#1457『Juxtaposition / Juxtaposition』
text by Narushi Hosoda 細田成嗣
Nakama Records – NKM012CD/LP
Agnes Hvizdalek – voice
Magnus Skavhaug Nergaard – el. bass, electronics, field rec.
Utku Tavil – snare drum, no-input mixer, sampler
Natali Abrahamsen Garner – voice, electronics
- Correttivo
- Pakistansk mango
- Revolver
- Juxtaposition
- 1000 poeng
- Enkle løsninger og fugler
- Trost
Mastering: Lasse Marhaug
Mixing: Magnus Skavhaug Nergaard
Graphic Design: Ellmer Stefan
ノルウェー・オスロを拠点に活動する四人の若手即興演奏家による、2016年の春におこなわれたセッションの記録である。それぞれ別々にではあるが来日公演をおこなったこともあり、日本の新しい世代の即興演奏家とも交流がある注目の存在だ。電子音響と化したヴォイスやハウリングするベース、打撃音を出すエレクトロニクス・ノイズ、フィールド録音した素材などが、丁々発止の反応の応酬を繰り広げるのではなく、タイトルの「並置」を体現するように、それぞれが独自に取るソロを重ね合わせたような音像を聴かせる。だが全くバラバラなわけではなく、インダストリアル・ノイズ風であったりハードコア・パンク風であったり民族音楽風であったりと、トラックごとに特徴的なテーマを思わせるまとまりをなしている。ジャカルタのノイズ・ミュージックを彷彿させるところも面白い。活発化するノルウェーのインプロ・シーンの現在を伝える必聴のドキュメントだ。
Agnes Hvizdalek、Juxtaposition、Magnus Skavhaug Nergaard、Utku Tavil、Natali Abrahamsen Garner