1/08 デヴィッド・ダーリング逝く〜ECM、ニューエイジで活躍したチェリスト

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Prayer For Compassion – The Best New Age Album – Grammy 2009

Text by Hideo Kanno 神野秀雄

David Darling (March 4, 1941 – January 8, 2021)

ECM Recordsでの数々の録音を含めて、ジャズとニューエイジを中心として、さまざまなアーティストと共演し、多くの作品を生み出してきたチェリスト、作曲家のデヴィッド・ダーリングが、2021年1月8日、コネチカット州ゴーシェンの自宅で家族に看取られて亡くなった。79歳だった。

1941年、インディアナ州エルクハート出身。インディアナ州立大学でクラシックのチェロを学ぶ。1970年にポール・ウインター・コンソートへの参加で注目を浴びるようになり、そこには後のオレゴンのメンバー、ラルフ・タウナー、コーリン・ウォルコット、グレン・ムーア、ポール・マッキャンドレスがいた。

ECMでの最初の録音は、『Ralph Towner / Old Friends, New Friends』(ECM1153)、次いでチェロ・ソロ・アルバム『October Journal』(ECM1161)でリーダーとしてデビュー、他に2枚のソロを。『Cycles』(ECM1219)でコーリン・ウォルコット、ヤン・ガルバレク、スティーヴ・キューンと共演。テリエ・リプダル、ケティル・ビヨルンスタ、ヨン・クリステンセンのカルテットではたびたびツアーを行い、『The Sea』(ECM1545)、『The Sea II』(ECM1633)を録音、またケティル・ビヨルンスタとのデュオ・アルバム『The River』(ECM1593)、『Epigraphs』(ECM1684)を残している。その他、ECM Recordsにおける収録アルバムはこちらを参照されたい。また、ジャン=リュック・ゴダールをはじめ、ECMが音楽を監修した映画の多くにも使われている。ECM Recordsからの追悼文はこちら

その後の活動の詳細は、公式ウェブサイトのバイオグラフィーを参照されたい。『Prayer For Compassion』(Wind Over the Earth)が、2009年グラミー賞 最優秀ニューエイジ・アルバムを受賞。晩年は、コネチカット州ゴーシェンに居を構え、二人の娘と、孫娘と暮らし、キャンプ・デヴィッド・スタジオで創作を続けて来た。最新作は『Homage to Kindness』(Hearts of Space)で、2019年グラミー賞 最優秀ニューエイジ・アルバムにノミネートされている。

David Darling: Otoño Cultural CajaCanarias 2009

Homage to Kindness (2019) – Grammy Nominated

神野秀雄

神野秀雄 Hideo Kanno 福島県出身。東京大学理学系研究科生物化学専攻修士課程修了。保原中学校吹奏楽部でサックスを始め、福島高校ジャズ研から東京大学ジャズ研へ。『キース・ジャレット/マイ・ソング』を中学で聴いて以来のECMファン。東京JAZZ 2014で、マイク・スターン、ランディ・ブレッカーとの”共演”を果たしたらしい。

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