1/31-2/27 ミカ・ストルツマン&リチャード・ストルツマン 来日ツアー 2/20-26 TORU 〜his love & friends〜リチャード・ストルツマンが語る人間 “武満徹”
Text by Hideo Kanno 神野秀雄
Mika & Richard Stoltzman Japan Tour 2021
ミカ&リチャード・ストルツマン 来日ツアー 2021
ミカ・ストルツマン Mika Stoltzman (marimba)
リチャード・ストルツマン Richard Stoltzman (clarinet)
ボストンを拠点にクラシック、ジャズ、現代音楽までボーダーレスの活躍を続けるマリンバ奏者のミカ・ストルツマンと、クラリネット奏者のリチャード・ストルツマンが2020年末に来日、自主検疫期間も終えていよいよ来日ツアーをスタートし、福岡、名古屋、鹿児島、京都、東京でコンサートを開催する。
また、作曲家 武満 徹の没後25年を記念する特別企画「TORU 〜his love & friends〜リチャード・ストルツマンが語る人間 “武満徹” 」を期間限定で配信する。武満から信頼を受けたリチャード・ストルツマン、鈴木大介(ギター)に加え、ミカ・ストルツマン、岩佐和弘(フルート)、北村朋幹(ピアノ)、武満真樹も参加する。
ミカ・ストルツマン マリンバ・リサイタル
(スペシャル・ゲスト:リチャード・ストルツマン)
2021年2月27日(土) 18:00 銀座・王子ホール
アスペン 03-5467-0081
1. J.S.バッハ(ミカ・ストルツマン編曲):無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009(マリンバ・ソロ)
2. J.S.バッハ:シンフォニア 第11番 ト短調 BWV797(マリンバ&クラリネット)
3. J.S.バッハ(ミカ・ストルツマン編曲):シャコンヌ~無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004より(マリンバ・ソロ)
4. ヨハネス・ブラームス(布施威編):インテルメッツォ イ長調 Op. 118-2 (クラリネット&マリンバ)
5. ジョエル・ロス:パルス・ウェーヴ2020(マリンバ・ソロ)(委嘱新作世界初演)
6. ジョン・ゾーン:アニマ2020 -ザ・ワクシング・ライト-(クラリネット&マリンバ)(新作世界初演)
7. ハロルド・アーレン:オーバー・ザ・レインボー/キース・ジャレット1984 Tokyoライヴによる(布施威編)
8. ジョン・レノン&ポール・マッカートニー(挾間美帆編曲):ミッシェル(マリンバ&クラリネット)(委嘱世界初演)
9. チック・コリア:バースデイ・ソング・フォー・ミカ 2019 (マリンバ・ソロ)(新作日本初演)
1月31日(日) 14:30 福岡女学院ギール記念堂
リチャード&ミカ・ストルツマン デュオ・リサイタル
SAI PROMOTION 090-3194-2717
2月11日(木・祝) 15:00 名古屋 宗次ホール
リチャード&ミカ・ストルツマン with 細川千尋(ピアノ)
宗次ホール 052-265-1715
2月13日(土) 14:00 鹿児島・阿久根市民交流センター(風テラスあくね)
リチャード&ミカ・ストルツマン デュオ・リサイタル
阿久根市教育委員会 生涯学習課 0996-72-1051
2月23日(火・祝) 14:00 京都・青山音楽記念館 バロックザール
リチャード&ミカ・ストルツマン デュオ・リサイタル〜バッハから現代まで
青山音楽記念館 075-393-0011
2月20日(日)10:00〜2月26日(土)23:59 期間限定配信(Streaming+)
TORU 〜his love & friends〜没後25年になる 2021年2月、盟友リチャード・ストルツマンが語る人間 “武満徹”
出演: リチャード・ストルツマン (クラリネット)、ミカ・ストルツマン (マリンバ)、鈴木大介(ギター)、岩佐和弘(フルート) 、北村朋幹(ピアノ)
武満は、オリヴィエ・メシアン『世の終わりのための四重奏曲』を演奏するために結成された「TASHI」〜ピーター・ゼルキン、リチャード・ストルツマン、フレッド・シェリー、アイダ・カダフィアン〜に惚れ込んで、TASHIとそのメンバーにあてて作品を書くようになり、長い信頼関係を築いた。4人との最初の出会いはTASHI結成以前の1971年のマールボロ音楽祭に遡る。武満はデューク・エリントンへの敬愛をはじめジャズも深く聴き込んでいたが、1985年〜1991年に鯉沼ミュージックが武満徹の監修も受けて開催した「TOKYO MUSIC JOY」に注目しておきたい。リチャード・ストルツマン・ナイトもあり、キース・ジャレットやチック・コリアらとの共演の機会、「武満徹の映画音楽」もあり、さまざまなボーダーレスの取り組みがなされた重要なコンサートシリーズだった。
ミカ・ストルツマンからのメッセージ
「2020年は6月に予定していた来日ツアーも、他のEUツアーも全て尽くキャンセルになりました。そんな中、コンサート本番(ライブ配信)ができたのは、9月ロックポートのホールと11月ボストンの教会からだけでした。
しかし、この籠城期間を振り返ると、ずっと自宅で練習だけに没頭できたなんて、とても貴重なチャンスだったと信じます。そのお陰で新作が増えて、6月予定していたリサイタルのプログラム曲より一段と納得のいく、レベルの高いプログラムに変更することができました。又精神的にも自分自身と十分向き合い、いかに誰かの為に演奏することでモチベーションが上がる演奏家なのだと実感しました。
ふと思い起こしたら、2001年12月11日NYカーネギーリサイタルホールでのNYデビューリサイタルを開催した時も3ヶ月前に9.11テロが起こり、リサイタルをするかしないか?判断を煽られて、結局天草から単身でNYへ行き一人でリサイタルをしたことがありましたが、今回もパンデミックが起こり色んな決断が必要となりました。しかし、こういう時は何故か難しい方を選んでしまう自分がいます。リスクがあればあるほど、その時に音楽を聴いてもらいたいと衝動的に思ってしまうのです。音楽というのは瞬間芸術なので、その時、その様々な状況に応じて、感覚や想い、思想やエナジーというものが変わり、音楽に反映されて行くのだと思います。
2021年2月27日、12年ぶりの東京リサイタルも私の人生にとって集大成的な役割を果たすのだと思っています。王子ホールは20年前に東京デビューリサイタルを開催したホールでも有りますので、この20年間育んできた自分の音楽性、自分の生きてきた事全てが音楽となって表れるのだと気を引き締めて励んでいます。
皆様にはバッハでは音楽の深みに挑戦し、他の新作ではジャンルを超えたMIKAワールドを楽しんで頂けたら幸いです。ご来場を心からお待ちしています。」
2020年11月4日ボストンにて。
Love, MIKA
武満徹 Fantasma / Cantos
武満 徹:海へ 〜鈴木大介(ギター)岩佐和弘(アルトフルート)
Richard Stolzman / My Song (Keith Jarrett)