#08 『BIRD, Charlie Parker In Kansas City / バード・イン・カンザスシティ』 竹村洋子
Verve UCCV-1208 (UHQ-CD)
1. Bird Song #1(バード・ソング #1)
2. Bird Song #2(バード・ソング #2)
3. Bird Song #3(バード・ソング #3)
4. Cherokee (チェロキー:フィル・バクスター・ヴァージョン)
5. Body And Soul (身も心も:フィル・バクスター・ヴァージョン)
6. Honeysuckle Rose (ハニーサックル・ローズ)
7. Perdido (パーディド)
8. Cherokee (チェロキー:ヴィック・ダモーン・ヴァージョン)
9. My Heart Tells Me (マイ・ハート・テルズ・ミー)
10.I Found A New Baby (いい娘を見つけた)
11.Body And Soul (身も心も:ヴィック・ダモーン・ヴァージョン)
12.Margie(マージー)
13.I’m Getting Sentimental Over You(センチになって)
〈パーソネル〉
M1~M7:1951年7月 ミズーリ州カンザスシティ、フィル・バクスターの自宅にて録音
チャーリー・パーカー(as)、不明(b)、不明(ds)
M8~M11:おそらく1944年6月 ミズーリ州カンザスシティ、ヴィック・ダモーンのトランスクリプション・スタジオにて録音
チャーリー・パーカー(as)、エッフェルジ・ウェア(g)、エドワード・“リトル・フィル”・フィリップス(ds)
M12, 13:1941年2月6日 録音 ジェイ・マクシャン・アンド・ヒズ・オーケストラ
このアルバムについてはJazz Tokyo#318のコラム、“カンザスシティの人と音楽 #59.オーニソロジーの新たなアドヴェンチャー『バード・イン・カンザスシテイ』”で紹介済みなので、詳細はそちらを参照いただきたい。
まず驚くべきことは、まだチャーリー・パーカーの演奏の録音が残っていたこと、それもカンザスシティでの録音だったことだろう。
ニューヨークにいれば、多くのバップ・ミュージシャンたちとの競争も激しく緊張感も高かっただろうが、ここでは誰にも文句を言う人がいなかったからだろうか?友人宅で好きな様にリラックスした演奏を心から楽しんで演奏しているようだ。聴く側も安心感を持ってチャーリー・パーカーに接することができる。特に<ボディ・アンド・ソウル>と<マイ・ハート・テルズ・ミー>の 2曲のバラードの甘く、優しい演奏には心を和ませられる。
チャーリー・パーカーは麻薬中毒などネガティブな印象が強いが、狂気の人だけではなかったことが、このアルバムを聴けばよくわかるだろう。
ジェイ・マクシャン・バンド時代のチャーリー・パーカーの初期の演奏、おそらく現存する一番古いチャーリー・パーカーの録音だろう。チャーリー・パーカーは20歳。すでに自分の音を見つけ出している。
名盤(迷盤?)珍盤の類に入るかもしれないが、素晴らしいアルバムだと感じる。
BIRD LIVES!
カンザスシテイの人と音楽 #59.オーニソロジーの新たなアドヴェンチャー『バード・イン・カンザスシティ』
https://jazztokyo.org/column/kansas/post-104525/