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特集『ECM: 私の1枚』

森下周央彌『Nik Bärtsch’s Ronin / Llyrìa』
『ニック・ベルチェ:ローニン/リリア』

スイス人のピアニスト ニック・ベルチュの作品で、Ronin名義でのライブ盤を除く6作(Rea,Aer,Stoa,Holon,Llyria,Awase)ある内の2010年に発表された作品。

Ritual Groove Musicと銘打って追求されてきた彼独自のMinimal Musicの解釈が一つの境地に達した作品だと思う。

所謂ジャズのワンホーン・カルテットの編成だが、ニックを中心にポリリズミックなフレーズのレイヤーが幾重にも重なり繰り広げられる演奏は幾何学的だがとてもエモーショナルでドラマティック。

曲名が全て”Modul”と”番号”のみで覚え難いが、そうしたModulを様々に組み合わせて演奏する事での音楽的な展開も楽しい。

考え抜かれた展開、構成美が聴くたびに新しい発見をもたらすスルメイカなアルバム。もう何度シガ(噛)んだかわからない。


ECM 2178

Nik Bärtsch’s Ronin
Nik Bärtsch (Piano)
Sha (Bass Clarinet, Alto Saxophone)
Björn Meyer (Bass)
Kaspar Rast (Drums)
Andi Pupato (Percussion)

1 Modul 48 (Nik Bärtsch) 07:00
2 Modul 52 (Nik Bärtsch) 08:18
3 Modul 55 (Nik Bärtsch) 08:40
4 Modul 47 (Nik Bärtsch) 08:02
5 Modul 53 (Nik Bärtsch) 06:55
6 Modul 51 (Nik Bärtsch) 09:53
7 Modul 49_44 (Nik Bärtsch) 07:22

Recorded March 2010, Studios La Buissonne, Pernes les Fontaines
Engineers: Gérard de Haro and Nicolas Baillard
Produced by Manfred Eicher


森下周央彌 もりしたすおみ
ギタリスト、作曲家。13歳でギターを始め、Folk,Rock,Jazzなど様々なスタイルの音楽を吸収。高校時代、大阪府秋季芸術コンクールで教育委員会賞、教育研究会賞を受賞。その後即興演奏という概念に出会い、本格的にジャズに目覚め、大阪音楽大学ジャズ科に入学。大学でジャズを土岐英史(as)氏に師事し、在学中からプロとして様々なライブやセッションを経験。また山口武氏、ハル高内氏にギターを学び、アシスタントとしてツアーに同行し積極的にプロの現場で学ぶ。Naked voice a.k.a 野良犬、Far North Trio、Arabic jazz等 個性的なグループに参加。 2021年 1st Album”Ein.”をリリース。 2022年 5都市を巡るアルバムリリースツアーを成功させるなど、精力的に活動している。
【Live info
】
6/21 渋谷 公園通りクラシックス 
Suomi Morishita Strings Trio with Koichi Sato
6/28 大阪 Mister Kelly’s
Suomi Morishita Strings Trio with Tomoko Kageyama

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