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R.I.P. トリスタン・ホンジンガーNo. 305

RIP Tristan Honsinger drummer Sabu Toyozumi

text by Sabu Toyozumi  豊住芳三郎

69年に徴兵を避けるためにカナダに移住した。それは何と偉大な勇気ある決断をしたものか。此の様な人達に与えられる勲章はないものだろうか? そしてその行為は彼の人生、音楽に絶大な影響を与えたことは間違いないだろう。
私が大好きな彼の表現の特異な面  “ハラワタ” をさらけ出すことだ。我らの音楽表現のひとつに『全くマトモだね!』というのがある、この意味は『(ウマイ) けどツマラな〜い!』。相対するトリスタン氏の表現は Band に色を添え、花となり、料理に例えたら、塩、七味、胡椒、寿司なら新鮮な山葵だ! 彼とは 83年に東北、関西、九州ツアーとレコーディング。彼のオリジナルのひとつ、LPタイトルになっている『What are you talking about?』は、各自 (Peter Kowald 、Tristan、近藤等則、 豊住) が母国語以外の言葉を喋る、という何とも予想外のエキサイティングな作風でした。2010年にはイタリア野外フェスでのジョイント。2011年はオーストリア、ニッケルスドルフでの Marco Eneidi とのトリオ。同年、ウィーンでは2人でワークショップを開催し、素敵な貴重な思い出になっております。


Sabu Toyozumi  豊住芳三郎
ドラムス パーカッション 二胡
1943年、横浜市生まれ。東京藝大に学び、1963年、富樫雅彦に師事。1969年には、吉沢元治トリオや高柳昌行のニュー・ディレクションに参加。1971年渡米、AACMのメンバーとなる。その後、現在に至るまで欧米各地を歴訪、招聘にも尽力、真の国際派インプロヴァイザーとなる。CD多数。9月にペーター・ブロッツマンとのデュオ・アルバムがリトアニア NoBusiness Recordsからリリース予定。

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