5/3-5 ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024「ORIGINES―すべてはここからはじまった」La Folle Journée TOKYO 2024 “ORIGINES” 開催決定
(LFJ2023 DAY3 – Digest)
Text by Hideo Kanno 神野秀雄
ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024 / La Folle Journée TOKYO 2024
「ORIGINES ― すべてはここからはじまった」開催決定
2024年5月3日(金/祝)〜5月5日(日) 東京国際フォーラム ホールA・C・D7・G409
公演数:有料公演75公演。無料公演調整中。
主催:ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2024運営委員会(三菱地所株式会社/株式会社東京国際フォーラム/株式会社 KAJIMOTO)
「La Folle Journée de Nantes」第1回が本家フランス・ナントで開催されたのが1995年。ルネ・マルタンの発案で、世界中からアーティストが集い、一流の演奏を1公演約45分、低料金で、朝から晩まで繰り広げるコンセプト。その10年後、2005年からGWの東京・丸の内の東京国際フォーラムでラ・フォル・ジュルネTOKYOが開催されてきた。2020-22年COVID-19に伴う休止を経て、2023年「ベートーヴェン」をテーマに復活した。その間、ナントでは開催を続け2023年は「夜の物語」で開催された。
そして、「ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2024」(LFJ)開催が、10月24日、ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2024運営委員会(三菱地所株式会社/株式会社東京国際フォーラム/株式会社KAJIMOTO)より発表された。17回目となる2024年のテーマは本家ナントと同じく「ORIGINES ―すべてはここからはじまった」。中世・バロック・ルネサンスなどの古楽からジャズに至るまでの流れにスポットを当て、それぞれの音楽のルーツを紐解くプログラムや、ブラスバンドやウィンドオーケストラのはじまり、ある楽器のために初めて書かれた作品など、あらゆる”ORIGINES(起源)”を紹介する。音楽の源流を辿り、壮大な音楽の大河を旅すれば、新しい発見を共にするプログラムだ。最新情報は順次公開されるので公式ウェブサイトを参照されたい。
朝から晩まで同時に多数繰り広げられるバラエティ豊かな有料コンサートはもちろんのこと、講演会やワークショップ、無料コンサートなど、赤ちゃんからクラシック通まで誰もが1日中楽しめるコンテンツが盛り沢山の音楽祭。2024年は、復活を願う声の多かった有料公演会場<G409>、さらに地階の無料イベント会場<ホールE>も5年ぶりに復活する。
【アーティスティック・ディレクター ルネ・マルタンよりテーマ解説】
「ORIGINES― すべてはここからはじまった」
LFJ2024では、音楽の原点に立ち返り、何世紀にもわたって、そして世界中のあらゆる国の作曲家にインスピレーションを与えてきた音楽の伝統にスポットを当てます。
J.S.バッハは「音楽の父」と呼ばれるにふさわしい人物ですが、 彼の創造もまた悠久の時の深みと文明のるつぼに根を下ろした⻑い音楽の伝統から生まれたものです。 そして、彼以降のすべての作曲家たちは、国や大陸を問わず、古代からの遺産に基づきながら、自分たちの言語を創りあげ、作品を生み出してきました。
特に19世紀には、中欧やスカンジナビア、大⻄洋岸で大規模なムーブメントが起こり、多くの作曲家たちが 自らのルーツに立ち返って、それぞれの国で⺠衆から生まれた歴史的な伝統を再発見し、真の趣を表現したいという欲求に駆られました。
19世紀から20世紀への転換期には、ロシア、ハンガリー、チェコスロバキア、スウェーデン、ノルウェー、フランス、スペインで、⺠族の魂から生まれた古くからの伝統の無限の豊かさを最大限に生かそうとする「⺠族主義」が生まれました。ビゼー、シャブリエ、フォーレ、ドビュッシー、ラヴェルといった作曲家たちが、スペインの伝統音楽の驚くべき豊かさに着想を得て、創造でありながらもまた真のスペイン音楽を創りだしたのです。
こうしたあらゆる作品の”ORIGINES(起源)”から現代に続く道を辿る音楽の旅に、皆様を誘います。
アーティスティック・ディレクター ルネ・マルタン
Aftermovie – La Folle Journée de Nantes 2023
LFJ2023 DAY1 – Digest
LFJ2023 DAY2 – Digest