに作曲を学び、1966年ベルリン・ジャズ祭で《グローブ・ユニティ》を作曲・初演し、センセーションを起こす。その後、グローブ・ユニティ・オーケストラ (GUO) は各国をツアー、1980年に GUO で来日している。1970年代初頭、アレクサンダー・フォン・シュリッパンバッハ・トリオ(シュリッパンバッハ、エヴァン・パーカー、パウル・ローフェンス)での演奏を始めた。このトリオでは2018年に日本ツアーを行っている(ドラマーはポール・リットン)。1988年にベルリン市の依頼で音楽監督としてベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラを結成、1996年に来日。2005年にはセロニアス・モンクの全作品を一回のコンサートで演奏するプロジェクト「モンクス・カジノ」による録音『モンクス・カジノ』(スイスIntakt) が高評価を得る。2016年11月、GUO 50周年記念コンサートがベルリン・ジャズ祭で行われた。また、長年に亘って続けられている高瀬アキとの夫婦デュオでも来日公演を何度も行っており、よく知られているところだ。80歳を超えた今なお演奏家・作曲家としての音楽的な探求は続けられている。2023年には彼を取り上げた『TASTENARBEITER』が公開された(→Trailer)。

今回の受賞は発表文によると、「聴覚と感情、予測可能な反応とスポンテニアスな反応を最高レベルで融合させ音楽的交流の形式を培った。彼にとって十二音音楽と即興演奏は対立するものではなく、その間にアナーキーで詩的な瞬間を生み出すものである。彼の基本的な仕事が今日の多くのアーティストに道を拓いた」ことが評価された(→リンク)。

photo: (c)2018 Kazue Yokoi

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