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特集『ECM: 私の1枚』

松尾由堂『Gary Peacock & Ralph Towner / Oracle』
『ゲイリー・ピーコック&ラルフ・タウナー/オラクル』

東大ジャズ研の先輩から借りてMDに落として聴いていた一枚。確か先輩が2曲目〈Flutter step〉を自分でも演奏するために聴き込んでいたのを、私が横で聴いていて気に入ったのではなかったかと思う。「こんな世界もあるのか!」と大いに衝撃を受けた。元々アコースティックの音が大好きなので、ガットギターとウッドベースの生々しいサウンドもツボだったし、クラシカルもしくは民族的な楽曲も印象的だった。音符に表される以上の質感、ニュアンスの豊かさが素晴らしい。改めていま聴くとアンサンブルの緊密さにも本当に驚かされる。


ECM 1490

Gary Peacock (Double-Bass)
Ralph Towner (Classical Guitar, 12-String Guitar)

Recorded May 1993, Rainbow Studio, Oslo
Engineer: Jan Erik Kongshaug
Produced by Manfred Eicher


松尾由堂 まつおゆどう
ギタリスト。1977年福岡生まれ、佐賀、熊本と移り住む。中学時代にBob Dylanに傾倒、15歳でギターを始める。東京大学入学と同時に上京、森田修史(ts)の演奏に衝撃を受け、ジャズを聴き始める。卒業後2003年頃よりプロとして活動を開始。2012年リーダーバンドによる初のアルバム「BONANZA」発売。各地で好評を得る。2018年2月大口純一郎(pf)氏を迎えた自己のカルテットで2ndアルバム「Songs in motion」をSONG Xレーベルより発表。同年11月にはネットオーディオ誌の協力により初のソロアルバム「Atlantic stories」を発表。ギタリストとしてのみならず作曲家としても高い評価を得る。現在はフロントに市原ひかり(tp)を迎えた自己のクインテットAmberTheater、ギタートリオ、鈴木直人(gt)とのギターデュオCross Pointなどのほかジャズ系のセッションワークを中心に活動中。

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