JazzTokyo

Jazz and Far Beyond

閲覧回数 9,955 回

特集『ECM: 私の1枚』

松本佳祐『Jakob Young / Forever Young』
『ヤコブ・ヤング/フォエヴァー・ヤング』

ECMの数多くの作品の中でもここまで穏やかで、ストレートに心温まるようなメロディを聴かせる作品はめずらしいのではないか。
ノルウェーのギタリストJakob Youngによる『Forever young』はバックにピアニストのMarcin Wasilewski トリオとサックスのTrygve Seimからなる編成。
全編にわたってJakob Youngのギターは控えめで、テクニックよりも自身の叙情的な音色が楽曲に溶け込むように演奏している。
またMarcin WasiliewskiのピアノもJakobのギターに寄り添うように、普段トリオでのダイナミックなプレイよりはいくらか静かに、しかし確かな存在感を示しながら楽曲に華を添えていて素晴らしい。
そしてJakob Youngと同じくノルウェーのサキソフォニストTrygve Seimのストレートに楽曲の美しさを表現する演奏も忘れてはならない。特に収録曲である〈We were Dancing〉でプレイするテーマはこの上なく感情を揺さぶられる演奏だ。


ECM 2366

Jacob Young (Guitars)
Trygve Seim (Tenor Saxophone, Soprano Saxophone)
Marcin Wasilewski (Piano)
Slawomir Kurkiewicz (Double Bass)
Michal Miskiewicz (Drums)

1 I Lost My Heart To You (Jacob Young) 08:29
2 Therese’s Gate (Jacob Young) 06:44
3 Bounce (Jacob Young) 07:46
4 We Were Dancing (Jacob Young) 05:52
5 Sofia’s Dance (Jacob Young) 07:33
6 Comeback Girl (Jacob Young) 07:01
7 1970 (Jacob Young) 06:34
8 Beauty (Jacob Young) 06:11
9 Time Changes (Jacob Young) 09:32
10 My Brother (Jacob Young) 07:43

Recorded August 2013, Rainbow Studio, Oslo
Engineer: Jan Erik Kongshaug
Produced by Manfred Eicher


©Brutus

松本佳祐 まつもと けいすけ
東京・飯田橋 リスニング・バー MEIJIU (メイジュ)店主。
銘機Tannoyバークレイとオリジナル・カクテル。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください