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The Van Gelder Studio Organ ~ Live from Van Gelder Studio ライヴ配信5/16 8PM(日本時間)

Photo & Text : Tak. Tokiwa (常盤武彦、クレジット写真)


Live from Van Gelder Studio(配信チケット購入はこちら)

https://www.vangelder.live/

 

ジョン・コルトレーン(ts,ss)、ソニー・ロリンズ(ts)、マイルス・デイヴィス(tp)、セロニアス・モンク(p)ら、ジャズ・レジェンドたちの歴史に輝く数々の傑作の録音を手がけ、ジャズ・レコーディング・サウンドのレファレンスを構築したルディ・ヴァン・ゲルダー。1959年にニュージャージー州イングルウッドクリフスに、満を持して設立したRVGスタジオは、ブルーノート4000番台、Prestige、Impulse!、CTI、Highnoteと、ヴァン・ゲルダーが逝去する2016年まで、数々の名盤の舞台となってきた。筆者も1989年に初めてRVGスタジオを訪れた時、ひんやりとした空気の中に、ジャズの精霊たちが漂っている幻覚を感じた。まさにモダン・ジャズの神殿の名にふさわしい、パワー・スポットともいえるスタジオだ。ヴァン・ゲルダーは同スタジオを、側近のドン・シックラー(tp,arr,producer)と、1986年からヴァン・ゲルダー生涯唯一のアシスタントを務めたモーリン・シックラー夫妻に託した。現在もモーリンがメイン・エンジニアを務めて、ヴァン・ゲルダーのレガシーを受け継いでいる。

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生前のヴァン・ゲルダーは、自己の録音した作品についての好みはほとんど語らなかったが「実は最も気に入っているアルバムの一つ」と話してくれたのが、ハンク・モブレー(ts)が1960年にブルーノートに録音した『ソウル・ステーション』だ。昨年11月シックラー夫妻は、そのリリース60周年を祝して、RVGスタジオからのライヴ配信を行った。現代の管豪ジョー・ロヴァーノ(ts)、RVGと親交が深かったロン・カーター(b)、ハード・バップ・ドラムスの継承者ケニー・ワシントン(ds)、そして若手のイザイア・J・トンプソン(p)のクァルテットで、モブレーとRVGをトリビュートし、全世界に配信される。1960年代と同様に、録音ブースを使わず広いスタジオ・ルームにミュージシャンを配した演奏は、かつてのエネルギーに満ちており、好評を博した。

そして5月15日に第2回の”Live from Van Gelder Studio”に登場するのは、若くしてハモンド・マスターの地位を確立したジョーイ・デフランセスコ(org)だ。ジミー・スミス、レイ・チャールス、ラリー・ヤング、ジャック・マクダフ、ジミー・マグリフ、シャリー・スコットら数々のオルガン・レジェンドがプレイしたヴァン・ゲルダー・スタジオのオルガンを前に、ソウルフルでスピリチュアルなパフォーマンスを聴かせてくれるだろう。サイドを固めるのは堅実なプレイのピーター・バーンスタイン(g)、ヴェテランのビリー・ハート(ds)、そしてゲストとしてRVGスタジオで数々の傑作を録音しているヒューストン・パーソン(ts)だ。ストリーミングは5月15日の米東部時間午後9時(日本時間の16日午前10時)で視聴料はUS$15.00。今回は日本/アジア・エリアに向けて日本時間の5月16日の午後8時、ヨーロッパの標準時間でも5月16日の午後8時(米東部時間の5月16日午後2時)と3回配信される。謎のヴェールに包まれていたRVGスタジオの全貌が、いま明らかになる。

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常盤武彦

常盤武彦 Takehiko Tokiwa 1965年横浜市出身。慶應義塾大学を経て、1988年渡米。ニューヨーク大学ティッシュ・スクール・オブ・ジ・アート(芸術学部)フォトグラフィ専攻に留学。同校卒業後、ニューヨークを拠点に、音楽を中心とした、撮影、執筆活動を展開し、現在に至る。著書に、『ジャズでめぐるニューヨーク』(角川oneテーマ21、2006)、『ニューヨーク アウトドアコンサートの楽しみ』(産業編集センター、2010)がある。2017年4月、29年のニューヨーク生活を終えて帰国。翌年2010年以降の目撃してきたニューヨーク・ジャズ・シーンの変遷をまとめた『New York Jazz Update』(小学館、2018)を上梓。現在横浜在住。デトロイト・ジャズ・フェスティヴァルと日本のジャズ・フェスティヴァルの交流プロジェクトに携わり、オフィシャル・フォトグラファーとして毎年8月下旬から9月初旬にかけて渡米し、最新のアメリカのジャズ・シーンを引き続き追っている。Official Website : https://tokiwaphoto.com/

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